ニュースリリース

デロイト トーマツ、デジタル消費者動向調査「Digital Consumer Trends 2023(日本版)」を発表

スマートフォン普及は飽和状態であり、若年層からスマートフォンを用いた決済サービス利用等が浸透する中で、身分証明書などをスマートフォンに代替することに前向きな回答も見られる

2024年1月30日

デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、グループCEO:木村研一)は、デロイトのテクノロジー・メディア・テレコムインダストリーが全世界17ヶ国・地域、計27,150人を対象に2023年8から9月に実施したデジタル消費者動向調査をもとに、日本独自の考察を加えた「Digital Consumer Trends 2023」(日本版)を発表します。
 

【主な調査結果】

  • 欧州の消費者と比べると、日本の消費者は生成AIが生み出したコンテンツに対するネガティブな反応が低い傾向にある。
  • 生成AIによる仕事の代替に懸念を持っている消費者の割合は、英国では48%、日本では26%であった。一方北欧諸国の消費者は、全く懸念していないという回答者の割合が高い傾向にある。
  • スマートフォンの普及は飽和(89%)した状態であり、タブレット等のデジタルデバイスの保有率も数年来変わらず推移している。スマートウォッチなどのデジタルデバイスで高年齢層では歩数を、若年・中高年層は体重や睡眠パターンを特にモニタリングしている。
  • 16%の消費者は自宅のインターネットサービスに対し、より「高速化」「高品質化」「低コスト化」を意識して見直している。モバイルコネクティビティでは、5Gを利用している消費者のうち4Gとの差を実感できている回答者は36%に留まる。
  • 若年層から高年層の多くの消費者がスマートフォンでショッピング、決済、検索、銀行の残高確認等を行っていることが分かった。

 

なお調査結果の詳細は、以下よりご覧いただけます。

生成AIの調査結果に関するレポート、調査結果集は以下のリンク先からご覧ください。
URL:https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/technology-media-and-telecommunications/articles/digital-consumer-trends.html

 

欧州の消費者とと比べると、日本の消費者は生成AIにより生み出されたコンテンツに対するネガティブな反応が低い傾向にある
  • 生成AIの認知者のうち、生成AIにより生み出された音楽に対して聴く意欲がなくなると回答した割合は日本は27%、欧州(英国50%、スウェーデン43%、ドイツ41%)と比べると低い結果となった。
  • 今後の生成AIによる仕事の代替に懸念を持つ回答者は日本では26%、英国では48%であった。一方、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーでは、全く懸念していないという回答者の割合が高い傾向にある。

図1 生成AIにより生み出されたコンテンツの反応(国別/認知者)
図2 生成AIによる仕事の代替(国別/認知者)

スマートフォン普及は飽和状態、昨年同様スマートウォッチやヘルスケアバンド等のデジタルデバイスで「歩数」等の健康指標をモニタリングする傾向にある
  • 日本国内のスマートフォン普及率は89%と飽和状態にある。
  • スマートフォンの多くは新品で購入されており、約5%が中古品を購入していたことから、日本におけるスマートフォンの中古市場はまだ黎明期にある。
  • スマートフォン購入の際に重視される項目は「バッテリー(45%)」「画面サイズ(25%)」「ストレージ容量(24%)」で、実用性が重視されている傾向にあることが分かった。
  • デジタルデバイスによる健康指標のモニタリングは「歩数」が最も多い。特に高齢者は「歩数」を若年層は「体重」「睡眠パターン」をモニタリングしている傾向にある。また、健康データを医師に提供して良いと考える人は若年層を中心に高く、全体で半数を超えている。

図3 デジタルデバイスによる健康指標モニタリング

現在5Gを利用している消費者のうち4Gとの差を実感できている回答者は36%に留まる
  • 16%の消費者が調査時点から過去1年間に自宅のインターネットサービスに対し、より「高速化」、「高品質化」、「低コスト化」を求めて見直しを行っていた。
  • 大半の消費者は現在の自宅インターネット環境に満足している(58%)一方で、不満を抱く消費者も一定程度存在(11%)していることが分かった。
  • 5Gを利用している38%の消費者のうち、4Gとの差を実感できている消費者は36%に留まった。

図4 5G回線利用率/4G・5G利用体験比較

スマートフォンによるショッピングや決済等が浸透しつつあり、中高年層にもスマートフォン利用が年々拡大している傾向に
  • 回答者の過半数はスマートフォンやスマートウォッチによる決済機能を利用しており、約3割は利用頻度が高い。
  • スマートフォンを所有する回答者の中では、男女共にショッピングサイトの閲覧、オンライン購入、検索、銀行残高確認等の際にスマートフォンを好んで利用することが分かった。特に男性は、昨年度はショッピングサイトの閲覧やオンライン購入をノートパソコンで行っていたことに対し、今年度はスマートフォンの利用がノートパソコンを上回る傾向が見られた。
  • オンラインサイトの検索や銀行の残高確認について、従来ノートパソコン利用が多かった55歳以上の層でもスマートフォンの利用が広がっている。
  • 身分証明書(21%)や運転免許証(14%)、自宅の鍵(11%)等をスマートフォンに代替することに前向きな回答も見られた。

図5 スマートフォンやスマートウォッチの決済機能利用頻度
図6 スマートフォンで代替したい用途

「Digital Consumer Trends 2023」調査概要

本調査は2019年まで「モバイル利用動向調査」として実施していた調査を、デジタルチャネルを介した消費行動に対象を拡大し、2020年に刷新しました。

  • 調査形式:オンラインアンケート(PC、スマートフォン等)
    デロイトが設計した調査項目をもとに外部調査会社にて実施
  • 実施対象国 :世界17ヶ国・地域
  • 全調査人数 :27,150人
  • 調査期間:日本では2023年8-9月、2000人を対象に調査を実施

※本調査の数値は小数点第1位を四捨五入しているため、合計値が100%にならないことがある

※対象サンプルの年齢は、UK、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンは16~75歳、オランダは18~70歳、日本を含むその他の国は18~75歳である

<報道機関の方からの問い合わせ先>

デロイト トーマツ グループ 広報担当 菊池、伊藤
Tel: 03-6213-3210 Email: press-release@tohmatsu.co.jp

デロイト トーマツ グループは、日本におけるデロイト アジア パシフィック リミテッドおよびデロイトネットワークのメンバーであるデロイト トーマツ合同会社ならびにそのグループ法人(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ税理士法人、DT弁護士法人およびデロイト トーマツ グループ合同会社を含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは、日本で最大級のプロフェッショナルグループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査・保証業務、リスクアドバイザリー、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、税務、法務等を提供しています。また、国内約30都市に約2万人の専門家を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト、(www.deloitte.com/jp)をご覧ください。

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