地方創生プロボノ活動がつなぐ個々人の成長と絆の輪

JDIは、東日本震災の復興支援をきっかけに生まれました。そして、個人の成長と社会貢献の実現をサポートするために、様々な分科会活動やオープンイベント、定例会議やOne On One等を行っています。

東日本震災支援を契機に全国各地へ拡がった経営者育成塾

東日本震災後の混沌とした時期に、デロイト トーマツ グループで行われた様々な現地での取り組みのうちの一つに、JDIの創設のきっかけとなった経営者育成塾という取り組みがあります。

このプログラムでは、地域の経営者が、自己と経営の統合を目指し、いち経営者という視点から、地域のリーダーとして、どう生きたいかという処まで立ち返り、自己、自社と地域の未来創造を事業構想にまとめます。その伴走者として、デロイト トーマツのメンバーをはじめとしたメンターが一緒に悩み考えながら寄り添っています。東北では、ビジネススキルを越えて、経営者として、人として大切なあり方と、真の復興とは何かを模索してきました。

経営者育成塾の取り組みは、その後全国各地に輪を広げ、そこでの学びと経験を活かし、育まれた絆から産まれる火種を繋げて社会に還元していきたいというデロイト トーマツ メンバーの強い想いから、地域とテーマを掛け算にしたJDIの活動が始まりました。

醍醐味である各種分科会活動と定例会議によるナレッジシェア

地域軸での活動としては、前号でご紹介した能登半島支援のほかにも、例えば、震災を経験していない東京の高校生が自主的に三陸をフィールドに防災を学ぶための支援や、福島県のコメ農家さんのブランディング戦略支援のほか、東北や山陰地域在住の学生に多様な働き方（キャリア）を知るきっかけを提供する「大人図鑑：多種多様な職種の大人と中高生の対話の場」プロジェクト等、全国の地域と関わりを持っています。

また、テーマを軸にした活動も、防災、サーキュラーエコノミー、ものづくり、障碍者など多くあります。芸術との掛け算で社会課題解決に挑戦するアートX部会では、東京丸の内でのアートによるエリア活性化プロジェクトから、九州門司港でのアートフェスティバルまで、複数の地域で様々な活動を展開しています。

浅間山の麓にあるTAKIVIVA（宿泊型ミーティング施設）で学ぶ地域の未来

これらの各分科会の活動状況は、定例会議にてJDIに関与するデロイト トーマツ メンバー全員に共有されています。定例会議を通じて共有される知識・経験は、参加者の視野を広げ、そこからまたJDIの各種活動との接点が増えていくことで、社会関係資本が育まれ、キャリア開発やライフワークの発見、社会価値創出につながるリーダーシップを育むというような人生育成の機会にも繋がっていきます。

オープンイベントと、活動参画の初めの一歩

JDIでは、活動のすそ野を広げていくために、社会課題に挑戦している様々な方をゲストに招いたオンラインでのオープンイベントをコロナ禍の2021年5月以降、毎月開催しています。地域課題を応援していくために、参加者同士でのブレストなど、対話を通じて議論を深めていく参加型の形式で行っています。
 

また、デロイト トーマツの東京のオフィスにある会議施設Deloitte Tohmatsu Innovation Parkで週末に丸一日かけて、社会起業家や経営者の皆様をお招きしたリアル開催のオフライン会議を開催しました。デロイト トーマツ メンバーと、直接熱い議論を交わすことで、普段の業務では得られない深い洞察と貴重な学びを得て、そこから様々なJDIのアクションが生み出されています。
 

2023.9.9開催 JDI第2回オフライン会議  Deloitte Tohmatsu Innovation Parkにて

デロイト トーマツのメンバーがJDIの活動参画するのに条件はありません。社会課題や地域課題、誰かの困りごとに対し、「何か自分が力になれることはないか？」と思った時に気になる活動に自由に参加できます。その後JDIメンバーとのやり取りを通じて、個々の興味や関心を掘り下げ、夢や目標につながるプロジェクトを見つけるためのサポートをしています。

個人の成長と社会貢献を同時に実現できるプラットフォームとして

有志で行われるJDIの活動では、メンバー個々人の想いを大切にしています。そうして自分の内側に向き合ったうえで、社会に対する純粋な想いから生まれたアクションが、個々の成長と大きな社会貢献の実現へと繋がっていきます。分科会を新しく立ち上げたいメンバーがいれば全力で応援しています。

私たちは、これからも関与する仲間の成長と共に、社会に貢献し続けるための場を提供し続けます。機会がありましたら、是非この挑戦にご参加いただき、一緒に新たな価値を創造していきましょう。皆様のご参加を心よりお待ちしています。

執筆者

Just Do It‼地域イニシアチブ
メンバー　石井　聡（デロイト トーマツ グループ合同会社）

※ 執筆者の社名・肩書は執筆時のものです。

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Well-beingについて

｢人とひとの相互の共感と信頼に基づく『Well-being（ウェルビーイング）社会』｣の構築を目指す──。デロイト トーマツ グループが掲げているAspirational Goal（目指すべき社会の姿）です。Personal/ Societal/ Planetaryのそれぞれについて、Well-beingすなわち健全な状態を目指します。わたしたちは今後も継続的に、デロイト トーマツ グループの財産であるメンバーのPersonal Well-being実現のための取り組みを進め、それぞれのメンバーがSocietal well-being、Planetary Well-being実現のために、よりサステナブルな将来を構築するべく、共に取り組んでまいります。

人とひとの相互の共感と信頼に基づく 「Well-being 社会」