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2019年度 オンタリオ州予算案ハイライト

Canadian tax alert

2019年4月11日

 財務大臣の Victor Fedeli (ヴィクター・フェデリ)は、2019年4月11日午後の立法議会において、2019年度のオンタリオ州予算を発表した。今年度の予算は、医療、育児、教育を重視した赤字予算となっており、以下はその要点である。
 

財政および経済の見通し

    2019年度の予算では、均衡予算となるまでの間、歳入3%, 支出1.0%の増加を見込んでいる。2019年度は103億ドルの赤字が見込まれており、その後、赤字は減少を続け、2023年度に3億ドルの黒字となる見通しである。2018年度の債務残高対GDP比は40.2%であったが、2019年度には40.7%になると見込んでいる。

    2019年度および2020年度の名目GDP成長率は3.4%、実質GDP成長率は2019年度1.4%、2020年度1.6%になると見込まれており、概ね、経済は着実に成長を続ける見通しとなっている。

    2019年に雇用総数は1.3%増加し、その後2020年から2024年にかけては年平均1.0%で増加する見込みである。それに伴い2019年から2024年は、失業率は一定に保たれ、5.5%で推移すると見込まれている。


個人所得税の改正

    2019年予算では、個人所得税に適用される税率に変更はない。2019年度のオンタリオ州の最高税率を下表に記載する。

2019年度連邦税とオンタリオ州税の最高税率一覧表

                                                                                                                                

                              税率                              

通常の所得および利息

51.97 / 53.53%

キャピタルゲイン

25.98 / 26.76%

税制適格配当

37.19 / 39.34%

税制不適格配当

45.60 / 47.40%

注: 210,371ドルから220,000ドルの所得には低い方の税率が、220,000ドルを越える所得には高い方の税率が適用される。

CARE税額控除
    オンタリオ州政府は、2019年より、新しい還付型税額控除CARE (Childcare Access and Relief from Expenses)を導入し、育児費用の支援を行うことを提案している。この新しい税額控除は、納税者家族の収入と育児控除規定に基づいて決定される適格育児費用に基づき計算され、納税者の適格育児費用に、所得に応じて決められている規定のレートを掛けて算出される。所得が20,000ドル以下の家族のレートは75%で、所得が20,000ドルを上回ると、金額に応じてレートが徐々に下がり、150,000ドル以上になると0%となる。

遺産管理税(プロベイト税)
    裁判所での相続手続費用として、遺産の価値に応じて課税される遺産管理税は、これまで遺産価値50,000ドル以下の遺産にも課税されていたが、2020年1月1日以降は50,000ドル以上の遺産に対してのみ課税する事を提案している。50,000ドル以上の遺産に対しては、1000ドル毎に15ドルというこれまでと同じ金額で課税される。
 

法人税の改正

    オンタリオ州の法人税適用税率につき、2019年度予算では変更は盛り込まれなかった。しかしながら、小規模企業の法人税率を将来的に8.7%引き下げるとする意向に変わりはない。以前に発表があった通り、オンタリオ州政府はオンタリオ州雇用創出投資インセンティブを導入し、資本投資の除却をより迅速に行うとしている。課税年 度に50,000ドルを越える受動投資所得を得ている小規模企業に適応される、低い法人税率を段階的に廃止しようとしている連邦政府の政策に匹敵するような対策は講じていない。

    2019年度のオンタリオ州の法人税率を下表に記載する。

オンタリオ州法人税率 – 2019年

                                                                           

          オンタリオ州           

     オンタリオ州税・連邦税合算税率     

一般に適用される税率と投資税率

11.5%

26.5%

製造業に適用される税率

10.0%

25.0%

500,000ドル以下の小規模企業に適用される税率

3.5%

12.5%

 

文化メディア税額控除
    オンタリオ州は、以下5つの還付型文化メディア税額控除について、認可プロセスの見直しを行い、運営の合理化を図るとともに、バックログを減らし、企業が早く控除を受けられるようにする。

  • 映画・テレビ税額控除 (The Ontario film and television tax credit)
  • プロダクションサービス税額控除 (The Ontario production services tax credit)
  • コンピュータ・アニメーションおよび特殊効果控除 (The Ontario computer animation and special effects tax credit)
  • インタラクティブ・デジタル・メディア控除 (The Ontario interactive digital media tax credit)
  • 書籍出版控除 (The Ontario book publishing tax credit)

    インタラクティブ・デジタル・メディア控除については、毎年認可申請を行っている専門デジタルゲーム会社の最低労働支出要件を1,000,000ドルから500,000ドルに引き下げ、ゲーム製造毎に個別に申請を上げる手間を省く事を提案している。この変更は2019年4月11日以降に始まる課税年度より適用される。
 

その他の税制改正

    オンタリオ州政府は、ビジネスサポートプログラムを再考、改訂し、効率化を図るためのプラン “Open for Jobs Blueprint”を導入する。このプランに基づき作成される最初のビジネスプログラムの詳細は2019年の秋以降に発表となる予定である。

    また、政府は、フランス語圏の人々のためのプログラムをサポートするための補助金 (Francophone Community Grants program) を増額する事を提案している。

    本内容は、デロイトカナダによって配信されたCanadian tax alert の日本語参考訳です。原文(英語版)は こちらをご参照ください。詳細な情報はオンタリオ州のウェブサイトをご参照ください

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