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IFRS財団の評議員会は、定款の変更を提案
IAS Plus 2021.04.30
IFRS財団の評議員会は、財団のガバナンスの下で新しいサステナビリティ基準審議会を創設することを可能にするIFRS財団の定款の修正を提案した。評議員会は、サステナビリティの協議ペーパーに対して受領した主要なメッセージを要約したフィードバック文書も公表した。
IFRS財団の評議員会は、財団のガバナンスの下で新しいサステナビリティ基準審議会を創設することを可能にするIFRS財団の定款の修正を提案した。評議員会は、サステナビリティの協議ペーパーに対して受領した主要なメッセージを要約したフィードバック文書も公表した。
提案の修正案
評議員会は、IFRS財団のガバナンス構造の中での国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の創設の必要条件として、修正を提案する。
- IFRS財団の目的
IFRS財団の目的は、国際会計基準審議会(IASB)と国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の2つの基準設定主体を、IFRS財団が有することを記述するように修正されることとなる。ISSBを通じて、IFRS財団は、「公益に資するよう、明確に記述された原則に基づく、高品質で理解可能な、強制力のある国際的に認められるサステナビリティ基準の単一のセットを開発する」こととなる。
- ISSB及びIASBのガバナンス
IASBとISSBの議長との協議により、財団のExecutive Directorが評議員会から指名されることを規定するように、評議員会は定款を修正することを提案する。
- 新しい審議会及び基準の名称
評議員会は、新しい審議会を「国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)」と名付けることを提案する。新しい審議会の基準を、「IFRSサステナビリティ基準」と名付ける。
- ISSBの構成
新しい審議会は、通常、14名のメンバーから構成される。ISSBのメンバーは、評議員会から指名される。少数のISSBのメンバーは、非常勤のメンバーであることが可能となる。ISSBのメンバーの主要な適格条件は、専門的能力と関連性のある専門的な経験である。審議会は、アジア・オセアニア地域から3名、ヨーロッパから3名、アメリカから三名、アフリカから1名、どの地域からも指名できる4名メンバーから構成される。議長は、常勤メンバーの中から評議員会が指名し、副議長も同様である。
IASBのWebサイトにある定款の修正案へのアクセスは、こちら(英語※1)をクリックしていただきたい。コメントは、2021年7月29日まで募集される。
フィードバック文書
2020年9月に、評議員会は、グローバルなサステナビリティ基準の要望及びそのような基準の開発において財団がどのような役割を果たすことができるかを評価する協議ペーパー(デロイト トーマツのWebサイト-※2)を公表した。評議員会は、グローバルなサステナビリティ基準の国際的な要望及びIFRS財団のガバナンスの下で当該基準に対する基準設定主体の創設の広範な支持を示す557通のコメントレターを受領した。フィードバック文書は、回答を要約し、どのように評議員会がフィードバックに対応しているかを記載している。
IASBのWebサイトにあるフィードバック文書へのアクセスは、こちら(英語※3)をクリックしていただきたい。
定款の修正案とフィードバック文書の公表に関するプレスリリース(英語※4)は、IASBのWebサイトを参照いただきたい。
※1》Proposed Targeted Amendments to the IFRS Foundation Constitution to Accommodate an International Sustainability Standards Board to Set IFRS Sustainability StandardsIFRS in Focus(PDF:399KB-IASBのWebサイト)
※2》IFRS in Focus「IFRS財団からの画期的な提案は、サステナビリティ報告のためのグローバル基準を提示する」(デロイト トーマツのWebサイト)
※3》IFRS Foundation Trustees’ Feedback Statement on the Consultation Paper on Sustainability Reporting(PDF:520KB-IASBのWebサイト)
※4》IFRS Foundation Trustees publish institutional arrangements for proposed new sustainability standards board(IASBのWebサイト)