リスクアドバイザリー
タレントリーダー
有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部
タレント部長 鹿島 俊明
専門性をいかして、自分だけのキャリアを築ける場所。
そのために最高の環境を用意したい。
Q.リスクアドバイザリーの業務に求められる人材について教えてください。
A.今はどの企業も既存のビジネスを継続していくだけでは生き残れない時代です。たとえば気候変動という環境の変化に対して、事業を変えて行く際にリスクをどのように取るかがとても大事になってきます。企業にとってはリスクの見える化が重要となり、リスクやガバナンス、規制・コンプライアンス、会計、デジタル、アナリティクス、サイバーなどの領域、あるいは金融、ライフサイエンス、ヘルスケア、パブリック、オートモーティブなどインダストリーの専門家集団である私たちに対して、お客様が求めるのはこれらについての専門的な知見です。そのため、現在、活躍している方は、自分の専門性を武器にしているという共通点があります。
もうひとつ大切なことが、その専門性を多くのプロフェッショナルとコラボレートして、お客様の期待に応えることを楽しめる姿勢です。私たちデロイト トーマツ グループには、日本でも有数の専門家が揃っていますが、自分の力だけでできることは限られています。しかし、ほかの専門家と一緒に取り組むことで、より高度な経営課題、あるいは社会課題に応えることができる。これがリスクアドバイザリーの特徴であると考えています。
私たちは、お客様から評価されることが存在意義であり生きがいでもあります。社会の変化を先取りし、専門家として今後の見通しなどの話ができなければ、信頼を得ることはできません。自らの専門性が役立つものであり続けるためには、世の中やお客様のニーズの変化に応じて、それぞれが常に考え、変わっていかなくてはなりません。お客様の求める価値を提供するために、自分を磨いていくことが重要です。
Q.どのようなキャリアパスが用意されていますか?
A.私自身に関して言えば、何年ごとに昇格し、その次は・・・といった風に長期的なキャリアを見据えて入社したわけではありませんでした。
今の世の中、お客様のニーズに応えようとすると、絶えず新たなビジネスを立ち上げていく必要があります。変化の激しい時代には特に、企業が自ら人材を育成、採用できない場合、外部のアドバイザーやコンサルタントを使うことになりますが、その選択肢のひとつが私たちのような存在です。つまり、私たちが担える業務を広げていくことで、日本の企業が強くなると考えています。
もちろん、お客様のビジネスをお手伝いするためには、今あるビジネスだけではなく、新しいリスク、新しいビジネスに常に対応していく必要があります。つまり、リスクアドバイザリーのキャリアは今あるものから選んでいくものではなく、最先端の仕事の中で経験を積み重ねていきながら、自身で作っていくものだと考えています。私の仕事は、そのために最高の環境を用意すること。未知の領域に挑戦してみたいという方にこそ、力を発揮していただける場所だと言えるかもしれません。
Q.デロイト トーマツ グループで働くことの魅力はどんなところですか?
A.私が常日頃から感じているのは、デロイト トーマツ グループには極めて優秀な人材が豊富に揃っているということです。何かについて知りたいと思えば、周りの人に声をかければ的確に、最新の情報を教えてもらうことができます。そうすることで刺激を受け、自分も自身の専門領域で同僚の役に立とうと考えるようになり、おのずと知見やスキルが上がっていく。それがデロイト トーマツ グループで働く最大の魅力ではないでしょうか。
最高の仕事をするには、最良のメンバーを集めることが重要ですが、デロイト トーマツ グループで働く多くの人が、協力することによって高い価値を提供できるという成功体験をしています。ですから、どんな課題や悩みに直面しても、協力を惜しむことはありません。そうした雰囲気がメンバー間、グループ間の風通しの良さにもつながっていると思います。
Q.人事評価システムや働き方について教えてください。
A.3年ほど前から、グローバルで共通の評価システムを採用しています。簡単に言えば、面談などによるフィードバックを定期的に実施しながら、同時にプロジェクトで一緒になった人たちの評価も集め、総合して評価する仕組みです。さまざまな人と仕事することによって評価が集まるのは、本人の納得感にもつながると考えています。
コロナ禍以降の働き方の変化については、それぞれがもっとも生産性の上がる場所で働くことをベースに考えています。リモートワークになることで、通勤時間が減り、その分仕事とプライベートのバランスがとれ、より効率的に仕事ができるなどのメリットがあれば、そうした環境を継続していきたいと考えています。一方で、Face to faceでこそ新しいアイデアが出る、信頼関係を構築しやすいという方もいらっしゃいますから、順次、直接会う機会を増やしていくことも考えています。フルリモートが魅力的という方もいれば、オフィスにいた方がより早く、多くのコミュニケーションがとれるという方もいますから、今後の働き方はハイブリッドで対応していくことになるのではと感じています。
また、ダイバーシティに関する取り組みも積極的に行っています。例として、経営層であるパートナーやマネージングディレクターにおける女性の割合をこの3年で約1.5倍に(6%から9%)増やしており、管理職であるマネジャー層の女性も17%まで増加しましたが更に増やそうと取り組んでいます。
もちろん、改善していかなければいけない点もあります。たとえばお客様からいただく仕事が多くなると、どうしても優秀な人に仕事が集中してしまいます。そうした場合、多くの成果を出した人には賞与で報います。一方、仕事に多くの時間を費やすことのできない優秀な人でもクライアントに高い価値を提供できる方もいます。仕事の量にかかわらず、ワンランク上のレベルの仕事ができるかどうかで昇格が決まります。評価軸を2つ持つことで、全体的にバランスがとれるようにしていますが、まだ充分には浸透しきれていません。高いスキルを持った方が、その方のライフステージや希望に応じてパフォーマンスを発揮できるような環境作りに取り組んでいる最中です。
Q.リスクアドバイザリーの今後のビジョンを教えてください。
A.新型コロナウイルス感染症に象徴されるように、答えのない世界でどう対応すべきかをプロフェッショナルの知見を集め、解決していくことが私たちの仕事です。そうして変化に向き合う中で、より大きな課題に対応できる体制が整い、個々の実力もついてきています。
私たちがより大きな社会課題に対応できれば、お客様に、ひいては日本全体に貢献することにもつながります。デロイト トーマツ グループだからこそできることを先鋭化して、お客様にその価値を提供する。これをビジョンとして掲げています。今、リスクアドバイザリー業務には国内で2,500人超のメンバーがいます。年々ニーズも高まっており、3年前に設定した中期経営計画を前倒しして、メンバーを増やしている状況です。
日本においてリスクアドバイザリーを前面に出して、これだけの規模のビジネスに取り組んでいるのは、私たちのほかにありません。しかし、同様のサービスを提供しているデロイトのUSやUKと比較すると、日本のリスクアドバイザリーの規模は小さく、まだまだ伸びしろがあります。USをはじめ海外の大手企業が外部の力を活用して、事業モデルを変えながら成長しているように、日本国内でも遜色のない体制を作り、日本企業やパブリックを支援することによって世の中を変えられる存在になっていくことが私たちのミッションだと考えています。
Q.この業界を目指す方へメッセージをお願いします。
A.中途採用の面談で、なぜデロイトを選んだのかを尋ねると、デロイト トーマツ グループでしかできないことがあると話してくださる方によくお会いします。私たちは高い専門性と高い志を兼ね備えることが、より社会に貢献できる人材としての必須条件だと考えています。
新卒の方も同様です。知識や専門性では経験を重ねた人にかなわないかもしれませんが、なにより大切なのは社会課題を解決したいという想い。お客様の課題に向き合う際にも、お客様の言葉だけを聞いていては、答えは見つかりません。社会貢献をしたいという想いが強いほど活躍していくことができる。そうした強い想いや意欲があれば、今後の成長の原動力となるはずです。新卒、キャリア問わず、デロイト トーマツ グループのビジョンとミッションに共鳴していただける方と一緒に働けることを楽しみにしています。