「金融機関向けIFRSニュース 2020年9月」(2020年10月掲載) ブックマークが追加されました
ナレッジ
「金融機関向けIFRSニュース 2020年9月」(2020年10月掲載)
銀行・証券・保険・リース・クレジットカード
デロイトが発信する IFRS関連の総合ナレッジサイト「IAS Plus」より、特に金融機関(銀行、証券、保険やリース・クレジットカード会社等)に関連性の高いグローバルな最新動向を日本語で集約しご紹介しております。
「金融機関向けIFRSニュース 2020年9月」
デロイトが発信するIAS Plus(外部サイト)の情報等のうち、特に金融機関に関連性の高い情報(IFRS関連に加え、日本基準やUSGAAP関連であっても関心が高そうな情報を含む)を日本語で集約しております(※1)。
<今月のハイライト>
- トーマツがIFRS第17号「保険契約」の修正に関するウェブセミナーを掲載:
トーマツは、2020年6月に「IFRS第17号の修正」が公表されたことを受け、2017年5月に公表されたIFRS第17号「保険契約」がIASBや移行リソース・グループ(TRG)での議論を経てどのように修正されたのか、8つの主な修正事項について、修正前後の内容と修正理由を説明するウェブセミナーを掲載しました(視聴・資料ダウンロード期限: 2021年2月2日)。 - EFRAGがIFRS第17号「保険契約」に関するエンドースメント・アドバイス(案)を公表:
欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、2020年6月25日に公表されたIFRS第17号「保険契約」の修正に関するエンドースメント・アドバイス(案)を公表しました。EFRAGは、年次コホートを除くすべての論点について合意に達しましたが、年次コホートがエンドースメントの要件を満たすかについては、EFRAG内でコンセンサスが得られておらず、2021年1月29日を期限としてコメントを募集しています。 - 『IFRS in Focus - IASBが金利指標改革 - フェーズ2を公表:IFRS第9号、IAS第39号、IFRS第7号、IFRS第4号及びIFRS第16号の修正』の和訳の掲載:
IASBにより2020年8月27日に公表された「金利指標改革 - フェーズ2」(IFRS第9号、IAS第39号、IFRS第7号、IFRS第4号及びIFRS第16号の修正)について説明するニュースレターの和訳が掲載されました。本修正は、2021年1月1日以後開始する事業年度から適用され、早期適用が認められます。 - IFRS財団がサステナビリティ基準審議会の設立について協議:
IFRS財団の評議員会は、グローバルなサステナビリティ(持続可能性)基準の必要性及び当財団がそのような基準の開発に際してどのような役割を果たす可能性があるのかを評価する協議文書を公表しました。 - IFRS財団からの画期的な提案は、サステナビリティ報告のためのグローバル基準を提示:
2020年9月にIFRS財団の評議員会より「サステナビリティ報告に関する協議文書」が公表されたことを受け、当ニュースレターでは、どのようにIFRS財団がサステナビリティ基準審議会(SSB)を設立し、IFRS財団の既存の取決めの下でガバナンスを提供し監督するかを概説しています。 - IASB会議におけるIFRS第16号「リース」の修正案の整理論点に関する議論:
2020年11月に公表予定のIFRS第16号「リース」の修正案の書面投票プロセスの間に識別されたセール・アンド・リースバックにおけるリース負債に関する整理論点が議論されました。IFRS第16号の修正案の公開草案は、2020年11月に公表予定です。
<今月の記事一覧>
※1 公式の翻訳ではありませんので、参考情報としてご活用ください。なお、時制は、各記事の掲載時点のものとなります。
※2 発信元の正式名称は、「金融機関向けIFRSニュース 2020年9月」(右上のPDF)内のページ末尾にある凡例をご参照ください。
<記事本文>
新型コロナウイルス感染症
【DTT】
- 『EUにおけるバッドバンク(bad bank)構想の再検討』が掲載されました。
デロイト英国事務所の金融業界の専門家による当記事では、欧州中央銀行(ECB)が、ユーロ圏内の不良債権の増加が見込まれることへの政策対応の一環として再検討しているとの噂のある、EU全体における「バッドバンク(銀行が抱える不良債権を公的資金を用いて買い取る機構)」構想について述べています。 - 『8月の信用損失アップデート』が掲載されました。
デロイト英国事務所の金融業界の専門家による当記事では、英国における2020年8月末日のデータを用いて、有担保及び無担保のベンチマーク・ポートフォリオに係る全期間の予想信用損失の推計値を更新しています。 - 『Financial Reporting Alert 20-5 - 新型コロナウイルス感染症に関連する財務報告のトレンド - 特別な事項はあるか、又は特段変化なしか』(USGAAP関連)が掲載されました。
当ニュースレター(全6ページ)は、多くの企業にとって最重要事項であり進行中の問題である、新型コロナウイルス感染症に関連する財務報告及び会計上の課題について検討しています。また、企業がそれらの課題に対応する際に追求している様々な選択肢についての洞察も提供しています。
- 『Financial Reporting Alert 20-2 - 新型コロナウイルス感染症及び景気低迷に関連する財務報告上の考慮事項』(USGAAP関連)が更新されました。
当ニュースレター(全116ページ)は、2020年3月25日に掲載された同タイトルのニュースレターの更新版です(付録Eに更新箇所の一覧が記載されています)。
- 『Heads Up - CARES法のハイライト』(USGAAP関連)が更新されました。
当ニュースレター(全55ページ)は、2020年4月9日に掲載した同タイトルのニュースレターの更新版です。
【IASB】
- IASBがニュースレター『Investor Update』(新型コロナウイルス感染症関連情報を含む)を公表しました。
当ニュースレター(約8 ページ相当)は、最近の会計トピック及び財務報告関連トピックを、投資家向けに簡潔にまとめています。
金利指標改革
【トーマツ】
- 『IFRS in Focus - IASBが金利指標改革 - フェーズ2を公表:IFRS第9号、IAS第39号、IFRS第7号、IFRS第4号及びIFRS第16号の修正』の和訳が掲載されました。
当ニュースレター(全7ページ)は、IASBにより2020年8月27日に公表された「金利指標改革 - フェーズ2」(IFRS第9号「金融商品」、IAS第39号「金融商品:認識及び測定」、IFRS第7号「金融商品:開示」、IFRS第4号「保険契約」及びIFRS第16号「リース」の修正)について説明しています。
【IASB】
- IASBが金利指標改革の修正に関する正誤表を公表しました。
IASBは、「金利指標改革 - フェーズ2」に関する正誤表(スペルミス、連番や文法上の誤りといった軽微な誤りの訂正表)を公表しました。
保険契約
【トーマツ】
- トーマツがIFRS第17号「保険契約」の修正に関するウェブセミナーを掲載しました。
トーマツは、2020年6月に「IFRS第17号の修正」が公表されたことを受け、2017年5月に公表されたIFRS第17号「保険契約」がIASBや移行リソース・グループ(TRG)での議論を経てどのように修正されたのか、8つの主な修正事項について、修正前後の内容と修正理由を説明するウェブセミナーを掲載しました(視聴・資料ダウンロード期限: 2021年2月2日)。
【EFRAG】
- EFRAGがIFRS第17号「保険契約」に関するエンドースメント・アドバイス(案)を公表しました。
欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、2020年6月25日に公表されたIFRS第17号「保険契約」の修正に関するエンドースメント・アドバイス(案)を公表しました(コメント期限:2021年1月29日)。
サステナビリティ
【トーマツ】
- 「IFRS財団は、サステナビリティ基準審議会の設立について協議する」(IAS Plusの記事の和訳)が掲載されました。
IFRS財団の評議員会は、グローバルなサステナビリティ(持続可能性)基準の必要性及び当財団がそのような基準の開発に際してどのような役割を果たす可能性があるのかを評価する協議文書(全22ページ)を公表しました(コメント期限:2020年12月31日)。 - 『IFRS in Focus - IFRS財団からの画期的な提案は、サステナビリティ報告のためのグローバル基準を提示する』の和訳が掲載されました。
当ニュースレター(全3ページ)では、2020年9月にIFRS財団の評議員会より「サステナビリティ報告に関する協議文書」が公表されたことを受け、どのようにIFRS財団がサステナビリティ基準審議会(SSB)を設立し、IFRS財団の既存の取決めの下でガバナンスを提供し監督するかを概説しています。
のれん及び減損
【EFRAG】
- EFRAGが企業結合及びのれんの事後の会計処理についてアウトリーチ・イベントを開催します。
欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、IASBと共同で、企業買収に関する開示及び減損テストの改善、並びにのれんの会計処理について議論するため、2020年10月16日にアウトリーチ・イベントを開催します。 - EFRAGがのれんに関するアンケートを公表しました。
欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、IASBのディスカッション・ペーパーDP/2020/1「企業結合 - 開示、のれん及び減損」に関する意見を募集する目的でアンケートを公表しました(回答期限:2020年11月13日)。
表示及び開示
【DTT】
- デロイトがサプライチェーン・ファイナンス契約 - リバース・ファクタリングに関するIFRS解釈指針委員会の暫定的なアジェンダ決定に対しコメントしました。
デロイトは、リバース・ファクタリング契約に関連する負債の表示方法及び開示すべき情報の明確化について、アジェンダに加えないとするIFRS解釈指針委員会の暫定決定について、コメント・レター(全3ページ)を公表しました。
- デロイトがIASBの公開草案「全般的な表示及び開示」に対しコメントしました。
デロイトは、2019年12月17日に公表された公開草案「全般的な表示及び開示」についてコメント・レター(全13ページ)を公表しました。
【IASB】
- IASBが公開草案「全般的な表示及び開示」に関する第4回日本語ウェブセミナーの録画を公表しました。(IASBのウェブサイトより)
2020年8月26日にIASBが日本語で開催した、公開草案「全般的な表示及び開示」に含まれる経営者業績指標についての提案を説明する、第4回目のウェブセミナーの録画(約47分)が公表されました。
【EFRAG】
- IASBの公開草案「全般的な表示及び開示」に関する金融機関のフィールドテスト・ワークショップの要約報告書が公表されました。
EFRAGは、欧州各国の基準設定主体及びIASBと連携し、2019年12月公表の公開草案「全般的な表示及び開示」に関するフィールドテストを実施しており、この度2020年7月に開催された金融機関のフィールドテスト・ワークショップの報告書(全9ページ)を公表しました。
無形資産
【IFASS】
- IFASS(会計基準設定主体国際フォーラム)会議において基準設定主体が無形資産について議論しました。
2020年9月30日に開催されたIFASS(会計基準設定主体国際フォーラム)会議では、5つの基準設定主体(日本、カナダ、ドイツ、英国、米国)が共同で無形資産に関するプレゼンテーションを行いました。
訂正一覧
【IASB】
- IASBが訂正一覧を公表しました。
IASBは、2020年における2度目の訂正一覧表を公表し、以下の基準書に影響します。なお、当訂正により基準書の意味やその適用が変更されることはありません。
・単独の基準書に関する訂正
>IFRS第17号「保険契約」
・Red Book、注釈付Red Book、Blue Book、及び注釈付Blue Bookにおける以下に関する訂正
>IFRS第7号「金融商品:開示」
>IFRS第9号「金融商品」
>用語集
会議
【IASB】
- 2020年9月のIASB会議の議事メモ(DTT作成)が掲載されました。
2020年9月22日・23日に開催されたビデオ会議では、以下のトピックが議論されました(一部抜粋)。
・IFRS第16号「リース」:維持管理及び一貫した適用(2020年11月に公表予定のIFRS第16号の修正案の書面投票プロセスの間に識別されたセール・アンド・リースバックにおけるリース負債に関する整理論点)
【IFRIC】
- 2020年9月のIFRS解釈指針委員会の会議が開催されました。
2020年9月15日に開催された当会議では、以下を含むトピックが議論されました。
> IFRS第10号「連結財務諸表」及びIFRS第16号「リース」 - コーポレート・ラッパー(単一資産企業)におけるセール・アンド・リースバック
【CMAC & GPF】
- 2020年10月のCMAC(資本市場諮問委員会)及びGPF(世界作成者フォーラム)の合同会議のアジェンダが公表されました。
国際会計基準審議会(IASB)の代表者が、資本市場諮問委員会(CMAC)及び世界作成者フォーラム(GPF)と2020年10月8日にビデオ会議を行います。
【IFASS】
- 2020年9月/10月のIFASS(会計基準設定主体国際フォーラム)会議のアジェンダが公表されました。
2020年9月30日及び10月1日に開催されるIFASS(会計基準設定主体国際フォーラム)会議では、以下を含む複数のトピックが議論される予定です。
・暗号資産
・フィンテックの適用及び会計基準
・無形資産 他
【ASAF】
- 2020年10月に開催されるASAF(会計基準アドバイザリー・フォーラム)会議のアジェンダが公表されました。
2020年10月2日に開催される当会議のアジェンダには、以下のトピックが含まれています。(一部抜粋)
・のれん及び減損
・共通支配下の企業結合
・財務報告に関する概念フレームワーク
ワーク・プラン
【IASB】
- IASBがワーク・プランを更新しました - 変更点の分析(2020年9月の会議)
前回、ワーク・プランの変更が行われた2020年8月28日以降の変更をデロイトが分析しました。
コンバージェンス
【ASBJ】
- 「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂が公表されました。(ASBJのウェブサイトより)
ASBJは、日本基準及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)の開発に関する検討状況、及び今後の計画の改訂を公表しました。
その他の記事
金融機関向けIFRS情報
銀行・証券・保険・リース・クレジットカード