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データは今日の投資ファンドのクロスボーダー販売を本当に促進するのか?

Performance magazine issue37より

「データは新しい石油だ!」これが今日のデジタル革命のスローガンとなっています。また、世界が完全デジタル化への既定路線を進み、データが私たちの生活のあらゆる側面を網羅するなか、透明性の一層の向上も求められています。

実際、金融業界もこの「データ革命」の話題やそれに関連する盛り上がりとは無縁ではいられません。このセクターを対象とした新たな規制要件の1つである欧州証券市場監督局(ESMA)の中央ファンドデータベースの立ち上げが近付いているので、本レポートでは、投資ファンドのクロスボーダー販売という切り口で、過去20年間に盛んに話題になっていたデータがもたらす機会について掘り下げてみたいと思います。

投資ファンドをクロスボーダー販売するということは、所管の規制当局を含む投資ファンドセクターの様々なプレイヤー間でのデータのやり取りが著しく増加することを意味しています。データのやり取りと報告の境界線が曖昧になり、2つの差別化が非常に難しくなってきています。

ルクセンブルクとアイルランドは、投資ファンドのクロスボーダー販売に関しては世界をリードしています。両国のファンドは世界的に人気があるため、世界中の規制当局からのデータおよび報告に関する要求は高まる一方で、それが販売プロセスからの継続的な課題を生み出しています。

本レポートでは、データとその利用可能性に関する既存または近々導入される規制要件をクローズアップします。果たしてデータは投資ファンドのクロスボーダー販売を後押しするのか、しないのかという質問に答えられるように、データと報告に関連する課題および機会について説明していきます。

 

要点

  •  規制当局は絶えず投資ファンド運用者にもっと報告やデータ点を提供するよう求め、データ管理の掌握を強めようとしています。
  • データ(の流れ)の透明性が高まり、クロスボーダー販売に関連する投資ファンドのデータで構成されるEU全域の公的データベースが初めて誕生します。

 

>> 全文は、こちら (PDF)

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