「金融機関向けIFRSニュース 2021年12月」(2022年1月掲載) ブックマークが追加されました
ナレッジ
「金融機関向けIFRSニュース 2021年12月」(2022年1月掲載)
銀行・証券・保険・リース・クレジットカード
デロイトが発信する IFRS関連の総合ナレッジサイト「IAS Plus」等より、特に金融機関(銀行、証券、保険やリース・クレジットカード会社等)に関連性の高いグローバルな最新動向を日本語で集約しご紹介しております。
「金融機関向けIFRSニュース 2021年12月」
デロイトが発信するIAS Plusの情報等のうち、特に金融機関に関連性の高い情報(IFRS関連に加え、日本基準やUSGAAP関連であっても関心が高そうな情報を含む)を日本語で集約しております。なお、公式の翻訳ではありませんので、参考情報としてご活用ください。時制は、各記事の掲載時点のものとなります。本文中の団体・組織名の略称については、「金融機関向けIFRSニュース2021年12月」(右PDF)内のページ末尾の<凡例>をご参照ください(※1)。
<今月のハイライト>
◆金融商品
- ESMAが欧州域内銀行の予想信用損失に関連するレポートを公表
欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority:ESMA)は、欧州域内の銀行の2020年度の開示を分析し、IFRS第7号「金融商品:開示」及びIFRS第9号「金融商品」の予想信用損失(Expected Credit Losses:ECL)の適用に係るレポートを公表しました。本レポートでは、ECLに関連した情報を取扱い、将来予測に用いるシナリオ数や発生確率の傾向等が分析されています。
◆保険契約
- IASBが「IFRS第17号とIFRS第9号の適用開始-比較情報」(IFRS第17号の修正)を公表
IASBは、IFRS第17号「保険契約」とIFRS第9号「金融商品」の適用開始時に表示する比較情報の有用性を企業が改善することを可能にする「IFRS第17号とIFRS第9号の適用開始-比較情報」(IFRS第17号「保険契約」の修正)を公表しました。
<今月の記事一覧>
※1 発信元の正式名称は、「金融機関向けIFRSニュース 2021年12月」(右上PDF)内のページ末尾にある凡例をご参照ください。
※2 <今月のハイライト>で個別に取り上げた記事を緑ハイライトしています。
<記事本文>
金融商品
【ESMA】
- 欧州の銀行の予想信用損失に関連するIFRS第7号「金融商品:開示」及びIFRS第9号「金融商品」の適用に関するレポートが公表されました。
欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority:ESMA)は、欧州の銀行におけるIFRS第7号「金融商品:開示」及びIFRS第9号「金融商品」の予想信用損失(Expected Credit Losses:ECL)に関連する要求事項の適用に係るレポートを公表しました。ESMAは、本レポートの中で要求事項を概観した上で、これらの遵守状況、比較可能性及び透明性に改善の余地があるとの見方を示しています。
【EBI】
- 欧州域内銀行のCOVID-19に関する財務諸表の開示をまとめたワーキング・ペーパーが公表されました。
欧州銀行協会(European Banking Institute:EBI)は、欧州の銀行規制と監督に関して研究を進め、ワーキング・ペーパーを公表しています。ワーキング・ペーパー・シリーズの一環として、本ペーパーでは、欧州域内銀行の2020年度及び第2四半期のCOVID-19に関する財務諸表の開示をまとめています。
保険契約
【IASB】
- IASBは、「IFRS第17号とIFRS第9号の適用開始-比較情報」(IFRS第17号の修正)を公表しました。
IASBは、IFRS第17号「保険契約」とIFRS第9号「金融商品」の適用開始時に表示する比較情報の有用性を企業が改善することを可能にする「IFRS第17号とIFRS第9号の適用開始-比較情報」(IFRS第17号「保険契約」の修正)を公表しました。
【DTT】
- 「IFRS in Focus - IASBは、IFRS第17号の経過措置を修正する」が掲載されました。
当ニュースレター(全5ページ)は、2021年12月9日にIASBが公表した「IFRS第17号とIFRS第9号の適用開始―比較情報」(IFRS第17号「保険契約」の修正)について解説しています。 - 保険ウェブキャスト『保険料の返戻に係る会計処理』が掲載されました。
当ウェブキャスト(約21分)では、IASBの保険プロジェクトに関する最近の動向について報告し、主に次の内容について説明しています。
・保険料の返戻
・設例─保険料の返戻に係る会計処理
・実務上の考慮事項
全般
【DTT】
- 「IFRS in Focus — Closing out 2021」が掲載されました。
当ニュースレター(全19ページ)では、2021年度の総括として、規制上の重点分野、現在の経済環境、または会計基準の変更に起因する2021年12月31日以後に終了する事業年度に関連する財務報告の留意事項を説明しています。気候変動やCOVID-19が財務報告に与えうる広範な影響について会計領域ごとに記述するとともに、他の重要領域として金利指標改革やキャッシュ・フロー計算書等の留意事項も記載されています。
会議
【IASB】
- 2021年12月のIASB会議の議事メモ(DTT作成)が掲載されました。
2021年12月14日から16日にかけて開催された当会議では、以下を含むトピックが議論されました。
・資本の特徴を有する金融商品
・基本財務諸表
コンバージェンス
【ASBJ】
- 第470回企業会計基準委員会の概要が公表されました。
ASBJは、2021年12月20日に開催された第470回企業会計基準委員会の審議資料を公表しました。 - 第469回企業会計基準委員会の概要(「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」に関する審議を含む)が公表されました。
ASBJは、2021年12月3日に開催された第469回企業会計基準委員会の審議資料を公表しました。
- 「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」が改訂されました。
ASBJは、日本基準及び修正国際基準(IFRSと企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)の開発に関する検討状況、及び今後の計画の改訂を公表しました。
その他
【ASBJ】
- 実務対応報告公開草案第62号「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い(案)」が公表されました。
ASBJは、2020年9月29日に公表した実務対応報告第40号「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」について、金利指標置換後の会計処理に関する適用期間の延長等を含む内容が含まれた公開草案を公表しました。コメント期間は2022年2月24日までとしています。
【EFRAG】
- EFRAGがIASBの公開草案「IFRS基準における開示要求 – 試験的アプローチ(IFRS第13号「公正価値測定」及びIAS第19号「従業員給付」の修正案)」に関するフィールドテストの概要を記載した報告書を公表しました。
EFRAGは過去数か月にわたり、IASBと連携して、IASBの公開草案「IFRS基準における開示要求 – 試験的アプローチ」についてフィールドテストを実施し、このフィールドテストの概要を記載した報告書(全22ページ)を公表しました。