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ナレッジ
より持続可能な資源循環システムの構築に向けたデロイト トーマツの取り組み
資源・製品の持続可能な利用と循環型社会の構築に向けて
大量生産、大量消費・廃棄が前提となっている現代において、資源・エネルギー、食糧需要の増大や廃棄物発生量の増加による自然資源不足や環境汚染問題が深刻化しています。デロイト トーマツでは、持続可能な社会を目指し、独自の視点から資源の有効活用や新たな資源循環システムの構築に向けた取り組みを行っています。
より持続可能な資源循環システムの構築に向けた取り組み
大量生産・大量消費型の経済社会活動は、気候変動問題や天然資源の枯渇などにも影響を与えています。資源投入量・消費量を抑え、持続可能な形で資源を利用することが世界の潮流となっており、限りある資源を枯渇させないための取り組みに加え、効率的に利用していくことが求められます。
限りある資源を枯渇させないための取り組みの1つとして、当社では森林の適切な管理に着目しています。伐採後、植林が行われないことによる森林の減少や、間伐が行われない放置林の増加により、健康な森林が育たないことなどが問題視されており、森林の管理・整備が必要不可欠です。
また、資源の効率的な利用も重要な観点です。当社は、金属の資源リサイクル性の向上余地に着目しています。金属を用いた製品はリサイクルすることで貴重な素材に生まれ変わる一方で、処理過程での雑品・不純物混入による低品質での流通が問題として挙げられており、確かなスクラップ回収・選別作業が必要です。
そのため当社では、森林管理や再利用可能資源の回収・選別のため、行政・企業・消費者等をつなぐプラットフォームの構築を進めています。
持続可能な林業に関する取り組み
日本は国土面積の3分の2が森林という、世界的に見ても非常に高い森林率を誇る国です。
現在、日本の森林資源は成熟し、収穫期を迎えています。しかし、適切に間伐されない放置林は増加の一途をたどっています。また、収穫適齢期の木材資源伐採量は増加しているものの、再造林率(伐採された森林の面積に対する伐採後の土地への植林面積の割合)は横ばいになっています。
背景には、林業従事者の減少や所有者不明林などの課題が存在します。その結果、再造林が行われず、無立木地(立木及び竹の樹冠の専有面積歩合の合計が30%未満の林地)が増える可能性がこれまで以上に高まっています。放置林や無立木地が増加すると森林が持つ機能(土砂災害防止機能や物質生産機能など)が損なわれ、健全な森林づくりはおろか、土砂崩れや洪水などの自然災害を引き起こし、中・長期的には生物多様性の喪失につながるなど私たちの生活に負の影響を及ぼすリスクが増大します。これらのリスクを減らすためには、適切に森林を管理していく必要があります。
当社が目指す持続可能な林業を可能にする取り組み詳細については以下リンクよりアクセスください。
金属産業における循環型社会構築に向けた取り組み
金属産業においては、製品デザインの最適化や技術開発を通して材料使用量削減に努めてきましたが、今後は鉄・アルミ・銅が持っている高い資源リサイクル性を活かし、資源投入量・消費量を抑えながら他の素材ではできない付加価値を提供することが求められています。
しかし、金属リサイクルの現場では、スクラップ回収・選別作業が課題となっており、雑品・不純物が混入したまま低品質な状態で市場に流通しています。その結果、鉄スクラップの価格低下を生んでいます。
鉄スクラップ選別作業コストを抑えるため、新興国への金属資源輸出を行おうにも、既に中華系・欧米企業が進出しており、日本のリサイクル企業が単体で新興国の市場に参入することは困難です。一方、輸出せずに国内で金属の再資源化を目指そうにも、日本のリサイクル企業は中小零細企業の集合体であるため、金融機関の投資対象外で活動資金が集まらない状況となっています。
当社では、金属資源の価値評価や取引価格の決定に際し、取引現品にリサイクル作業情報を紐づけて可視化することで、透明・公正性を高めると共に、安全かつ効率的に金属資源を循環させることができる共通プラットフォームの構築を検討しています。
当該活動では、共通プラットフォームの運用者/協力者を広く募り、ルール形成と共に、確かな資源リサイクルの作業品質が付加価値を生むことで、全てのリサイクル関連企業が参画し、収益アップ・選別技術の高度化を目指します。
取り組み詳細については以下リンクよりアクセスください。
金属産業における循環型社会構築に向けたデロイト トーマツの取組み
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