Realizing the digital promise

ナレッジ

「金融機関向けIFRSニュース 2022年11月」(2022年12月掲載)

銀行・証券・保険・リース・クレジットカード

デロイトが発信する IFRS関連の総合ナレッジサイト「IAS Plus」等より、特に金融機関(銀行、証券、保険やリース・クレジットカード会社等)に関連性の高いグローバルな最新動向を日本語で集約しご紹介しております。

「金融機関向けIFRSニュース 2022年11月」

デロイトが発信するIAS Plusの情報等のうち、特に金融機関に関連性の高い情報(IFRS関連に加え、日本基準やUSGAAP関連であっても関心が高そうな情報を含む)を日本語で集約し、金融機関等の皆様に向けて週次でニュース配信しております。以下は、配信した週次ニュースを月次単位で集約した記事一覧・概要(一部抜粋)となります。実際の詳細な週次ニュース配信のご要望等ございましたら、右上のお問合せからお問合せください。なお、公式の翻訳ではありませんので、参考情報としてご活用ください。時制は、各記事の掲載時点のものとなります。本文中の団体・組織名の略称については、リンク先の<凡例(PDF))>をご参照ください。

 

<今月のハイライト>

◆金融商品

■ デロイトによる『IFRS第9号「金融商品」 - 2022年第3四半期決算のアップデート』の掲載
デロイト英国事務所は、2022年第3四半期決算における英国の銀行の損失評価引当金の動向及び今後の見通しについての考察記事を掲載しました。当記事では、2022年第3四半期の経済見通しの悪化と、英国政府が2022年9月23日に発表した「小型補正予算」の影響を分析しており、労働市場や自動車価格は引き続き堅調である一方、住宅市場の減速やインフレ、金利上昇、金利変動の激化等があったことを反映し、信用ファンダメンタルズの見通しが悪化していると述べています。さらに、銀行がこれらの状況を予想信用損失(Expected Credit Losses:ECL)に織り込むためにシナリオやモデルについてさまざまなアプローチを採用した結果、ECL残高、ECLカバレッジ(ECL/資産)、ステージ2・3資産残高及びリスクコストが変化していることに言及しています。

 

<今月の配信記事一覧>

 

※1 発信元の正式名称はリンク先の<凡例(PDF)>をご参照ください。
※2 <今月のハイライト>で個別に取り上げた記事を■で、1つのテーマで紹介した複数記事を□で示しています

 

<記事概要>

金融商品

【DTT】  

  • (2022年11月7日)
    『IFRS第9号「金融商品」 - 2022年第3四半期決算のアップデート』が掲載されました。
    デロイト英国事務所における金融業界の専門家による当記事では、2022年第3四半期決算における英国の銀行の損失評価引当金の動向及び今後の見通しについて考察しています。この考察は前回の2022年第2四半期に係る考察記事(2022年9月20日)に続くもので、分析対象は前回同様に、Barclays、HSBC、Lloyds、NatWest、及びSantander UKです。当記事においてデロイト英国事務所は、2022年第3四半期の経済見通しの悪化と、英国政府が2022年9月23日に発表した「小型補正予算」の影響を分析しています。この中で、労働市場や自動車価格は引き続き堅調である一方、住宅市場の減速やインフレ、金利上昇、金利変動の激化等があったことを反映し、信用ファンダメンタルズの見通しが悪化していると述べています。これらを予想信用損失(Expected Credit Losses:ECL)に織り込むために銀行がシナリオやモデルについてさまざまなアプローチが採用したことで、以下のような変化が見られることに言及しています。
    • 信用パフォーマンスは引き続き良好で、ステージ3資産の総貸出に占める割合は概ね安定している。
    • 景気見通しの悪化やインフレリスクへの懸念を反映し、総貸出に占めるステージ2資産の割合が増加している。
    • ECLカバレッジ(ECL/資産)は、2022年第1四半期と同第2四半期でわずかに減少した後、若干上昇している。
    • リスクコストは、ECLカバレッジ及びステージ2と同じように2022年第3四半期に増加し、新型コロナウイルス流行前の水準となった。

また、2022年第4四半期に関して、インフレと新しい金利環境がモデルにとって引き続き課題となるであろうこと、及び延滞率が上昇してモデルの調整が必要になる可能性があることを指摘しています。

 

「今月の記事一覧」へ戻る

 

保険契約

【DTT】

 

「今月の記事一覧」へ戻る

 

会議

【IASB】

なお、11月30日現在IAS Plusでは記事化されておりませんが、IASBによる当会議の議事録(IASB Update)は、こちら(IASBのウェブサイト)に掲載され、ASBJによるIASB Updateの日本語訳は、こちら(ASBJのウェブサイト)に掲載されています。

「今月の記事一覧」へ戻る

【ISSB】

「今月の記事一覧」へ戻る

【ISSB】

  • (2022年11月10日)
    2022年11月のISSB臨時会議の議事メモ(DTT作成)が掲載されました。
    2022年11月1日及び3日に開催された当会議では、以下を含むトピックが議論されました。
    •  IFRS S2号「気候関連開示」(S2基準案)
      (暫定決定事項あり)
      • 気候レジリエンスの評価を実施するためのシナリオ分析を企業に求めることを暫定的に決定しました。また、シナリオ分析に関するTCFDガイダンスを参考とし、開示要求事項の適用を支援するためのガイダンスを作成することを、暫定的に決定しました。
    • IFRS S1号「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項」(S1基準案)
      (暫定決定事項あり)
      • サステナビリティ関連のリスクと機会及び関連開示を識別するために、(1)IFRSサステナビリティ開示基準以外のマテリアルを参照する際の全般的なアプローチとして、他のマテリアルの適用可否を判断する際に考慮すべき事項を明確化すること、(2)適用されるIFRSサステナビリティ開示基準が存在しない場合、S1基準案第53項における要求事項を確認すること、(3)同基準案第51項(a)及び第54項において、SASBスタンダードの考慮が要求されること、(4)同基準案第51項(b)及び第54項におけるCDSBフレームワーク適用ガイダンスの参照は、要求ではなく推奨されるように修正することについて、暫定的に決定しました。

「今月の記事一覧」へ戻る

【IFRS IC】

 

「今月の記事一覧」へ戻る

 

ワーク・プラン

【IASB/ISSB】

 

「今月の記事一覧」へ戻る

 

コンバージェンス

【ASBJ】

  • (2022年11月7日)
    第490回企業会計基準委員会の概要が公表されました。
    ASBJは、2022年11月7日に開催された第490回企業会計基準委員会の審議資料を公表しました。当委員会では、今回、以下を含む事項が審議されました。
    • 金融資産の減損に関する会計基準の開発
      • 信用リスクを見積る期間(予想存続期間が1年未満の取扱い)
      • マネジメント・オーバーレイ
    • リースに関する会計基準の開発
      • 借地権の取り扱い
      • 表示及び注記(借手の注記事項の構成)
      • IFRS第16号「リース」における設例の取扱い(リースの識別)
      • リース会計基準等の改正に伴い改正又は修正が必要となる可能性がある次の基準等の改正案
        • 会計制度委員会報告第15号「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針」等の改正案(日本公認会計士協会が公表している実務指針等の改正案)

 

「今月の記事一覧」へ戻る

  • (2022年11月21日)
     第491回企業会計基準委員会の概要が公表されました。
    ASBJは、2022年11月21日に開催された第491回企業会計基準委員会の審議資料を公表しました。当委員会では、今回、以下を含む事項が審議されました。
    • 金融資産の減損に関する会計基準の開発
      • IFRS第9号「金融商品」における減損の適用範囲と日本基準における貸倒引当金の設定の対象範囲の整理及びステップ3以降の進め方
      • 金融保証契約の発行者側の取扱い
    • リースに関する会計基準の開発
      • 表示及び注記(貸手の注記事項の構成)
      • リース会計基準等の改正に伴い改正又は修正が必要となる可能性がある次の基準等の改正案
        • 企業会計基準第20号「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準」等の改正案(ASBJが公表している会計基準等の改正案)
        • 監査・保証実務委員会実務指針第90号「特別目的会社を利用した取引に関する監査上の留意点についてのQ&A」の改正案(日本公認会計士協会が公表している実務指針等の改正案)
           

「今月の記事一覧」へ戻る

 

お役に立ちましたか?