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国際会計基準審議会(IASB)が、2022年6月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表
IAS Plus 2022.06.27
IASBの2022年6月に改訂されたワーク・プランでは、基準設定プロジェクト、メンテナンス・プロジェクトおよびリサーチ・プロジェクトの複数のプロジェクトについて時期が変更されている。
国際会計基準審議会(IASB)の2022年6月に改訂されたワーク・プラン及びその他の進展を理解するために、ワーク・プランを分析した。変更は、会議の結果及びIASBが最近公表した公開草案、修正IFRSによるものである。いくつかの説明は、現在のISSBのプロジェクトに関連している。
以下は、2022年5月30日(デロイト トーマツのWebサイト-※1)の最近の分析からワーク・プランに行われたすべての変更の分析である。
基準設定プロジェクト
- 「サステナビリティ関連財務情報開示に関する全般的要求事項」
公開草案のフィードバックが2022年第4四半期に予定されている(以前は2022年下半期)。 - 「開示イニシアティブ-公的説明責任のない子会社:開示」
IASBは次のステップとして新基準の公表を決定した(予定日は示されていない)。 - 「開示イニシアティブ-的を絞った基準レベルでの開示のレビュー」
公開草案について受領した議論のフォローを行い、IASBは2022年第3四半期にプロジェクトの方向性を決定する予定である。 - 「動的リスク管理」
プロジェクトの将来の方向性を決定した後、IASBは次のステップとして公開草案を公表する予定である(予定日は示されていない)。
メンテナンス・プロジェクト
- 「金融資産の契約上のキャッシュ・フローの特性」(IFRS第9号の修正)
メンテナンス・プロジェクトに追加されたプロジェクトである。
- 「交換可能性の欠如」(IAS第21号の修正)
プロジェクトの方向性の決定が予定されているが、期日が削除された。
- 「特約条項付の長期債務」(IAS第1号の修正)
公開草案について受領した議論のフォローを行い、IASBは次のステップとして2022年第4四半期に最終の修正を公表する予定である。 - 「サプライヤー・ファイナンス契約」
公開草案のフィードバックについて2022年7月に議論される予定である。
リサーチ・プロジェクト
- のれん及び減損
プロジェクトの方向性の決定が2022年第4四半期に予定されている(以前は2022年下半期)。 - IFRS第10号、IFRS第11号、及びIFRS第12号の適用後のレビュー
フィードバック・ステートメント(IAS Plus-英語※ 2)が公表され、プロジェクトの結論が出たため、ワーク・プランから削除された。
その他のプロジェクト
- IFRSサステナビリティ開示のタクソノミ
スタッフ要請に対するフィードバックが、2022年第4四半期に議論される予定である(以前は2022年下半期)。
- タクソノミの更新-2022 全般的な改善及び一般的な実務
プロジェクトの名称が2021から2022に変更された。
上記は、2022年5月30日と2022年6月27日の、IASB及びISSBのワーク・プランの忠実な比較である。
現在のIASBワーク・プランについては、いつでもこちら(IASBのWebサイト-英語※ 3)からアクセスできる。
》IASBのワーク・プラン(IASBのWebサイト-英語)
》Deloitteのプロジェクト・ページ(IAS Plus-英語)
※1》「国際会計基準審議会(IASB)が、2022年5月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表」(デロイト トーマツのWebサイト)
※2》 ‘IASB completes post-implementation review of IFRS 10-12’(IAS Plus-英語)
※3》 ‘Work plan’(IASB-英語)