日本のターニングポイント

不作為によるコストは経済的に壊滅的である

気候変動への不作為は、2019年に発生した令和元年東日本台風（台風19号）85回分以上の経済的損失を、今から2070年までの間にもたらすと予測されています。

_{Source: AON. (2019). Weather, Climate & Catastrophe Insights Report: 2019.}

私たちには未来を変えるための時間的余裕がありません。最悪の影響に対処し、経済成長を加速させるためには、今後10年間に決断を下す必要があります。

気候変動に対処することは、新しい経済の原動力である

脱炭素化が迅速に進むと、日本には2070年までに約 388兆円（現在価値）の経済効果が生まれます。2070年だけでみても、気候変動への不作為シナリオ 比GDPの規模は4.5%大きく、グロスで32兆円の経 済産出増加に匹敵します。これは、2070年だけで直近 のトヨタと任天堂の市場価値を合わせた規模の成長が 実現することを意味します。

_{Source: Deloitte Economics Institute.}

日本が何も行動しないことでの損失は甚大

気候変動の影響を受けている5大産業は、サービス業、製造業、小売・観光業、建設・運輸業であり、これらの産業は日本の現在の経済生産高の90%以上を占めています。

_{Source: Deloitte Economics Institute.}

日本は行動から得るものが多い

急速な脱炭素化によって、日本は2070年までに燃料混合率を40%水素に変えることができるようになるでしょう。この移行により、日本は先進的な産業部門の成長に向けて経済を再構築し、クリーンエネルギー輸出市場を活用し、クリーンエネルギー技術を世界的に手頃な価格で提供できるでしょう。

1. 2021年から2025年—大胆な気候変動対策：決定事項が脱炭素化に影響を与え始める。クリーンエネルギー分野、建設、サービスはすぐに増加する。
2. 2025年から2035年—変化の調整：低排出ガス技術と水素の輸入を通じて競争優位を維持する。
3. 2035年から2045年—転換点：新しい複雑なグリーン経済構造への転換。
4. 2045年以降―低排出の未来：日本はネットゼロに近く、地球温暖化を1.5°C前後に抑える世界で活動する。