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地方創生のための事業プロデューサー派遣事業 成果報告会

2018年12月18日に成果報告会を開催しました

「地方創生のための事業プロデューサー派遣事業」では、新規事業創出の専門人材「事業プロデューサー」を公的機関等に派遣・常駐させ、地域が保有する技術力や知的財産を地域の課題に根ざした事業の中で活用することにより地方創生を促進、地域ネットワークを構築・活用しながら事業の構想、ニーズとシーズのマッチングから事業資金調達、販路開拓まで含めた事業環境創出活動を支援し、地域経済活性化に貢献しています。

特許庁委託事業 地方創生のための事業プロデューサー派遣事業 2018年12月18日に成果報告会を開催しました。

「地方創生のための事業プロデューサー派遣事業(平成28~30年度)」(本事業)では、新規事業創出の専門人材「事業プロデューサー」を公的機関等に派遣・常駐させ、地域が保有する技術力や知的財産を地域の課題に根ざした事業の中で活用することにより地方創生を促進しています。

成功事例の概要
知的財産の活用による事業化の多数の成功事例と、そのポイントを広く共有するため、これまでの約2年間の活動成果を報告する成果報告会を下記の通り開催しました。

 

派遣されている事業プロデューサーおよび派遣先機関

28年度10月より順次派遣を開始し、同年度12月に埼玉、静岡、北九州の3か所への派遣が整いました。現在、次の3名の事業プロデューサーが、日々活動しています。

鈴木 康之氏(派遣先:一般社団法人 さいしんコラボ産学官(埼玉県))

増山 達也氏(派遣先:公益財団法人 静岡県産業振興財団(静岡県))

近藤 真吾氏(派遣先:公益財団法人 北九州産業学術推進機構(福岡県)) 

 

成果報告会の概要

知的財産の活用による事業化の多数の成功事例と、そのポイントを広く共有するため、これまでの約2年間の活動成果を報告する成果報告会を以下の通り開催しました。

表1 成果報告会プログラム(平成30年12月18日、有限責任監査法人トーマツ有楽町オフィスセミナールーム)

時間

プログラム

登壇者

13:00-13:05

開会挨拶

特許庁 企画調査課知的財産活用企画調整官 柴田 昌弘様

13:05-13:10

事業概要説明

有限責任監査法人トーマツ パブリックセクタープロジェクトリーダー

13:10-14:00

埼玉「地域金融機関との協働による知的財産を活用した地方創生」

事業プロデューサー 
鈴木 康之

14:10-15:00

静岡「3つの視点で推進するビジネス創りと知的財産の活用」

事業プロデューサー 
増山 達也

15:10-16:00

北九州「モノづくりのまちにおける、事業化フルパッケージの伴走支援」

事業プロデューサー 
近藤 真吾

16:00-16:50

パネルディスカッション「事業プロデュース活動成功のポイント」

パネリスト
上記事業プロデューサー3名

REVICマネージング・ディレクター田中 雅範

神戸大学大学院 科学技術イノベーション研究科教授 
坂井 貴行

モデレーター
有限責任監査法人トーマツ パブリックセクター部門長 
香野 剛

16:50-17:00

閉会挨拶

デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社統括事業プロデューサー 
小林 誠

 

 

成果報告会の様子

当日は約70名ほどが参加し、事業プロデューサー3名からの報告のあと、本事業の有識者委員を交えたパネルディスカッションも行われました。パネルディスカッションは、各地での苦労や成功ポイントについてモデレーターから質問があり、事業プロデューサーが答え、有識者委員がコメントするかたちで進みました。
有識者委員からの総括コメントとして、全体として多数の成果を上げており、官公庁事業として成功例といえる、とのコメントもいただきました。閉会後の名刺交換時間を通して、様々な産業振興機関に所属する方々との意見交換が活発に行われていました。

図1 成果報告会の様子

事業成果の全体像

30年度12月時点で派遣開始から約2年が経過し、各地で地道な活動を続けた結果、3か所とも順調に成果があがっています。事業実施1年目の28年度は活動期間が半年未満と短く、各地とも地元での信頼関係構築に活動の重点が置かれていました。2年目の29年度には事業プロデューサーの活動が定着し、多数の成果を創出することができました。3年目は最後の仕上げの年として成果の最大化に向けて引き続き活動しています。

図2 各地の活動状況(31年1月時点)

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参加者アンケート

当日参加者約70名のうち、46名から紙またはWebアンケートに回答があり、その結果を以下に抜粋して掲載します。回答いただいた方のうち、約6割が産業振興機関に所属する方で、ほとんど全ての方が本成果報告会への参加が役に立ったと回答いただきました。また、ほとんどの方がこの事業プロデューサーという仕組みが「有効だと思う」と回答し、8割の方がこの仕組みを「利用してみたいと思う」と回答いただいています。
この結果から、産業振興に携わる方々の多くが、事業プロデューサー派遣という仕組みについて、有効性や関心を示した結果となりました。

図3 成果報告会の参加者アンケート(抜粋)

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図4 成果報告会の参加者アンケート(抜粋)

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担当事業プロデューサー

鈴木  康之(派遣先:さいしんコラボ産学官)

専門性・実績

  • 企画部門を中心とした行政経験、事業運営実績を豊富に有する。
  • 産業技術総合センター元副センター長、創業・ベンチャー支援センター元所長。組織改革、新規事業の立ち上げ事業の強化に取り組む。
  • 中小企業が開放特許を活用して新商品を開発し、自治体等支援機関が事業化をサポートする“さいたまモデル”を確立、全国へ展開。
担当事業プロデューサー:鈴木  康之(派遣先:さいしんコラボ産学官)

増山 達也(派遣先:静岡県産業振興財団)

専門性・実績

  • 地域金融機関における審査や営業、大手企業での銀行立ち上げ等の知見を活かし、地方でのビジネス開発に従事。県内事業者の動向やマッチングに関する豊富な知見を有する。
  • 会社経営者として全国に拠点を有する組織を経営し、地域でのビジネス開発や組織運営に強力な専門性を有する。
担当事業プロデューサー:増山 達也(派遣先:静岡県産業振興財団)

近藤 真吾(派遣先:北九州産業学術推進機構)

専門性・実績

  • 大手自動車会社にて様々な研究開発、国家プロジェクト等に従事。新規事業開発にも長年携わる。
  • 知的財産部にて、発明発掘等の出願業務や特許調査業務に従事。
  • 多数の新規事業開発経験や特許業務経験からビジネス感覚の鋭さ、技術の目利きに優れている。
担当事業プロデューサー:増山 達也(派遣先:静岡県産業振興財団)
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