調査レポート

2050年カーボンニュートラル実現に向けた技術リスト第4弾公開 高度自然言語処理

2050年カーボンニュートラル実現に向けた各技術の調査・試算・取りまとめを行い、技術リストとして定期的にアップデートを実施。第4弾では、技術リストに関する各種報道に対し、高度自然言語処理を利用した情報抽出(テキストマイニング)を実施し、分析した結果を加筆した。

デロイト トーマツ グループの科学技術イニシアチブDeloitte Tohmatsu Science and Technologyでは、カーボンニュートラルに貢献する技術をCO2排出削減量のポテンシャル及びCO2排出削減コスト、技術成熟度等の観点から整理して比較するリスト(以下、技術リストと記載)の作成を試みており、本稿掲載の技術リストはそのプロトタイプの第4弾である。

第1弾では、調査を行う上での前提条件等の作成手法の構築に注力し、一部技術について掲載した。第2弾では、技術調査を本格化し、掲載する技術を30個まで拡大するとともに、特許件数の項目を追加したリストとして整理した。第3弾では、リストへの掲載技術を50個まで拡大するとともに、本技術リストの分析事例を掲載した。

本稿(第4弾)では、投資・開発の方向性を簡易評価することを目的として、各種報道データに対して情報検索アルゴリズムを適用し、日本・海外での各技術に関連する記事数を各技術の相対的な注目度合いとして算出した結果をまとめた。分析結果より、技術リストのうち太陽光、風力発電、EV、ZEB、燃料電池、CCSは日本、海外共に注目度が高く、核融合、水素発電・製造、ZEH、石炭アンモニア混焼、バイオプラスチックは海外と比べて日本における注目度が高いことが分かった。

今後は、有望な技術を順次加えて拡充し、データの精査と定期的な見直しを行うと共に、各技術のエキスパートレビュー及び統合モデル考慮による各技術の相互作用やダブルカウントの控除、各技術プレーヤーとの紐づけや投資判断のためのKPI開発等を予定している。本技術リストが日本のカーボンニュートラル実現に向けた技術の社会実装戦略の立案や、企業・自治体の取り組み内容の検討の一助となれば幸いである。

2050年カーボンニュートラル実現に向けた技術リスト第4弾 (PDF, 2.45MB)
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