「金融機関向けIFRSニュース 2021年2月」(2021年3月掲載) ブックマークが追加されました
ナレッジ
「金融機関向けIFRSニュース 2021年2月」(2021年3月掲載)
銀行・証券・保険・リース・クレジットカード
デロイトが発信する IFRS関連の総合ナレッジサイト「IAS Plus」より、特に金融機関(銀行、証券、保険やリース・クレジットカード会社等)に関連性の高いグローバルな最新動向を日本語で集約しご紹介しております。
「金融機関向けIFRSニュース 2021年2月」
デロイトが発信するIAS Plus(外部サイト)の情報等のうち、特に金融機関に関連性の高い情報(IFRS関連に加え、日本基準やUSGAAP関連であっても関心が高そうな情報を含む)を日本語で集約しております(※1)。
<今月のハイライト>
- IASBによる新型コロナウイルス感染症に関連した賃料減免に関する救済措置の期間延長に係る公開草案の公表:
IASBは、公開草案「2021年6月30日より後のCovid-19に関連した賃料減免」(IFRS第16号の修正案)を公表し(コメント期限:2021年2月25日)、新型コロナウイルス感染症に関連した賃料減免に関する救済措置を1年間延長することを提案しました。発効日を2021年4月1日にすることを想定しています。
- デロイトによる『IFRS第9号「金融商品」 - 英国の銀行に宛てた健全性監督機構(PRA)の開示に関する最新書簡』の掲載:
2021年2月15日にPRAが英国の大手銀行に向け公表した、IFRS第9号の開示の進捗状況(英国の予想信用損失開示タスクフォースによる提言の適用状況及び今後の計画)に関して規制当局への報告を求める書簡について説明しています。
- デロイトによる『気候変動について銀行の取締役会が行うべき質問』の掲載:
気候変動及び環境に優しい経済への移行により生じるリスクと機会の両方に対応しなければならない銀行の取締役会が、この困難な環境を乗り切り、規制当局の期待に応えようとする際に考慮すべき重要なテーマを示しています。
<今月の記事一覧>
※1 公式の翻訳ではありませんので、参考情報としてご活用ください。なお、時制は、各記事の掲載時点のものとなります。
※2 発信元の正式名称は、「金融機関向けIFRSニュース 2021年2月」(右上のPDF)内のページ末尾にある凡例をご参照ください。
<記事本文>
新型コロナウイルス感染症
【IASB】
- IASBが新型コロナウイルス感染症に関連した賃料減免に関する救済措置の期間延長を提案(公開草案を公表)しました。
IASBは、公開草案「2021年6月30日より後のCovid-19に関連した賃料減免」(IFRS第16号の修正案)を公表し(コメント期限:2021年2月25日)、新型コロナウイルス感染症に関連した賃料減免に関する救済措置の期間延長を提案しました。
【ASBJ】
- 公開草案「2021年6月30日より後のCovid-19に関連した賃料減免」(IFRS第16号の修正案)の和訳が公表されました。
ASBJは、IASBにより2021年2月11日に公表された公開草案「2021年6月30日より後のCovid-19に関連した賃料減免」(IFRS第16号の修正案)の和訳(全17ページ)を公表しました。
【トーマツ】
- 『IFRS in Focus - IASBは、賃料減免に関する実務上の救済措置を延長するIFRS第16号の修正を提案』の和訳が掲載されました。
当ニュースレター(全4ページ)は、IASBが公表した公開草案「2021年6月30日より後のCovid-19に関連した賃料減免」(IFRS第16号の修正案)について説明しています。
【DTT】
- デロイトがCovid-19に関連した賃料減免に関する救済措置を延長するというIASBの提案を支持しました。
デロイトは、IASBにより2021年2月11日に公表された公開草案「2021年6月30日より後のCovid-19に関連した賃料減免」(IFRS第16号の修正案)について、コメント・レター(全4ページ)を公表しました。
【IVSC】
- 国際評価基準審議会(IVSC)が市場価値の課題に関する論文を公表しました。
IVSCは、パンデミックの発生した世界における市場情報の入手可能性に関する課題を検討した論文「市場価値の課題」(全10ページ)公表しました。
金融商品
【DTT】
- 『IFRS第9号「金融商品」 - 英国の銀行に宛てた健全性監督機構(PRA)の開示に関する最新書簡』が掲載されました。
デロイト英国事務所の金融業界の専門家による当記事では、2021年2月15日に英国健全性監督機構(PRA)が英国の大手銀行に向け公表した、IFRS第9号「金融商品」の開示の進捗状況に関して規制当局への報告を求める書簡について説明しています。 - デロイトが実質金利に起因するキャッシュ・フローの変動可能性のヘッジ(IFRS第9号「金融商品」)に関する暫定的なアジェンダ決定についてコメントしました。
2020年12月のIFRS解釈指針委員会の会議において、実質金利の変動から生じるキャッシュ・フローを「固定する」ことを目的とする場合のIFRS第9号のヘッジ会計の適用に関する明確化を、基準設定プロジェクトを追加しないという暫定的なアジェンダ決定について、デロイトがコメント・レター(全2ページ)を公表し、IFRS解釈指針委員会の決定を支持する考えを示しています。
【IVSC】
- 国際評価基準審議会(IVSC)が金利指標改革に関する評価ガイドを公表しました。
IVSCは、銀行間取引金利(IBOR)からの移行により、金融サービス分野のみならず金融商品を利用するあらゆる企業において、価格設定、評価、リスク管理の実務が変化することから、パースペクティブ・ペーパー「金利指標改革 - 評価ガイド」(全11ページ)を公表しました。
サステナビリティ
【DTT】
- 『気候変動について銀行の取締役会が行うべき質問』が掲載されました。
デロイト英国事務所の金融業界の専門家による当記事は、気候変動及び環境に優しい経済への移行により生じるリスクと機会の両方に対応しなければならない銀行の取締役会が、この困難な環境を乗り切り、規制当局の期待に応えようとする際に考慮すべき重要なテーマを示しています。
- 『生物多様性の経済学:ダスグプタ・レビュー』(金融サービス業界への影響について)が掲載されました。
デロイト英国事務所の金融業界の専門家による当記事は、2021年2月2日に英国財務省の公表したパーサ・ダスグプタ教授を筆頭著者とする生物多様性の経済学に関する最終報告書(全606ページ)のうち、金融サービス業界への影響に焦点を当てています。
【IFRS Foundation】
- IFRS財団評議員会がグローバルなサステナビリティ基準及び次のステップについて議論しました。
2021年2月1日に開催された会議において、IFRS財団評議員会はサステナビリティに関するコンサルテーション(グローバルなサステナビリティ基準に対する需要及び当該基準の策定において当財団が果たす役割の評価を目的とするもの)に対するフィードバックについて議論しました。
【IOSCO】
- 証券監督者国際機構(IOSCO)がグローバルで一貫しており比較可能で信頼性の高いサステナビリティ基準の開発を求めています。
IOSCOは、グローバルなサステナビリティ基準の差し迫った必要性を指摘し、IFRS財団の下にサステナビリティ基準審議会(SSB)を設立することを支持する声明(全5ページ)を公表しました。
のれん及び減損
【IOSCO】
- 証券監督者国際機構(IOSCO)がのれんの会計処理についてIASBとFASBに対し連携を要請しました。
IOSCOは、のれんの会計処理のコンバージェンスに向けて、IASB及びFASBに対し緊密な連携を求める声明(全5ページ)を公表しました。
共通支配下の企業結合
【IASB】
- ディスカッション・ペーパー「共通支配下の企業結合」に関する英語ウェブセミナーの動画が公表されました。
IASBは、2021年1月27日に開催したディスカッション・ペーパー「共通支配下の企業結合」の概要及びIASBの予備的見解について説明する英語ウェブセミナーの動画(約52分)を公表しました。
- ディスカッション・ペーパー「共通支配下の企業結合」に関する英語バーチャル・ワークショップの動画が公表されました。
IASBは、2021年1月29日に開催したディスカッション・ペーパー「共通支配下の企業結合」の概要に関する英語バーチャル・ワークショップの動画(約120分)を公表しました。
連結
【EFRAG】
- EFRAGがIFRS第10号、第11号及び第12号の適用後レビューに関するポッドキャスト・シリーズを開始しました。
EFRAGは、IFRS第10号「連結財務諸表」、IFRS第11号「共同支配の取決め」及びIFRS第12号「他の企業への関与の開示」の適用後レビューに関して、最初のポッドキャスト(約8分)を公表しました。
表示及び開示
【DTT】
- デロイトが特約条項付きの債務の流動又は非流動への分類(IAS第1号「財務諸表の表示」)に関する暫定的なアジェンダ決定についてコメントしました。
2020年12月のIFRS解釈指針委員会会議において、負債の決済を報告期間後少なくとも12か月にわたり延期する権利を有しているかどうかの判定方法の明確化について、基準設定プロジェクトを追加しないという暫定的なアジェンダ決定について、デロイトがコメント・レター(全2ページ)を公表しました。
全般
【IASB】
- IASBがIAS第1号「財務諸表の表示」及びIFRS実務記述書第2号「重要性の判断の行使」の修正を最終化しました。
IASBは、財務諸表においてどの会計方針を開示すべきかの決定を支援することを目的とした修正を含む「会計方針の開示(IAS第1号及びIFRS実務記述書第2号の修正)」を公表しました。当修正は、2023年1月1日以後開始する事業年度に適用されます(早期適用可)。
- IASBが会計上の見積りに関するIAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬」の修正を最終化しました。
IASBは、会計方針と会計上の見積りとの区別を明確化するために「会計上の見積りの定義」(IAS第8号の修正)を公表しました。当修正は、2023年1月1日以後開始する事業年度に適用されます(早期適用可)。
会議
【IASB】
- 2021年2月のIASB会議の議事メモ(DTT作成)が掲載されました。
2021年2月16日・17日に開催されたビデオ会議では、以下を含むトピックが議論されました(一部抜粋)。
- 2021年2月の臨時のIASB会議の議事メモ(DTT作成)が掲載されました。
2021年2月1日に開催されたビデオ会議では、以下のトピックが議論されました(一部抜粋)。
【IFRIC】
- 2021年2月のIFRS解釈指針委員会会議の議事メモ(DTT作成)が掲載されました。
2021年2月2日に開催された当会議では、以下を含むトピックが議論されました(一部抜粋)。- 新規論点
- 最終化を予定しているアジェンダ決定
その他の記事
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