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IASBはIFRS16に関するCOVID-19のガイダンスを公表し、次回の会議でCOVID-19の影響について議論予定
IAS Plus 2020.04.11
IASBは、COVID-19による経済的な不確実性の期間中のIFRS第16号「リース」に関する質問への回答を公表した。次回の会議では、IASBはこの論点の議論と、全般的に発効日、協議の期間、公表日を検討する。
国際会計基準審議会(IASB)は、COVID-19のパンデミックから生じている経済的な不確実性が拡大している期間中のIFRS第16号「リース」の適用に関する質問に回答する文書を公表した。次回の会議では、IASBはこの論点についてさらに議論し、全般的に発効日、協議の期間、公表日についても検討する。
3月に公表されたIFRS第9号に関するガイダンス(デロイト トーマツのWebサイト-※1)と同様に、IFRS第16号「リース」に関する新しいガイダンスは、IFRSの要求事項の一貫した適用をサポートすることを目的としている。したがって、COVID-1のパンデミックの結果として付与された賃料の譲歩(rent concessions)をどのように会計処理するかを検討している企業に関連性がある、IFRS第16号と他のIFRSに含まれる要求事項を強調している。IFRS 第16号の要求事項が変更、削除、追加されることはない。本文書(IASBのWebサイト(英語)-※2)は、IASB のウェブサイトで確認できる。IASBは、この論点をIASBが次回の会議で議論することを発表した。
次回の会議では、IASBは以下の項目についても議論する。
- 負債の分類に関するIAS 第1号の修正(デロイト トーマツのWebサイト-※3)の発効日を、2023年1月1日まで1年間延期することを提案するかどうか。
- 3つの主要な進行中の協議のコメント期間を3か月延長するかどうか。
・公開草案「全般的な表示及び開示」(デロイト トーマツのWebサイト-※4)
・情報要請(RFI)「中小企業向けIFRSの包括的なレビュー」(デロイト トーマツのWebサイト-※5)
・ディスカッション・ペーパー「企業結合 - 開示、のれん及び減損」(デロイト トーマツのWebサイト-※6) - 当初2020年に予定されていた主要な協議文書の公表を遅らせるかどうか。
次回の会議のAgeda Paper 32のAppendix A(IASBのWebサイト(英語)-※7)では、協議文書のタイムラインに対する変更案の概要の表が示されている。
※1》「IASB、IFRS第9号とCOVID-19についての文書を公表 」(デロイト トーマツのWebサイト)
※2》"IFRS 16 and covid-19 Accounting for covid-19-related rent concessions applying IFRS 16 Leases"(192KB,PDF-IASBのWebサイト-英語)
※3》「IFRS in Focus-IASB が、負債の流動又は非流動への分類を明確化するためにIAS第1号を修正」(デロイト トーマツのWebサイト)
※4》「IFRS in Focus-IASBが新基準「全般的な表示及び開示」を提案 」(デロイト トーマツのWebサイト)
※5》「IFRS in Focus-中小企業向けIFRS基準の包括的なレビューに関する見解を求める」(デロイト トーマツのWebサイト)
※6》「IFRS in Focus-IASB が、ディスカッション・ペーパー「企業結合-開示、のれんおよび減損」を公表」(デロイト トーマツのWebサイト)
※7》"Ageda Paper 32 of IASB Meeting April 2020"(393KB,PDF-IASBのWebサイト-英語)