グローバルサーベイにみるシェアードサービスの現状 2021年版 ブックマークが追加されました
ナレッジ
グローバルサーベイにみるシェアードサービスの現状 2021年版
Global Shared Services Survey 2021
デロイト トーマツ グループが2021年に実施したグローバル シェアードサービス サーベイより、グローバルにおけるシェアードサービスの実態・トレンドを紹介する。
2021年版 シェアードサービスサーベイ結果概要
デロイト トーマツ グループが2021年に調査したシェアードサービスの実態・トレンドに関するサーベイ結果の概要を紹介します。
2021年のサーベイでは、 「ロケーション及び組織」、「戦略及びスコープ」、「価値とその実現アプローチ」、「オペレーション」、「今後の方向性」等のカテゴリー毎に質問項目を設定し、45ヶ国、約600社の過去最多の企業から回答を得ました。
2021年版 サーベイ結果サマリ
1. 領域及び機能
- 「経理・財務」、「人事」、「IT」は引き続き全ての業界においてSSC化の主たる対象領域となっており、バックオフィスとしての機能を越えたより専門的で業界に特化した機能を含むようになっている
- 2019年版と比較して、最もGBS規模が拡大した領域は「購買」、「カスタマーサービス/コンタクトセンター」であっており、よりビジネスに近い業務領域への拡大が進んでいる
- GBS組織は、「分析」、「プロセスエクセレンス」、「プログラムマネジメント」、「レポーティング」、「RPA」などの機能の導入を積極的に検討している
2. 組織構造 及び 人財
- 複数機能領域(3領域以上)のサービスを提供するSSC/GBSが業界を問わず最も主流となっている
- 人材リテンションの施策として、「強い企業文化の醸成」、「ウェルビーイングの機会/フレキシブルワークの実践」の重要性が一層高まっており、金銭的なインセンティブも従来通り重要視されている
3. 効果
- 企業はRPAの活用からより大きな効果を実現し始めており、回答企業の20%が20-40%のコスト削減を実現している(2019年調査の同企業の割合は9%)
- 「業務標準化・効率化」は、GBSへ投資する主な目的として「コスト削減」を上回り、デジタル化の取り組みを加速させる一環としてGBSへ投資する企業も増加している
4. 今後の方向性
- 「ユーザー志向設計」及び「セルフサービス機能構築」により、カスタマーエクスペリエンス向上に向けた取り組みを強化している
- より統一された導入アプローチ/マネジメントの採用により、RPA・自動化から更なるコスト削減が実現可能となっている
- 働く場所 及び 働き手の戦略は、バーチャル/リモートワーク及び場所にとらわれない雇用の活用を中心とするよりハイブリッドなデリバリーモデルへ移行しつつある
成果を上げているGBS組織の5つの特徴
- SSC及びアウトソースモデルの両方を採用している
成果を上げている回答企業の約65%は、サービスデリバリーモデルにアウトソース(BPO)を含む - 複数機能領域のサービスを提供し、「経理・財務」が最も多くの企業においてSSC化されている
経理・財務: 94%, 人事: 57%, 購買: 54%, IT: 52% - デジタルトランスフォーメーションへ戦略的に取り組んでいる
SSCの72%がRPAを、55%がシングルインスタンスERPを、53%がクラウド/AWSを採用している - リーダー層にダイバーシティを取り入れている
80%以上の企業において、リーダー層のメンバーは、約3分の1がマイノリティ及び女性で構成されている - 新たな人材施策を採用している
企業の62%が継続的改善及びイノベーションを人材プログラムに取り入れ、57%が臨時雇用を活用している
2021年版 グローバル シェアードサービス サーベイ結果概要(抄訳版)〔PDF, 1.12MB〕