最新動向/市場予測

Deloitte UK 日系企業サービスグループ『Brexit Newsletter (UK) - vol.83』

欧州理事会が英国のEUからの離脱協定案を承認(2018年11月27日)

11月25日に開催された欧州理事会の首脳会議で、英国のEUからの離脱(Brexit)協定が正式承認されたことを受け、Theresa May首相は12月11日に離脱協定案に関する下院での採決を行うと公表した。また、EU 離脱担当相にStephen Barclay 氏が、労働・年金相にはAmber Rudd 氏が新たに任命された。

Brexitに関する最近の動き ※詳細資料(PDF)より一部抜粋

先週、公表された離脱協定案が11月25日に開催された欧州理事会の首脳会議の中で正式に承認された。これを受け、Theresa May首相は、5日間に渡る討議の後の12月11日に下院での離脱協定案の採決を行うことを公表した。離脱協定案について、英国政府内外から様々なコメントが示される中、May首相がどのように討議をまとめ、離脱協定案の承認に導いていくのかが注目される。

以下は、先週の欧州での政治・経済の動向に関する、Deloitte UKのチーフ・エコノミストであるIan Stewartの個人的な見解である。
  • Brexitがどのようなものになるかによって、2019年の英国経済は更なる成長を見せるかもしれないし、停滞するかもしれない。英国のEUからの離脱が経済に及ぼす影響について、2つの機関が示した予測を見てみよう。
  • 英国のNational Institute of Economic and Social Research(NIESR)と経済協力開発機構(OECD)による経済予測は、おおむね同じような結論に至っており、Brexitに関する合意がなされ移行期間が設定された場合の2019年および2020年の英国のGDPの平均成長率はおよそ1.6%となるとしている。すなわち、今年のおよそ1.3%から緩やかではあるが更なる成長を見せることになる。この中では、Brexitに伴うリスクが低下することにより、ビジネス活動の活発化、とりわけ設備投資が持ち直すとされている。
  • 一方で、NIESRとOECDの合意なき離脱となった場合の経済予測では、英国の成長は急激に鈍化し、2019年および2020年の英国のGDPの平均成長率はおよそ0.4%となるとされている。これは深刻なあるいは長期的な景気後退とは言わないまでも、不景気となることとほぼ同義である。
先週までのBrexit、欧州の政治および経済に関する主な動きは以下の通りである。 
  • 英国とEUは政治宣言の草案で大筋合意し、「貿易、経済協力、法執行、刑事司法、外交、安全保障および防衛の分野にわたる、野心的で広範、かつ深みと柔軟性を兼ね備えたパートナーシップ」を目指すとしている。また、25日に開催された欧州理事会の首脳会議において、首脳陣が「悲しいものだが、必要なものだ」と述べるという絶妙な演出のなか、英国のEUからの離脱協定が正式に合意された。この離脱協定の首脳会議での正式承認を受け、Theresa May首相は5日間に渡る討論の後の12月11日に離脱協定案に関する下院での採決を行うことを公表した。
  • Dominic Raab EU離脱担当相およびEsther Mcvey労働・年金担当相の辞任を受けて、新たに、EU離脱担当相にStephen Barclay氏が、労働・年金相にAmber Rudd氏が任命された。
  • Financial Times紙によると、Brexit後の移行期間終了前の早い段階でEUは英国の漁業海域へのアクセスを認めるよう英国側に通告する考えであるという。
  • OECDは、経済の悪化を防ぐためには「EUと英国は、可能な限り緊密な関係を維持できるような協定を締結しなければならない」と述べた。
Brexit Newsletter (UK) - vol.83 (PDF, 903KB)

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