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職務代行/欠員補充の事例:会計部門のマネジャーの急な退職に対応

コントラクトパーソネル(CP)サービス事例1

デロイト トーマツ タレントプラットフォーム株式会社(DTTP)のコントラクトパーソネル(CP)サービスで依頼が多いのは、会計部門マネジャーの職務代行です。急な退職や休職など、プロフェッショナルが補充要員として対応した事例を紹介します。

1. 職務代行/欠員補充

急な退職や、事前に退職がわかっていてもすぐに後任を採用できない場合、または退職ではなくとも休職や介護休暇、産前産後休暇など、一時的にプロフェッショナルが必要になる際に職務代行をしています。職務代行は、現職の方から業務を引き継げるケースばかりではなく、すでに退職してしまった後に参加するケースもあります。

その場合は、チームメンバーから情報を集め、過去の書類を見て判断していくことになりますので、求められる役割と同等以上の知識や経験を持った者でないと対応は容易ではありません。

以下のプロジェクト事例は、コントラクトパーソネル(CP)サービスで最も依頼が多い会計部門マネジャーの職務代行のケースです。
なお、2つ目のケースは、マネジャーの職務代行に加え、リモートワーク/テレワークへの対応も行っています。

1.1 ファイナンスマネジャーが退職後、後任の採用が決まるまでの職務代行と業務改善、新任者への引き継ぎを実施

【クライアント】

米国上場企業日本子会社(情報通信業)
経理部
 

【経緯/状況】

ファイナンスマネジャーが退職することとなり、その業務を引き継ぎ、決算と税務申告を含め半年間クライアントの会計業務をサポート、新たに採用するファイナンスマネジャーに引き継ぎを行う暫定マネジャーとしての依頼を受けた。退職するファイナンスマネジャーは英語力のある日本の公認会計士であったこともあり、語学力と日米の会計基準(US-GAAP・J-GAAP)の知識が職務代行者の要件とされていた。
 

【当社の対応】

作業プロセスの可視化

まず、前任者が行っていたすべての業務について、そのまま引継書になるように細かく作業履歴を残した。また、「なぜその業務を行っているか」という理由を明確にすること、さらに複雑な業務はなるべく簡略化することを特に意識して対応。一方で、Excelのマクロを使えば効率的な状況でも、後に残すためにはあえてマクロを使わずに作業プロセスが見えるように配慮した。
 

コミュニケーションを通じて改善点を探る

部署の責任者とは定期的なコミュニケーションをとり、改善提案を期待されている業務であるかどうかを見極めながら、業務上、気になった点があれば積極的に提案を実施。業務上困難であった点は、過去の買収に関する仕訳等に関して、当時の担当者は誰も会社に残っておらず、直接質問ができず解明するのに時間を要したことだった。

また、同社では、親会社の方針で海外のシェアードサービスセンターに複雑な処理や判断を伴う「コア」な部分も移管していたため、「時差」「言語」「難しい処理も顔を合わせて議論できない」などの課題があり、かなり粘り強いコミュニケーションが必要だったことである。最終的に、次のファイナンスマネジャーに業務の引き継ぎを行い、職務代行業務は完了した。
 

【担当した当社のプロフェッショナル】

大手会計事務所や外資系事業会社を経て当社に参画。米国公認会計士。

1.2 産休によるSPC会計マネジャーの一時的な職務代行とリモートワーク/テレワーク対応に向けた業務プロセスを構築

【クライアント】

外資系不動産投資会社
経理部
 

【経緯/状況】

SPC会計マネジャーが1年間産休に入ることとなり、同期間職務を代行できる人材を採用する予定にしているが、採用までにしばらく時間を要することから、専門知識を有する短期の暫定マネジャーが必要となった。それに加えて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、業務自体をリモートで実施できる体制にする必要があり、業務プロセスを見直し、リモートワーク/テレワークに対応できるように、新たなプロセスを提案できる人材であることも求められた。また、海外の親会社、金融機関、ファンドなどとの折衝も多いため、英語力・コミュニケーション能力が必須だった。

【当社の対応】

関係者へのヒアリング

産休に入るマネジャーより、短期間ではあったものの引き継ぎを受けて、業務内容を理解。その上でクライアントのニーズを踏まえて、海外を含む多くのメンバーから聞き取りを行い、現状のSPCの事業体や体制を整理した。
 

プロセスの見直しと新たなルールづくり

リモート対応が可能なように「書面類の電子化」や「無駄なプロセスの廃止」を行い、「承認ワークフローの変更」など、新たなプロセスを提案。同時に、プロセス変更に伴う社内規定の見直し案も作成した。さらに、属人的な業務を明らかにし、書面化・標準化を行い、若手スタッフへの教育や指導を実施。最後に、採用された代行マネジャーに対して引き継ぎを行い、本プロジェクトを完了した。
 

【担当した当社のプロフェッショナル】

外資系金融機関等において、不動産証券化、ストラクチャードファイナンスなどの会計報告業務のバイスプレジデントを経て、シニアマネジャーとして当社に入社。金融機関へのBPO・BPR業務に従事。
 

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