バリュエーション&モデリング/多様な定量モデルを操る若手マネジャーのワークスタイル

 

T.C.

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
バリュエーション&モデリング マネジャー

女性活躍/M&A/異業種からの転職
※役職・内容はインタビュー当時のものになります

事業会社、コンサルティング会社を経て、2021年1月にDTFAに中途入社。
DTFA入社後はバリュエーション(価値評価)部門にて、企業価値評価、PPA(Purchase Price Allocation)などの業務に従事。
本ページでは、PPAで有形固定資産評価案件でのとある1日を紹介する。

 
9:00 始業(自宅)

在宅勤務を開始。日中はミーティングで時間が埋まってしまうことが多いため、朝にメールチェックやミーティングに向けての関連資料確認等を行い、当日一日のスケジュールを確認します。
基本的にバリュエーションチームは在宅勤務での作業が多いですが、有形固定資産評価の成果物進捗状況の確認のため、本日は午後から出社しプロジェクトメンバーとのミーティングを予定しています。

12:30 昼食、移動

昼食を挟み、オフィスへ移動します。基本的に昼休憩の取得タイミングは自由です。昼食はその日の業務量に合わせて、時間があるときは簡単に作ったり、忙しいときはデリバリーを頼んだりします。
この日はオフィスへの移動のついでに家の近くのお店で外食しました。

13:30 業務再開、ミーティング(オフィス)

入社時はシニアコンサルタントだったので、主に成果物作成の実務作業をメインに行っていましたが、マネジャーに昇進してからは、プロジェクトメンバーの作業内容・成果物のレビューやプロジェクトの進捗管理、提案活動が主な役割になりました。
本日はプロジェクトメンバーとの定例会議を実施し、成果物進捗状況の確認、作業を進める中で生じた課題に対する解決方法や今後の進め方について議論を行いました。

17:30 クライアントの緊急対応

移動を挟もうとしていたところ、急遽別のバリュエーション案件で、予定より早めに株式価値分析結果が欲しいとのクライアントからの連絡があり、対応しました。
競争入札形式のM&Aでの競争相手の動向を踏まえたスケジュール見直しなど、今回のように事情次第では当初よりも前倒しの対応をお願いされるケースもありますが、メンバーの稼働状況を鑑み、いつまでにどの程度まで報告するべきか、クライアントとコミュニケーションを密に取って調整します。

19:30 移動、夕食

日中の業務に区切りが付いた後は、自宅へ移動して夕食を取ります。

21:00 業務再開、作業(自宅)

日中はミーティングが多いため、定量モデルの確認や修正等、手を動かす作業は夕食後のタイミングで行うことが多いです。バリュエーションではテクニカルな実務論点や会計基準の違いによる取扱いの差などが存在するため、複数の参考書を購入して日々新しい知識を取り入れています。(ちなみに、DTFAのバリュエーション部門では「M&A無形資産評価の実務(第四版)」という本を出版しています。)

22:00 終業、勉強

現在CFA(Chartered Financial Analyst®の略称、米国証券アナリスト)の資格取得に向け勉強をしています。金融業界は特に資産運用部門やアナリスト部門で資格保有者が多いとされていますが、バリュエーション部門でも多数のCFA資格保有者が在籍しており、勉強内容も業務に関連する部分が多いことから挑戦してみようと思ったのがきっかけです。

Tさんにインタビュー

Q. どのような案件があるか、また業務のイメージを教えてください

A. バリュエーションというと企業価値評価のイメージが強いかと思いますが、PPAや減損テスト、内部専門家業務など会計目的での評価案件も多いです。また、事業計画策定支援、財務モデリングなど評価業務とは異なりますが、バリュエーションチームが知見を保有する専門性の高い業務も提供しています。
M&Aディールにおける企業価値評価業務を取り上げて詳細をお話しすると、バリュエーションチームは、トランザクションチームが実施する財務DD(デューデリジェンス)やその他DDの結果見つかった発見事項やリスクを、どの程度評価に織り込むのかを検討した後、評価結果をクライアントに提示・協議する役割を担います。評価結果は直接クライアントの意思決定や価格交渉に影響する重要な成果物です。評価ロジックの妥当性をチームで考えたり、クライアントとの協議結果を受けて調整を行ったりなどダイナミックで、やりがいがあります。

Q. マネジャーになって変わったこと、気づいたことを教えてください

A. マネジャーになる前は実作業を担い、上位者から指示されるタスクに対して、いかに効率的に質の高いアウトプットを出せるかという視点で期待されていたかと思います。一方で、マネジャーになってからは、クライアントフェーシングやプロジェクトマネジメントなど、クライアントに次も仕事を任せていただけるように、満足度向上に向けて業務全体をどう進めていくのか検討・設計し、より俯瞰して業務を眺める立場に変わりました。
昇格したてのころは役割の違いや業務の負荷に戸惑われることも多いかと思いますし、私自身も悩むこともありますが、パートナーやディレクターの意見を仰いだり、他のマネジャーに知見を求めたりとサポートを得やすい環境が整っているので、ありがたいと思っています。

Q. DTFAの魅力を教えてください。

A. 勤務に関してはフレックスタイム制や在宅勤務制を導入しているため、非常に働きやすいと思います。
また、様々なバックグラウンドを持った人材が活躍しているため、特に中途入社の方はなじみやすいと考えています。
資格取得に関しては、業務で必要なものであれば費用をサポートいただける制度や受験休暇制度を始め、自己学習支援の環境も整備されているので、働きながら資格取得を目指す方には魅力的と考えています。

Q. DTFAに関心を持っている方へメッセージをお願いします

知識を十分身に着けていくことが可能です。また、フラットでオープンな組織ですので、分らないことがあれば、気軽に先輩や同僚にも聞くことができ、安心して働ける環境であると思います。
どのサービスラインでも共通することではありますが、バリュエーション業務においても大事なことは、クライアントのニーズや目的を的確に把握し、期待以上のサービスを提供することだと考えています。「専門性がないので挑戦できないのでは」と思われる皆様にも是非チャレンジいただければ幸いです。

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