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国際会計基準審議会(IASB)及び国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が、2024年6月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表
IAS Plus 2024.06.24
IASB及びISSBの2024年6月に改訂されたワーク・プランでは、「IFRS第16号の適用後レビュー」及び「IFRS会計タクソノミの更新-再生可能電力に係る契約」が追加され、「金融商品の分類及び測定の修正」及び「アジェンダの優先度に関するISSBの協議」が削除されている。
2024年6月の国際会計基準審議会(IASB)及び国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の会議を受け、ワーク・プランが前回更新された2024年5月以来、会議及びその他の進展からどのような変更があったかを理解するために、IFRS財団ウェブサイトのワーク・プランを分析した。いくつかの進展が2024年7月にある予定である。
以下は、2024年5月28日(デロイト トーマツのWebサイト-※1)の前回の分析からワーク・プランに行われたすべての変更の分析である。
基準設定プロジェクト
- 「経営者による説明」
IASBは、実務記述書の的を絞った改善(2025年上半期に予定)を公表することによって、経営者による説明プロジェクトを最終化することを決定している。
メンテナンスプロジェクト
- 「金融商品の分類及び測定の修正」
最終修正(IAS Plus-英語※2)が2024年5月30日に公表されたため、本プロジェクトはワーク・プランから削除されている。 - 「電力購入契約」
受領したフィードバックの議論が2024年8月に開始することが予定されている(以前は2024年第3四半期)。 - 「引当金-的を絞った改善」
公開草案が2024年第4四半期に予定されている(以前は2024年下半期)。
リサーチ・プロジェクト
- 「IFRS第16号「リース」の適用後レビュー」
新しく追加され、情報要請が2025年上半期に予定されている。
ガバナンス
- 「アジェンダの優先度に関するISSBの協議」
ISSBが、フィードバック・ステートメントの公表によって、本日、本プロジェクトを結論付けたため、本プロジェクトはワーク・プランから削除されている。
その他プロジェクト
- 「IFRS会計タクソノミの更新-再生可能電力に係る契約」
ワーク・プランに新しく追加されており、タクソノミ更新案が2024年8月に予定されている(デュー・プロセス監督委員会が公開草案に基づいてタクソノミ更新案を開発することに同意した)。
2024年7月に予定されている進展
- 「IFRS会計基準の年次改善」に関する最終修正
- 「財務諸表における気候関連及びその他の不確実性」に関する公開草案
- 「資本の特徴を有する金融商品」に関するプロジェクトの方向性の決定
- 「IFRS第9号の適用後レビュー — 減損」に関するフィードバック・ステートメント
- 「IFRS第19号の更新」に関する公開草案
- 「超インフレではない企業による超インフレの表示通貨の使用(IAS第21号)」に関する公開草案
上記は、2024年5月28日と2024年6月24日の、IASB及びISSBのワーク・プランの忠実な比較である。
現在のワーク・プランについては、いつでもこちら(IFRS財団のWebサイト-英語※ 3)からアクセスできる。
》IASB及びISSBのワーク・プラン(IFRS財団のWebサイト-英語)
》Deloitteのプロジェクト・ページ(IAS Plus-英語)
※1》「国際会計基準審議会(IASB)及び国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、2023年5月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表」(デロイト トーマツのWebサイト)
※2》 ‘IASB finalises amendments regarding the classification and measurement of financial instruments’(IAS Plus-英語)
※3》 ‘Work plan’(IFRS財団のWebサイト-英語)