ナレッジ

金属業界の経営管理~景気後退に備える損益実態見える化~

景気後退に備えた鉄鋼・非鉄金属業界の今後に求められる経営管理

鉄鋼・非鉄金属業界の事業環境の変化が激しくなる中、景気後退に備えた対策が求められます。業界事例を紹介しながら、必要となる経営管理と実行方法を論じます。

鉄鋼・非鉄金属業界向け Newsletter「Next Stage」Vol.22

金属業界の経営管理~景気後退に備える損益実態見える化~

本号では「金属業界の経営管理~景気後退に備える損益実態見える化~」と題し、管理会計を中心とした経営の見える化によって、適切な経営判断を可能とする判断材料を提供する仕組みの重要性、及び仕組みの実現のための条件について論じております。

金属業界の外部環境の変化や業界に内在する課題を受け、企業の経理財務部門においては機能の高度化が求められており、その実現には管理会計を利用した経営の見える化が有効な武器になると考えられます。

本稿では経営見える化の効果を主要効果と副次的効果の2つの視点で評価した上で、経営見える化を実現するための仕組みについて構築フェーズと、定着化フェーズの2点に分けてそれぞれ必要なポイントを取り上げております。最後に経営見える化を実行する際の典型的なプロジェクトアプローチと留意点について整理しております。

(Process Sector Vol.22 2019年12月発行)

【目次】

  1. はじめに
    鉄鋼・非鉄金属業界はグローバルでの競争が進む中、様々なリスクに晒されており、経営のかじ取りは一層困難になってきている。本稿では管理会計を中心とした経営の見える化により、今後の鉄鋼・非鉄金属業界での経営判断を求められる局面において、適切な判断を行うための判断材料を提供する仕組みの重要性について論じたい。
  2. 事業環境変化に対応するための経営管理
    素材産業の業績悪化や先行き不安を伝える記事を見かけることが多くなってきた。中でも鉄鋼業は、原料の鉄鉱石価格が高止まりする一方で鉄鋼製品市況が軟調という「原料高・製品安」の苦境が続いている。事業変化に対応するために金属・鉄鋼業界の現状と、今後求められることを考察する。
    2.1金属業界を取り巻く外部環境
    2.2 金属業界に内在する課題
    2.3 経営管理への期待
  3. 業界動向・先進事例
    鉄鋼・非鉄金属の事例と共に、鉄鋼・非鉄金属業界の動向を論じる。
    3.1 経理財務部門の意識変化
    3.2 国内金属業界で始まるROIC活用
  4. 経営見える化の効果
    金属・鉄鋼業界の経営見える化で今後どのように効果を出していくのかを、長期的視点と短期的視点に分けて論じる。
  5. 実現のため必要条件
    今後の鉄鋼・非鉄金属業界において、経営見える化の効果をもたらすための取組みは「損益実態を把握する仕組みの構築フェーズ」と「仕組み運用の定着化フェーズ」に分けられる。前者については仕組みの構築事例を、後者については定着化に有効な4つの観点での検討方法を論じていく。
  6. 経営見える化の進め方
    最後に経営見える化の典型的なプロジェクトアプローチと留意点についてご紹介する。
  7. おわりに

 

※同業企業・学生の方のお申込みはご遠慮いただいております

お役に立ちましたか?