業界展望2023 小売 ブックマークが追加されました
ナレッジ
業界展望2023 小売
変化し続ける消費者を受け入れ、インフレ時代の成長を後押しする
市場の不安定性、長引く労働問題、サプライチェーンの混乱など小売企業は現在の逆風を乗り切るために、パンデミックで経験した回復力をどのように維持できるのか。ここ数年で最も高い生産性を実現してきた方法を振り返り、オムニチャネルやサプライチェーンマネジメント、デジタルコマースに磨きをかけることで利益を確保し、将来的な収益性向上を目指すべきである。従来のコスト削減を超えて企業のビジネス戦略を向上させることに役立つ小売業界のトレンドを解説する。
小売業界の概要:大量生産におけるレジリエンス
激動が予想される新たな年に差し掛かる中で、Deloitte USが調査を行った米国小売企業の経営幹部のうち、利益率を維持・向上させることに自信を持っているのはわずか3分の1に過ぎない。また、調査回答者のほぼ全員が、経済的な懸念の高まりから消費意欲が落ち込み、消費者にとっても厳しい時代が到来すると予想している。
しかし、小売業界の展望は暗いものばかりではなく、パンデミック下のこの数年で小売企業はレジリエンス(回復力)について多くを学んだことは新しい困難に立ち向かうヒントになるだろう。多くの小売企業は、パンデミック時の大規模な需要の変動によって、旧態依然のシステムを見直し、より柔軟なオペレーションに転換することを余儀なくされたと共に、急速に進化する消費者の嗜好を捉えロイヤルティを向上させるためには、より効果的な分析とツールが必要であることを学んだ。
Deloitte USは、小売企業の動向を探るため、50人の経営幹部を対象に今後1年間の課題と機会について調査を実施した。
本レポートは、調査結果を基に現在の市場、将来への期待、変化する消費者ニーズが、今後の戦略にどのように反映されるか、トップパフォーマーとなりうる企業から得た教訓として独自の見解を示している。
調査概要
本調査は、Deloitte USの委託により、第三者調査会社が2022年10月21日から10月31日にかけて、小売業界の経営幹部50人(うち70%が年商100億ドル以上の企業)を対象にオンラインで実施したものである。回答者の中には、主要な戦略的イニシアチブに直接的な責任を負う、または大きな影響力を持つC-Suiteおよびシニアエグゼクティブ等が含まれる。
本レポートはDeloitte Touche Tohmatsu Limited が発表した内容をもとに、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社が翻訳・加筆したものです。
和訳版と原文(英語)に差異が発生した場合には、原文を優先します。
原文(英語)レポートは以下よりご参照頂けます。
2023 retail industry outlook