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WorldClimate:SBTi基準に従ってネットゼロ世界の実現に向けた役割を果たす

デロイト トーマツ グループは、気候変動の課題に対してデロイトのネットワーク共通のWorldClimateイニチアチブのもとで“Net-zero with 2030 goals”を掲げ、業務から発生する温室効果ガス(GHG)排出量について、2030年までの削減目標を下記のように定めています。この目標は、SBTi(Science Based Targets initiative)によって「1.5℃目標」との整合性が検証されたものです。

 

目標:Net-zero emissions with 2030

  • スコープ1および2の温室効果ガス(GHG)排出量を、FY19を基準年としてFY30までに70%削減する
  • 出張によるスコープ3 のGHG排出量を、FY19を基準年として、FY30までにFTE(Full-Time Equivalent=フルタイムの労働力に換算した人数)あたり50%削減する
  • FY25までに物品やサービス購入、出張に関わる主要サプライヤーの67%(GHG排出量ベース)が、科学的根拠に基づく目標を設定できるよう協働する
  • 上記の取り組みで排除できないGHG排出量について、有意義な市場解決策に投資する
     

これらを達成するために、FY30を達成期限とする以下のような追加目標の実現にも取り組んでいます。

  • 当グループが利用する建物で使用するエネルギーは100%再生可能エネルギーとする
  • 保有する全ての車両をプラグインハイブリッド自動車と電気自動車に切り替える
     

さらに、私たちは次のステップとして、SBTi基準に従って長期的な排出削減目標を設定し、引き続き「ネットゼロエミッション」の実現に向けた役割を果たしていきます。

 

GHG排出量削減に向けた取り組み

オフィスにおけるエネルギーの使用

デロイト トーマツ グループはオフィススペースの多くが東京地区の新東京ビル、丸の内二重橋ビルにあります。現在、両ビルが再生可能エネルギー電力を導入していることから、当グループの総オフィス面積のおよそ約6割のスペースが再生可能エネルギー由来の電力で稼働しています。FY23は、オフィスで使用する電力の総量を100%再生可能エネルギーにする目的で、新東京ビル、丸の内二重橋ビル以外のオフィスで2022年6月~2023年5月に使用した電気に相当する再エネ電力由来のクレジットの購入を行い、GHG排出量を削減しました。また、使用したガスに由来する排出に関して、それに相当するクレジットを購入し、オフセットしました。
 

出張由来のGHG排出

デロイト トーマツ グループの事業活動におけるGHG排出量は出張由来のものが多くを占め、FY19実績で全体の59%を占めました。FY23では、パンデミックにより控えられていた出張が徐々に増え、出張時の航空機等の利用に由来するGHG排出量のFTEあたりの量はFY19比の半減を維持したものの、総量は前期比で大きく増えました。出張由来のGHG排出量削減に向けた取り組みを抜本的に強化するため、FY24 では出張回数や同行人数の適正化等をルール化したグループ共通のSustainable Travel Policyの適用を推進していきます。

また、出張以外のスコープ3のカテゴリーについても影響の大きさに鑑みながら、GHG排出量の開示を計測の精度を高めつつ実施していきます。FY23については、購入した製品・サービスに由来するGHG排出量を参考値として開示しました。

目標区分

削減目標

FY23排出量

基準年(FY19)からの削減率

スコープ1および2の合計

FY19を基準年としてFY30までに70%削減

2,260tCO2e

78%

スコープ3 のうち出張由来

FY19を基準年としてFY30までにFTEあたり50%削減
(括弧内に参考値として総排出量を掲載)

0.443tCO2e/FTE
(7,735 tCO2e)

62%
(48%)

参考:スコープ3のうち購入した製品サービス由来のGHG排出量(FY23) 28,415tCO2e
 

個々人のエンパワーメント

デロイト トーマツ グループに属する全てのプロフェッショナルに対して、気候変動に関する組織内での意識・行動変容を推進することで、クライアントを含む組織外の幅広いステークホルダーにも責任ある選択を促せるよう、個々人のエンパワーメントにも注力しています。地球環境について考える世界的なキャンペーンである4月のEarth Monthには、河川清掃やごみ拾い、リサイクル品の回収といった環境保全のためのボランティア活動等への参画拡大に取り組んでおり、メンバー一人ひとりの参画意識向上への働きかけを行っています。

 

(2023年12月発行)

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