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Cell & Gene Therapy領域において治療施設が考慮すべき事項の考察

製品導入、及びオペレーション時の設備・人員面の課題

近年、CAR-T細胞療法製品や遺伝子治療薬をはじめとするCell & Gene Therapy(細胞・遺伝子治療、以下CGT)領域の製品の上市にともない、CGTに関連する全てのプレーヤーにとって、従来とは異なる治療法に適応可能なアセットの整備・オペレーション構築が急務となっている。本稿では、CGT関連プレーヤーの中でも特に治療施設に注目し、CGT製品の導入及び治療提供にあたって施設が考慮すべき事項について考察する。

治療施設における、設備・人員面の考慮事項

CGTは、従来の医薬品を用いた治療とは異なるペイシェントジャーニーやバリューチェーンを有しており、製薬企業、医薬品卸、医療施設等、CGTに関連する全てのプレーヤーにとって、新たな治療法に適応可能なアセットの整備、及びオペレーションの構築は急務となっている。

本稿ではCGT関連プレーヤーの中でも、特に治療施設が考慮すべき事項について考察する。治療施設は、CGT製品の導入及び治療提供にあたって、大きく「設備面」、「人員面」の課題に取り組む必要がある。

  • 施設が新規のCGT製品を導入するためには、規制当局及び製薬企業が定める設備面、人員面の各種要件を満たしたうえで、適切な認定を受けることが求められる。また、認定プロセスでは、受発注システムの導入、各種トレーニング実施、契約締結といった対応のために、医療スタッフ/事務局担当者に一時的な業務負荷が発生する。
  • 製品導入後、患者へ治療を提供する際にも、施設として考慮すべき事項は多い。CGT製品のバリューチェーンは、発注~アフェレーシス・細胞処理(自家細胞を用いる場合のみ)~製造/配送~製品受取~投与と複雑であるため、従来の医薬品とは大きく異なる設備・スタッフのオペレーションが求められる。
Cell & Gene Therapy領域において治療施設が考慮すべき事項の考察(PDF, 2.3MB)
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