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国際会計基準審議会(IASB)が、2021年10月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表
IAS Plus 2021.11.01
IASBの2021年10月に改訂されたワーク・プランでは、基準設定プロジェクト、メンテナンス・プロジェクトおよびリサーチ・プロジェクトの複数のプロジェクトについて時期が変更されている。
国際会計基準審議会(IASB)の2021年10月に改訂されたワーク・プラン及びその他の進展を理解するために、ワーク・プランを分析した。変更は、会議の結果及びIASBが最近公表した公開草案、修正IFRSによるものである。
以下は、2021年9月27日(デロイト トーマツのWebサイト-※1)の最近の分析からワーク・プランに行われたすべての変更の分析である。
基準設定プロジェクト
- 経営者による説明
公開草案のフィードバックが2022年第1四半期に予定されている(以前は2022年上半期)。
- 料金規制対象活動
公開草案のフィードバックについての議論が2022年11月まで継続予定である。
メンテナンス・プロジェクト
- 「IFRS第17号とIFRS第9号の適用開始-比較情報」
2021年10月の会議で公開草案のフィードバックについての議論が行われ、最終修正が2021年12月に予定されている。 - IAS第21号-「交換可能性の欠如」
フィードバックの議論が2022年1月に予定されている(以前は2022年第1四半期)。
- 「セール・アンド・リースバック取引のリース負債」
プロジェクトの方向性の決定が2021年12月に予定されている(以前は2021年第4四半期)。
リサーチ・プロジェクト
- 共通支配下の企業結合
ディスカッション・ペーパーのフィードバックについて、2021年12月に議論予定である(以前は2021年第4四半期)。
- のれん及び減損
プロジェクトの方向性の決定が2022年第1四半期に予定されている(以前は2022年上半期)。
- 資産のリターンに基づく年金給付
IASBは2021年10月の会議において、このプロジェクトの中止を決定した。プロジェクトの要約の公表がプロジェクトの最終ステップとなる(日付は公表されていない)。
- IFRS第10号からIFRS第12号の適用後のレビュー
フィードバック・ステートメントが2022年上半期に予定されている(以前は2022年第1四半期)。
- IFRS第9号の適用後のレビュー
2021年9月30日に情報要請が公表され、受け取ったフィードバックの議論が2022年上半期に予定されている。
その他のプロジェクト
- タクソノミの更新-2021 全般的な改善及び一般的実務
ワーク・プランに新規追加されたプロジェクトであり、IFRSタクソノミの更新案が2021年12月に予定されている。 - タクソノミの更新-IAS第1号 、IAS第8号及びIFRS実務記述書第2号
タクソノミの更新が2021年12月に予定されている(以前は2021年11月)。
- タクソノミの更新-IFRS第17号とIFRS第9号の適用開始-比較情報
ワーク・プランに新規追加されたプロジェクトであり、IFRSタクソノミの更新案が2021年12月に予定されている。
- サステナビリティ報告
ワーク・プランでは依然として、公開草案のフィードバックについての議論が2021年10月に予定されているが、公には次のステップとしてCOP26において進展状況の公式発表が予定されている。
上記は、2021年9月27日と2021年11月1日のワーク・プランの忠実な比較である。
現在のIASBワーク・プランについては、いつでもこちら(IASBのWebサイト-英語※ 2)からアクセスできる。
》IASBのワーク・プラン(IASBのWebサイト-英語)
》Deloitteのプロジェクト・ページ(IAS Plus-英語)
※1》「国際会計基準審議会(IASB)が、9月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表」(デロイト トーマツのWebサイト)
※2》 ‘Work plan’(IASB-英語)