コーポレート情報

マイノリティに対する就労支援に向けたデロイト トーマツの取り組み

誰もが希望するキャリア形成ができる社会の構築に向けて

ひとり親や難民等のマイノリティにとって、経済的自立・自己実現の機会は十分ではなく、より手厚い支援や周囲の理解が必要となります。日本のひとり親世帯の相対的貧困率はG7の中でも高い水準にあり、特に母子世帯は育児の負担が高く正規雇用につきにくい、キャリア形成が難しい等の理由により、約半数以上が貧困に直面しています。また、難民は、言語の壁もありスキルや経験を活かした就職がより困難です。私たちは、こうした状況に対応すべくインパクト雇用や課題の啓発等を通じて、生まれ育った環境、文化的背景、個人の心身の特徴、経済状態等に関わらず誰もが就労・キャリア形成できる社会の実現を目指します。

マイノリティが希望するキャリアの形成に向けた取り組み

ひとり親や難民等のマイノリティは様々な制約からスキル開発・活用の機会が十分でなく、経済的自立や自己実現にハードルがあります。

ひとり親のうち、母子世帯では86%が就労しているものの、約半数は派遣社員・パート・アルバイト等が占めており、調査を行ったこども家庭庁も「より収入の高い就業を可能にするための支援が必要」と結論づけています。

また、世界の難民・避難民数が日本の人口規模に匹敵する中、生活困窮にある方が少なくありません。政府が目指す経済成長達成のためには、外国人労働者受け入れの環境整備と来日後のつなぎ留めが重要視される中、日本に逃れてきた難民が社会で活躍することは日本社会にとってもポジティブな影響をもたらします。

デロイト トーマツでは、マイノリティのキャリア形成支援として、インパクト雇用*や就職活動の支援を推進していきます。

 

*インパクト雇用とは、雇用機会が限定されている層を対象とした採用のことを指します

インパクト雇用に関する取り組み

1. ひとり親への業務委託

デロイト トーマツでは、2022年8月に2名の女性(シングルマザー、高校を卒業した若年層の女性)に採用・人材開発に関連する業務を委託しました。稼働時間内で実行可能な業務の設計や社内での受け入れ体制を整備したことに加え、対象者が自己学習を通じてスキルを身に着けたことで問題なく業務遂行することができました。さらに、既存の職員が戦略・企画業務により注力できるようになり、チーム全体の生産性向上にも繋がりました。

2. 「インパクト雇用で実現する人的資本経営」レポート発行

デロイト トーマツでは、当時日本語では体系的に説明する公開情報が存在しなかったインパクト雇用に関するレポートを発行しました。

企業価値において、「人材」を含む無形資産の重要性は世界的に増しています。日本では今後の労働力の減少が見込まれているうえ、他の先進国と比べて人的資源への投資が少ない状況です。人材を企業価値の向上に直結させること、即ち「人的資本経営」を実現するには、これまで以上の人材への投資、および対象となる人材の範囲の拡大が求められます。インパクトハイヤリング/ソーシングはその実現に向けた効果的な手段になります。
 

レポート「インパクト雇用で実現する人的資本経営

就職活動の支援に関する取り組み

デロイト トーマツでは、2021年より難民の背景を持つシリアからの留学生の就職活動のサポートを実施しています。

難民の背景を持つ留学生の就労支援への取り組みに関する詳細