ナレッジ
2020年アジア太平洋金融規制見通し:金融サービスの信頼再構築
2020 Asia Pacific Regulatory Outlook: Rebuilding trust in financial services
「Asia Pacific Regulatory Outlook(アジア太平洋金融規制見通し)」は、デロイトのアジア太平洋規制戦略センター (ACRS)が、毎年初にアジア太平洋地域(AP)の金融規制動向と見通しに係る考察をお送りするものです。
金融危機以降の金融規制改革の多くは、金融機関が業務を行う上での「規制上のライセンス」、すなわち金融機関が守るべき基本的なルールと法令に関わるものでした。「規制上のライセンス」の強化に金融機関が労力を割いたにも関わらず、金融機関に対する信頼は何故低いままなのでしょうか?それは、「社会的ライセンス」の取得のために金融機関がなすべきことが多く残っているからといえます。
「社会的ライセンス」は、良い行動を推進するための健全な企業カルチャーの構築にかかわり、その維持のためには組織における適切なガバナンスと説明責任が必要です。さらに「社会的ライセンス」は、金融包摂やサスティナブルファイナンスを通じて強固な社会やコミュニティを築くことをも金融機関に要請します。
“2020 Asia Pacific Regulatory Outlook”では、今後1年間、APの監督当局が「社会的ライセンス」に如何にフォーカスしていくかを探ります。またこうした動きが金融機関の内部業務に与える影響、テクノロジーの活用方法、金融機関の社会や顧客へのかかわり方、また金融機関がこれらの課題にいかに対応すべきかを俯瞰します。
【主な内容】
■ 規制上のライセンス
・国際金融規制改革動向
■ 社会的ライセンス―金融機関内部からの信頼構築
・コンダクトとカルチャー
・ガバナンス
■ 社会的ライセンス―顧客に対する正しい行動
・個人情報とデータ利用
・人工知能(AI)
■ 社会的ライセンス―よきコミュニティの構築
・金融包摂(Financial Inclusion)
・ESG(Environment, Society, and Governance)
原文:2020 Asia Pacific Financial Services Regulatory Outlook
原文:2020 Asia Pacific Financial Services Regulatory Outlook Summary