INTERVIEW
DT弁護士法人 マネジャー
SN
現在の仕事内容について教えてください。
企業法務と言われる分野の中でも、比較的幅広い分野に従事しています。現在は、クロスボーダーのM&A、組織再編、各種契約相談、不正・不祥事調査が大きな割合を占めています。アクティビスト対応や、外国法令調査のようなご相談も時々対応しています。
他ビジネスとどのように協働されていらっしゃいますか?
M&Aや組織再編の案件はデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下「DTFA」)、デロイト トーマツ税理士法人(以下「DTTAX」)、デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社(以下「DTRA」)などのデロイト トーマツ グループの法人とほぼいつも協働しています。組織再編の中でも、撤退の案件は計画から実行までの各段階で法的手続の整理や書類準備などの法律面の業務とコスト計算や実行チーム組成などのファイナンシャルアドバイザリーやコンサルティングのような業務が相互に関係しつつ発生するので、電話やチャットなども使いながら細かくコミュニケーションを取って、クライアントにとってスムーズで一貫性のある支援になるように心がけています。M&Aや組織再編のプロジェクトでは、法務の検討の前提にスキームの問題や交渉戦術の問題などが生じる場合がありますが、グループ法人の方だとクライアントを通す必要がなく、ざっくばらんにディスカッションできるので、とても仕事がしやすいと感じています。
働き方(仕事と子育ての両立)について教えてください。
DT弁護士法人ではハイブリッドワーク制度を導入しており、リモートワークの日は移動時間がかからない分、隙間時間に家事と育児を行うなどしています。
ベビーシッター代金の補助が会社から出ますので定期的に利用しており、夕方の時間帯に子どもの世話をお願いしていますが、仕事が忙しい時期は土日に私の両親に子どもを預けて仕事を進めることもあります。
最近はベビーシッターを利用する人が増えて頼めない日もありますし、子どもの体調が悪い時に病院を受診する際などは親が行く必要があるので、そのような日は子どもが寝た後、夜に仕事をまとめてすることもあります。
デロイト トーマツ グループのカルチャーだと思いますが、私以外の弁護士も当たり前のように家庭の事情をスケジュール上配慮するので、子育てとの両立をしやすい環境だと感じます。
同僚の弁護士も子育てを主体的に担っている方が多く、子どもに関する相談や情報交換もよくしています。
弁護士になってからの歩み、入社経緯を教えてください。
2012年に弁護士登録して、製造業の大手企業に就職し、インハウス弁護士として法務部に配属されました。法務部では当初M&Aと組織再編の法務を中心的に担当し、企業の支援で米国のロースクールに留学し、子会社での勤務を経て帰国後は法務部に来るさまざまな相談対応を担当しました。2016年に家族の都合もありシンガポールの法律事務所に転職し、シンガポールの弁護士と協働してシンガポールに進出する日本企業への現地法アドバイスやシンガポール在住者の法務相談対応を担当しました。2017年に帰国し、ブティック系の渉外法律事務所に転職し、海外投資家のアクティビスト活動へのアドバイスや、再生可能エネルギー関係の法務に従事しました。DT弁護士法人には2021年6月に入社しました。入社理由は本当にたくさんあるのですが、あえて大きなものを挙げると中堅の弁護士として企業法務の中でもさまざまな分野の依頼に対応することが求められそうなので、仕事の幅を広げられるのではないかと思ったところ、グループ法人や各国メンバーファームと協働することで、他の法律事務所にない弁護士の仕事の可能性が広がりそうだと感じられたところ、人を大切にするデロイト トーマツ グループのカルチャーから、働きやすい環境ではないかと思われたところです。
DT弁護士法人の強みを教えてください。
入社した理由と重なるところが多いですが、法律事務所として見た場合、グループ法人や各国メンバーファームと協働して一つのチームとしてサービスを提供できることは、ユニークな強みだと思います。M&Aや組織再編ではDTFAやDTTAXの分析を踏まえて総合的なアドバイスができますし、不正・不祥事調査を行っていてもDTRAやデロイト トーマツ サイバー合同会社(以下「DTCY」)のチームの技術的なコメントも得た上で一歩踏み込んだ分析ができていると感じます。また、デロイト トーマツ グループという組織に属することで、人を大切にする、ワークライフバランスを尊重する、より良いサービスが提供できるように向上心を持って取り組むことが期待される、といった価値観が憲法のような組織の基本的なルールとして徹底されているので、組織の構成メンバーが変わり、組織として拡大して行こうとも良いカルチャーが変わることがないという安心感があると思います。
今後の展望を伺えますか?
企業法務の中で業務分野の幅を広げるという目標はかなり達成されたので、今後は、担当している業務の中に新しいサービスや付加価値を提供できるか模索しているプロジェクトがあり、そのように開拓した分野のパイオニアになっていきたいという夢もあります。また、さまざまな環境、職場、ライフステージを経験したことが一つの自分の個性だと思っているので、他のメンバーにはそうした経験を共有して複眼的に仕事を理解したり、新しい業務やライフイベントにチャレンジしていってもらえたらいいなと思っています。