コーポレート情報

デロイト トーマツ コンサルティングのCSR

社会課題解決への取り組み

デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)は企業が果たすべき社会的責任の一環として、非営利団体に対するプロボノ活動(専門知識・スキルに基づくコンサルティングサービスの無償提供)や、DTC自らが主体的に社会課題解決を推進するSocial Impact活動、有志社職員によるボランティア活動機会の創出などを推進しています。

1. プロボノ活動

デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)では、「千人企業」となったことを機に社会市民としての責任を果たすこと、ビジネスで得た知見や経験を社会に無償還元することで社会や経済のさらなる発展に貢献することを目的に、2011年よりプロボノを通じた社会貢献活動を推進しています。
 

【DTCのプロボノとは】

DTCでは、プロボノを以下のように定義し活動しています。

DTCのプロボノの定義は、非営利団体(NPOやNGOの皆様)に対し、無償あるいは格安で、我々のコンサルタントとしての専門性を提供すること

 【DTCのプロボノの重点分野】

2030年までに全世界で累計1億人の人々に対してポジティブなインパクトを及ぼすことを目指すDeloitteのグローバルな取り組み「WorldClass」の活動の一つとして、DTCのプロボノも教育(Education)、スキル開発(Skills)、機会創出(Opportunity)の 3つを重点分野に据えています。
 

【DTCのプロボノ実績】

2. Social Impact活動

「Social Impact活動」の取り組みは、デロイト トーマツ コンサルティングが自ら「主要な行動主体」の一つとして社会課題解決を推進するものです。

当社はこれまでにも「Lead the way 明⽇への道をともに拓く。」のスローガンの下、クライアントへのサービス提供を通じて持続可能な社会の構築に貢献してきました。今後は社会全体に専門性と知見そして洞察をもって提言し行動するプロフェッショナルファームへ進化することを目指し、当社が主体となって賛同者を巻き込みつつ、社会課題の真因を追究し、解決のための仕組みを提案します。

 

【活動コンセプト】

社会課題は人々の無知や悪しき志向によってのみ生まれるわけではありません。多くの社会課題が解決されない根源的な原因は、「経済合理性」との矛盾です。日々の収益追求が最優先となる事業環境において、短期的なコスト削減の実現だけを考えたなら、労働者酷使や環境負荷を考慮しない原料調達は目的に適ってしまいます。

一方、社会課題を生む活動が、逆に「コストアップ」になるような仕組みができたならば、企業は利益追求のためだけだとしても社会課題を防止するでしょう。もしくは社会課題を解決する営みが「儲かる」活動なのであれば、既に誰かが率先してやり遂げるはずです。

当社のSocial Impact活動は、「経済合理性のリ・デザイン」を活動コンセプトに、ESG投資等のB/S(貸借対照表)視点のみならず、P/L(損益計算書)視点で経済合理性と社会課題解決を繋ぐルール形成や、利益を創出する工程・範囲を工夫したビジネスモデルの提案を通じて、より多くの人・組織が社会課題解決の価値に気づき、主体的にポジティブなインパクトを創出する社会の実現を目指します。

活動コンセプトは「経済合理性のリ・デザイン」

【Social Impact活動の注力領域】

2015年の国連サミットで「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されて以降、「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」に対する企業の認識・意識は高まっています。しかし多くの企業が経済的メリットを感じ取り組む社会課題がある一方、メリットが見いだされずに負担を回避しようと、 解決に向けて取り組む企業が少ない社会課題も数多くあります。

Social Impact活動では、まだ経済合理性が働いていない社会課題の中でも、社会全体の行動変容が求められ、且つ経済合理性のリ・デザインによりビジネスへのプラスの期待効果が見込まれる社会課題を注力領域とします。

【各活動の取り組み紹介】

注:

WorldClass

教育(Education)、スキル開発(Skills)、機会創出(Opportunity)の 3分野で、2030年までに全世界で累計1億人の人々に対してポジティブなインパクトを及ぼすことを目指すDeloitteのグローバルの取り組み

WorldClimate

パリ協定の目標達成に向け、デロイト組織内外において責任ある気候変動対策の選択を促す戦略であり、4つの戦略の一つである「エコシステムへの寄与」では、クライアントやNPO等と協力し、責任ある製品・サービスに対する需要の拡大やサステナビリティに向けた変革を妨げる要因を排除することを掲げています

 

I. マイノリティに対する就労支援

【活動概要】
ひとり親や難民等のマイノリティにとって、経済的自立・自己実現の機会は十分ではなく、より手厚い支援や周囲の理解が必要となります。
日本のひとり親世帯の相対的貧困率はG7の中でも高い水準にあり、特に母子世帯は育児の負担が高く正規雇用につきにくい、キャリア形成が難しい等の理由により、約半数以上が貧困に直面しています。また、難民は、言語の壁もありスキルや経験を活かした就職がより困難です。私たちは、こうした状況に対応すべくインパクト雇用や課題の啓発等を通じて、生まれ育った環境、文化的背景、個人の心身の特徴、経済状態等に関わらず誰もが就労・キャリア形成できる社会の実現を目指しています。

困窮者に対する就労支援に向けた取り組み詳細

 

II. サプライチェーンにおける児童労働の撤廃

【活動概要】
現在「児童労働」に従事する子どもは世界で約1億6,000万人といわれています。SDGsでは2025年までに児童労働をなくす目標を掲げていますが、現状のままでは達成は困難です。そして企業活動における人権の尊重が注目される中、児童労働問題への対応に関する社会的要請はますます高まっています。

私たちは、ガーナにおける「児童労働がない地域(Child Labor Free Zone)」の制度づくりを実現し、また児童労働撤廃に向けたトレーサビリティシステム実証実験を行い、現在実運用化に向けて取り組んでいます。このような社会課題解決は、企業単独では決して成し得るものではなく、多様なステークホルダーと連携していく必要があり、私たちは、児童労働の撤廃に向けて、コレクティブ・インパクトによる社会課題解決を推進していきます。

児童労働撤廃に向けた取り組み詳細

 

III. より持続可能な資源循環システムの構築

【活動概要】
大量生産、大量消費・廃棄が前提となっている現在の社会では、資源・エネルギー、食糧需要の増大や廃棄物の増加による自然資源不足や環境汚染問題が深刻化しています。しかしリサイクル素材の処理現場では検査員の目視かつ個人の判断で分別しているケースが多く、雑品・不純物の混入を防止することは容易ではありません。

私たちは、資源リサイクルの中でも資源循環システムの構築が難しい鉄スクラップ・木材に焦点を当て、持続可能な社会を目指し、独自の視点から、資源の有効活用や新たな資源循環システムの構築に向けた取り組みを行っています。

資源・製品の持続可能な利用と循環型社会の構築に向けた取り組み詳細

 

3. ボランティア活動

DTCでは、ソーシャルセクターの皆様とのネットワークを活かし、有志社職員によるボランティア参画機会を定期的に企画しています。

ボランティアの参加者職員数は延べ2400人以上、内容も多彩

DTCでは、ボランティアを通してソーシャルセクターをサポートするだけでなく、社職員もやりがいを持って活動できるよう、ソーシャルセクターの皆様と協働してボランティ機会を一からを企画するケースもあります。期間もone dayの単発のものだけではなく、6か月以上の長期にわたるものも実施しており、多くの社職員が参加してきました。以下、一部のボランティア活動を紹介する「活動レポート」も是非ご覧ください。

 

【活動レポート】

フードバンクの食品仕分けボランティア ~「もったいない」を「分かち合い」に~

居場所を求める子どもに向けた場づくり ~中高生と一緒に楽しく過ごすボランティア~

難民の背景を持つ留学生の就労支援 ~企業の垣根を超えたチームが一体となりシリア難民の内定獲得を後押し~

メディア寄稿・掲載

サステナブル・チョコレート――児童労働のないカカオ調達への挑戦
(サステナブル・ブランドジャパン)

つながる・ひろがる人の輪 -JISR就労伴走支援サポートチーム-
(JICA)

役員の女性比率3割を目指す30%クラブに見る海外と日本の意識格差
(OPENeD)

企業とNPO/NGOの連携 ハードルを越えて社会課題に立ち向かうには
(サステナブル・ブランド ジャパン)

新型コロナ流行で深刻化する子どもの貧困、虐待、ストレス、教育機会の喪失…世界の支援策を緊急調査
(DRIVE)

情報伝達力は100年前の150万倍「SNSは非常にコントロールが難しい」
(宣伝会議 Advertimies)

繊維・ファッション業界の指針となるSDGs
(繊研新聞 全16回)

カカオの産地に“消滅の危機”、チョコレートの未来を守るため日本の関連企業が動き出した
(ニュースイッチ・日刊工業新聞)

企業ともっと腹を割って話したいーNPO/NGOが提案する企業との連携
(SUSTAINABLE BRANDS JAPAN)

シリーズ「子どもの不条理」に対する社会課題解決(DRIVE)
第1回 新型コロナ流行で深刻化する子どもの貧困、虐待、ストレス、教育機会の喪失…世界の支援策を緊急調査
第2回 子どもにまつわる不条理な課題を改善するには?―海外における子ども支援事例から考える
第3回 “「子どもの不条理」解決マップ”で整理する、国内企業による子ども支援の現状

Social Impact委員会 ゲスト対談企画開催レポート
デロイト トーマツ コンサルティング Social Impactゲスト対談企画

シリーズ「デジタル×社会課題」
第1回 AI時代の新たな貧困-「バーチャル・スラム」とは
第2回 1世紀で150万倍に増大した情報伝達力~情報の急速な伝染「インフォデミック」とは

シリーズ「人権と数字」
第1回 日本の企業も無視できない「人権マーケット」その拡大傾向
第2回 人権を軽んじる企業には、1000億円以上失うリスクあり