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マクロ経済シナリオ分析を用いた海外投資評価

フォワードルッキングなシナリオ分析による蓋然性の高い事業計画策定

市場変化の度合いや速度や制度・文化が異なり、距離も遠い海外への事業投資に際しては、外部環境の変化を適時かつ的確に捉え、論理的な分析を行うことが重要です。グローバル企業で導入が進むシナリオ分析を提案します。

フォワードルッキングなシナリオ分析による蓋然性の高い事業計画策定

近年、グローバル経済など外部環境の不確実性が一段と高まりつつあります。市場変化の度合いや制度・文化が異なり、距離も遠い海外への事業投資に際しては、自社の強みや内部資源の状況といった内部環境に加えて、これらの外部環境の変化を適時かつ的確に捉え、客観的かつ論理的な分析を行うことが、蓋然性の高い事業計画策定の為に重要なポイントとなります。そのための方法としてグローバルで事業を行う企業において導入が進んでいるシナリオ分析についてご紹介します。

(PDF, 779KB)

マクロ経済シナリオ分析を用いた海外投資評価

マクロ経済シナリオ分析を用いた海外投資評価
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論理的なシナリオをベースとした事業計画の評価

デロイト トーマツは独自に収集したマクロ経済に関連するストレス事象に関する最新情報や過去のイベントから抽出したパターンを活用し、蓋然性が高いと考えられる複数のマクロストレス・シナリオを作成し、メンテナンスを行っています。

このストレス・シナリオによるマクロ経済指標の将来予測値をベースとして、貴社における潜在的市場規模や、製造コスト等、事業計画に必要となるKPIの推計を行うことが可能です。

推計したKPIを利用して、シナリオ毎の収益に与えるインパクトを分析することにより、事業計画の蓋然性の評価を行うことが可能となります。
 

論理的なシナリオをベースとした事業計画
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マクロ経済指標等をベースとしたKPIの推計

事業計画の前提となる売上や製造コスト、人件費といった主要なKPIに影響を及ぼすリスクファクターを整理したうえで、それらのリスクファクターとマクロ経済指標との相関関係を統計的手法やその他の手法を利用して分析することにより、KPIの推計を行います。

リスクファクターとしては、原材料の相場や人件費単価といった定量化が可能なリスクファクターと、競合他社の進出状況や商習慣の変化等、定量化が困難なリスクファクターが想定されますが、これらのうち、重要度の高いリスクファクターを選定することが重要なポイントとなります。

 

市場規模推計のイメージ(中国における建設業を例とした場合)

市場規模推計のイメージ(中国における建設業を例とした場合)
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リスクアペタイトと整合した事業運営

経営による投資判断を行うにあたっては、株主の期待を踏まえた、最低限の目標リターンを決定すると共に、顧客や監督当局といった株主以外のステークホルダーの期待を前提とした場合に許容できるリスク(リスクアペタイト)を決定しておき、この範囲で事業をコントロールすることにより、投資判断の最適化を図ることが可能となります。

リスクアペタイトを考慮した投資評価
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プロフェッショナル

勝藤 史郎/Shiro Katsufuji

勝藤 史郎/Shiro Katsufuji

デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社 マネージングディレクター

リスク管理戦略センターのマネージングディレクターとして、ストレス関連情報提供、マクロ経済シナリオ、国際金融規制、リスクアペタイトフレームワーク関連アドバイザリーなどを広く提供する。 2011年から約6年半、大手銀行持株会社のリスク統括部署で総合リスク管理、RAF構築、国際金融規制戦略を担当、バーゼルIII規制見直しに関する当局協議や社内管理体制構築やシステム開発を推進。2004年から約6年間は、同... さらに見る