デロイト トーマツ、岡山大学との共同研究にて、患者サポートプログラムを開発 ブックマークが追加されました
ナレッジ
デロイト トーマツ、岡山大学との共同研究にて、患者サポートプログラムを開発
Salesforce Health Cloudによる医療の「質の向上」と「効率化」を兼ね備えた統合ケアの実現
デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(東京都千代田区、代表執行役 神山 友佑、長川 知太郎、以下 デロイト トーマツ)は国立大学法人岡山大学(岡山県岡山市、学長 那須保友、以下 岡山大学)との共同研究により、株式会社セールスフォース・ジャパンのクラウド型の患者管理ソフトウェア「Salesforce Health Cloud」を活用し、治療への患者の積極的な関与を高めることで医療の「質の向上」と「効率化」を果たす患者サポートプログラムを構築いたしました。
高齢化が進み患者数の増加が考えうる中で、医療の質を落とさず医療従事者の働き方改革を推進するために、限られた時間内で効率的に患者への医療サービスを提供するPatient Flow Managementの構築が急務となっています。これまで、治療効果をあげるために必要な患者によるセルフケア(運動、食事、服薬等)に対しても、医療従事者は積極的にサポートをしてきた一方で、個々の患者に対して掛けられる時間が一定程度限られると、医療従事者による医療サービス提供の効率化のみでは医療の質の維持が困難になってくることが想定されます。
故に、医療従事者側の医療サービス提供を効率化し更なる医療の質の向上を目指すと同時に、これまで以上に患者が自らの治療計画を理解し、治療効果を最大化するために患者自らが実施すべきことを把握・実行することが求められています。
図1. デロイト トーマツと岡山大学が考える解決したい問題例
■構築したプログラムについて
プログラムの開発においては、最新の医療規制へのコンプライアンスを担保しつつ、医療現場のニーズを重視したカスタマイズ可能なソリューションとするべく、「Salesforce Health Cloud」を活用しました。「Salesforce Health Cloud」を介して、医療従事者・患者の双方が従来取得できなかった情報にアクセスし、Patient Flowを可視化・高度化するとともに、患者行動の最適化を実現します。(導入により期待される効果は図3のとおり)
図2. 開発したプログラムのコンセプト
図3. 医療機関に対する本プログラムの想定されるメリット
■今後の展開
現在、医療現場では高いレベルでのリスクマネジメントが求められる故に、局所化したワークフローが長年にわたって積み上げられており、全体最適化された統合ケアの実現は容易ではない状況ですが、「Salesforce Health Cloud」の高い拡張性・カスタマイズ性を活かし、今後本プログラムの実臨床への展開を目指します。
併せて、本サービスは国際モダンホスピタルショウ2024におけるセールスフォース・ジャパン ブースにおいての発表を予定しています。
*Salesforce、Health Cloudなどは、Salesforce.com,inc.の商標です。
- 国際モダンホスピタルショウ2024について
https://www.noma-hs.com/
一般社団法人 日本病院会/一般社団法人 日本経営協会主催の、医療・介護・福祉関連のサービス・製品が集う国内最大規模の総合展示会です。 - 岡山大学 研究代表者
大澤 晋(岡山大学病院 医療安全管理部 専従講師)
1972年愛媛県生まれ。2000年信州大学医学部卒。心臓血管外科修練指導医、日本血管外科学会評議員。岡山大学大学院修了後、ドイツ・デュッセルドルフ大学病院留学、岡山大学病院血管外科チーフを経て2020年に外科医から医療安全管理部講師に就任。現在、最高質安全責任者。論文多数執筆。
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患者中心の実現に向けた戦略策定。デジタルプラットフォームの構想策定を行い、End To Endで実現化を支援します