ナレッジ
「金融機関向けIFRSニュース 2020年5月」(2020年6月掲載)
銀行・証券・保険・リース・クレジットカード
デロイトが発信する IFRS関連の総合ナレッジサイト「IAS Plus」より、特に金融機関(銀行、証券、保険やリース・クレジットカード会社等)に関連性の高いグローバルな最新動向を日本語で集約しご紹介しております。
「金融機関向けIFRSニュース 2020年5月」
デロイトが発信するIAS Plus(外部サイト)の情報等のうち、特に金融機関に関連性の高い情報(IFRS関連に加え、日本基準やUSGAAP関連であっても関心が高そうな情報を含む)を日本語で集約しております(※1)。
<今月のハイライト>
- IFRS第16号「リース」の修正の最終化:
IASBは、新型コロナウイルスに関連した賃料減免がリースの条件変更であるかどうかの評価を免除するよう基準を修正する「COVID-19に関連した賃料減免(IFRS第16号の修正)」を公表しました。 - IASB会議におけるIFRS第17号「保険契約」の修正に関する議論:
事前に示された5つの整理論点に加え、スタッフ・ペーパー投稿後に識別された2つの論点についても、追加の修正を行うことが暫定決定されました。 - 『IFRS in Focus – 新型コロナウイルス感染症に関連する会計上の検討事項』の更新:
新型コロナウイルスにより生じ得るIFRS会計上の重要な考慮事項について解説した、当ニュースレターの和訳が更新されました(代替的業績指標に関する新規セクションの追加等)。 - 新型コロナウイルスに関する情報サイトのリンク集:
デロイトは、欧州証券市場監督局(ESMA)等の組織がそれぞれに開設している新型コロナウイルスに関する情報サイトのリンク集を作成しました。
<今月の記事一覧>
※1 公式の翻訳ではありませんので、参考情報としてご活用ください。なお、時制は、各記事の掲載時点のものとなります。
※2 発信元の正式名称は、「金融機関向けIFRSニュース 2020年5月」(右上のPDF)内のページ末尾にある凡例をご参照ください。
<記事本文>
COVID-19
【DTT】
- (2020年5月29日)『IFRS in Focus - IASBが、COVID-19に関連した賃料減免(rent concessions)について、IFRS第16号の修正を最終化』の和訳が掲載されました。
当ニュースレター(全5ページ)は、IASBが5月に公表した「COVID-19に関連した賃料減免」(IFRS第16号の修正)を概説しています。 - (2020年5月13日)デロイトがIFRS解釈指針委員会の2つの暫定アジェンダ決定(IFRS第16号「リース」関連を含む)についてコメントしました。
2020年3月に公表されたIAS第12号「法人所得税」、及びIFRS第16号「リース」に関するIFRS解釈指針委員会の2つの暫定アジェンダ決定について、デロイトがコメント・レターを公表しました。
- (2020年5月18日) 『新型コロナウイルスに関する会計上の検討事項 - 従業員給付』が掲載されました。
新型コロナウイルスに関するウェブキャスト・シリーズのうち今回は、従業員給付(約7分)について論じています。
合わせて以下も新たに投稿されています。
『新型コロナウイルスに関する会計上の考慮事項 - 政府援助』(約7分) - (2020年5月15日)『Heads Up — CARES法の給与保護プログラムに基づく返済免除の可能性のあるローンに係る会計及び報告上の考慮事項』が更新されました。
当ニュースレター(全10ページ)は、5月9日に掲載した同タイトルのニュースレターの更新版です。
- (2020年5月15日)『Heads Up — CARES法のハイライト』が更新されました。
当ニュースレター(全49ページ)は、4月9日に掲載した同タイトルのニュースレターの更新版です。
- (2020年5月8日) 新型コロナウイルスに関する情報サイトのリンク集を作成しました。
新型コロナウイルスに関する多数の発行物が公表され、把握が困難になってきていることから、デロイトが有用と思われる情報サイトのリンク集を作成しました。
- (2020年5月7日) 『Financial Reporting Alert 20-2 — 新型コロナウイルス及び景気低迷に関連する財務報告上の考慮事項』が更新されました。
当ニュースレター(全102ページ)は、3月25日に掲載された同タイトルのニュースレターの更新版です(付録Dに更新箇所の一覧が記載されています)。
- (2020年5月4日) 『IFRS in Focus – 新型コロナウイルス感染症に関連する会計上の検討事項』の和訳が更新されました。
当ニュースレター(全34ページ)は、3月28日に掲載した同タイトルのニュースレターの更新版です(付録Aに更新箇所の一覧が記載されています)。
- (2020年5月1日) 『Heads Up — CARES法及び規制当局の共同声明に基づく不良債権のリストラクチャリング(TDR)に関するFAQ』が更新されました。
当ニュースレター(全22ページ)は4月15日に掲載された同タイトルのニュースレターの更新版です。
【IASB】
- (2020年5月28日)IASBが新型コロナウイルスに関連した賃料減免に関するIFRS第16号の修正を最終化しました。
国際会計基準審議会 ( IASB ) は、新型コロナウイルスに関連した賃料減免がリースの条件変更であるかどうかの検討を免除するよう基準を修正する「COVID-19に関連した賃料減免(IFRS第16号の修正)」(全14ページ)を公表しました。 - (2020年5月5日) IASBが新型コロナウイルスの大流行を踏まえ会議の変更を公表しました。
国際会計基準審議会(IASB)は、6月のCMAC/GPF会議を延期(延期後の日程未定)し、7月のASAF会議をキャンセルしたことを公表しました。
【ESMA】
- (2020年5月20日)欧州証券市場監督局(ESMA)が新型コロナウイルスの大流行による半期報告書への影響に関する声明を公表しました。
ESMAは、半期報告書における新型コロナウイルスの影響に関して透明性を求める公式声明を公表しました。
【Accountancy Europe】
- (2020年5月18日)欧州会計士連盟(Accountancy Europe)が企業報告及びコロナウイルス危機に関するポッドキャストを公表しました。
欧州会計士連盟は、コロナ危機の企業報告への影響について、特に銀行に焦点を当てたポッドキャスト(約22分)を公表しました。
【AAOIFI】
- (2020年5月22日)イスラム金融機関に対する新型コロナウイルスの会計上の影響に関してイスラム金融機関会計監査機構(AAOIFI)が声明を公表しました。
当声明の目的は、新型コロナウイルスの大流行を受けて、経済的要因や政府介入により生じる関連問題を踏まえ、イスラム金融機関に対して、AAOIFIの財務会計基準 (FAS) 及び概念フレームワークの適用について明確化することです。
金利指標改革
【DTT】
- (2020年5月25日) デロイトがIBOR改革プロジェクトのフェーズ2の成果であるIASBの修正案に対しコメントしました。
デロイトは、2020年4月9日に公表された、公開草案ED/2020/1 「金利指標改革-フェーズ2 (IFRS第9号、IAS第39号、IFRS第7号、IFRS第4号及びIFRS第16号の修正案) 」について、コメント・レター(全12ページ)を公表しました。
【ASBJ】
- (2020年5月18日) IASB公開草案「金利指標改革‐フェーズ2(IFRS第9号、IAS第39号、IFRS第7号、IFRS第4号及びIFRS第16号の修正案)」に対するコメント (ASBJのウェブサイトより)
ASBJは、IASBの公開草案「金利指標改革‐フェーズ2(IFRS第9号、IAS第39号、IFRS第7号、IFRS第4号及びIFRS第16号の修正案)」に対しコメントを公表しました。
金融商品
【IASB】
- (2020年5月14日) IASBが2018-2020年の年次改善サイクルを完了しました(金融負債の認識の中止に関する「10%」テストに含まれる手数料に関する修正を含む)。
IASBは、「IFRS基準の年次改善2018-2020」を公表しました。当文書には、以下を含む4つの国際財務報告基準(IFRS)の修正が含まれています。
■ IFRS第9号 「金融商品」:金融負債の認識の中止に関する「10%」テストに含まれる手数料
のれん及び減損
【IASB】
- (2020年5月22日) IASBが財務諸表の表示(PFS)に係る公開草案(ED)及びのれんに係るディスカッション・ペーパー(DP)についてウェビナーを開催します。
IASBは、6月初旬に以下のライブ・ウェビナーを開催する予定です。
■ ディスカッション・ペーパー「企業結合-開示、のれん及び減損」に関するウェビナー:6月5日(金)午前11時(英国夏時間)(詳細はこちら)
■ 公開草案「全般的な表示及び開示」に関するウェビナー:6月10日(水)午前11時(英国夏時間)(詳細はこちら)
【EFRAG】
- (2020年5月30日) EFRAGがIASBののれん及び減損に関するディスカッション・ペーパーに対しコメント・レター案を公表しました。
欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、ディスカッション・ペーパーDP/2020/1 「企業結合 ー 開示、のれん及び減損」に対し、コメント・レター案(全66ページ)を公表しました。
引当金、偶発負債及び偶発資産
【DTT】
- (2020年5月19日) 『IFRS in Focus – IASB は、IFRS基準の狭い範囲の修正のパッケージを公表する』の和訳が掲載されました(当修正には、IAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」の修正が含まれます)。
当ニュースレター(全6ページ)では、2020年5月14日にIASBより公表されたIFRS基準の範囲を限定した一連の修正を概説しています。
【IASB】
- (2020年5月14日) IASBが不利な契約に関するIAS第37号の修正を最終化しました。
国際会計基準審議会 ( IASB ) は、契約が不利かどうかを評価する目的で「履行するためのコスト」を算定する際に含めるべきコストに関する基準を改正する 「不利な契約 ― 契約履行のコスト(IAS第37号の修正)」 を公表しました。
表示及び開示
【DTT】
- (2020年5月4日) 『IFRS in Focus – IASB は、「負債の流動または非流動への分類」の発効日を延期することを提案する』の和訳が掲載されました。
当ニュースレター(全4ページ)では、IASBの公開草案ED/2020/3 「負債の流動又は非流動への分類-発効日の延期」を概説しています。
【IASB】
- (2020年5月4日) IASBがIAS第1号の修正の発効日を延期することを提案しました。
国際会計基準審議会(IASB)は、「負債の流動又は非流動への分類(IAS第1号の修正)」 の発効日の1年延期を提案する公開草案を公表しました(コメント期限: 2020年6月3日)。
会議
【IASB】
- (2020年5月24日) 2020年5月のIASB会議の議事メモ(DTT作成)が掲載されました。
2020年5月20日・21日に開催されたビデオ会議では、以下のトピックが議論されました(一部抜粋)。
■ IFRS第17号「保険契約」の修正
■ 維持管理及び一貫した適用
■ IBOR改革及び財務報告への影響
【IFRIC】
- (2020年5月1日) 2020年4月のIFRS解釈指針委員会の会議が開催されました。
2020年4月29日に開催された当会議では、以下を含むトピックが議論されました。
■ リサーチ・サマリー
【ASAF】
- (2020年5月11日) 2020年4月の会計基準アドバイザリー・フォーラム会議の要約が公表されました。
2020年4月2日に開催された当会議では、以下を含むトピックが議論(一部抜粋)されました。
■ IBOR改革及び財務報告の影響(第2フェーズ)
■ のれん及び減損
【CMAC】
- (2020年5月14日) 2020年3月の資本市場諮問委員会(CMAC)会議の要約が公表されました。
2020年3月26日に開催された当会議では、以下を含むトピックが議論されました。
■ IBOR改革及び財務報告への影響(第2フェーズ)
■ 資本の特徴を有する金融商品
■ 基本財務諸表: 公開草案「全般的な表示及び開示」
ワーク・プラン
【IASB】
- (2020年5月25日) IASBがワーク・プランを更新しました - 変更点の分析(2020年5月の2つの会議)。
2020年5月に開催されたIASBの定例会議及び追加会議の結果を受けて、ワーク・プランが変更されました。