国際会計基準審議会（IASB）が、5月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表  

国際会計基準審議会（IASB）の2020年5月の定例会議を受けて、会議の結果に伴う変更および前月に改訂されたワーク・プランからのその他の進展を理解するために、ワーク・プランを分析した。変更は、IASBが最近公表した公開草案及び修正IFRSによるものである。

以下は、2020年4月24日（デロイト トーマツのWebサイト－※1）の最近の分析からワーク・プランに行われたすべての変更の分析である。

基準設定プロジェクト

変更はない。

メンテナンス・プロジェクト

• 年次改善－2018-2020サイクル－2020年5月14日に2018-2020の年次改善を公表し、このサイクルを完了したためワーク・プランから削除された。このサイクルには下記が含まれていた。
  ・認識の中止についての「10％テスト」における手数料（IFRS第9号の修正）
  ・リース・インセンティブ（IFRS第16号に付属する設例13の修正）
  ・初度適用企業としての子会社（IFRS第1号の修正）
  ・公正価値測定における税金（IAS第41号の修正）
  
• 負債の分類－発効日－公開草案ED/2020/3「負債の流動または非流動への分類－発効日の延期」（IAS第1号の修正）は2020年5月4日に公表され、コメント期限は2020年6月3日である。公開草案のフィードバックは、2020年6月に議論される。
• IFRS第16号とCovid-19－2020年4月24日に公表された公開草案のフィードバックを、2020年5月15日の臨時会議で議論し、2020年5月28日頃に修正IFRSが公表される予定である。
• IAS第37号－不利な契約－2020年5月14日に「不利な契約－契約履行のコスト」（IAS第37号の修正）　が公表され、ワーク・プランから削除された。
• IAS第16号－意図した使用前の収入－2020年5月14日に「有形固定資産－意図した使用前の収入」（IAS第16号の修正）が公表され、ワーク・プランから削除された。
• IFRS第3号－概念フレームワークの参照－2020年5月14日に「『概念フレームワーク』への参照」（IFRS第3号の修正）が公表され、ワーク・プランから削除された。
  

リサーチ・プロジェクト

• 動的リスク管理－中核的モデルの開発は2020年第4四半期に予定されている（以前は2020年下半期）。
  

その他のプロジェクト

• IFRSタクソノミの改訂－IFRS第17号 とIAS第16号の修正－新しくワーク・プランに追加された。タクソノミ更新案は2020年7月を予定している。
• IFRSタクソノミの改訂－Covid-19に関連した賃料減免（IFRS第16号の修正）－新しくワーク・プランに追加された。タクソノミ更新案は2020年5月を予定している。
  
  
  

上記は、2020年4月24日と2020年5月25日のワーク・プランの忠実な比較である。

現在のIASBワーク・プランについては、いつでもこちら（IASBのWebサイト－英語※2）からアクセスできる。

※1》「国際会計基準審議会（IASB）が、4月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表」（デロイト トーマツのWebサイト）
※2》 ‘Work plan’（IASB－英語）

》IASBのワーク・プラン（IASBのWebサイト－英語）
》Deloitteのプロジェクト・ページ（IAS Plus－英語）