グループ案内

人とひとの相互の共感と信頼に基づく「Well-being(ウェルビーイング)社会」の構築に貢献する

次世代に向けた社会価値創出に率先して取り組むデロイト トーマツ グループを目指して

2021年3月11日

本日、私たちは、東日本大震災の発生から丸10年という節目を迎えました。同震災をはじめ、近年の様々な自然災害により犠牲となられた方々に対し、改めて深く哀悼の意を表します。そして、未だに災害の影響により不自由な生活を強いられている多くの皆様に心よりお見舞い申し上げます。

東日本大震災からのこの10年間は、私たちデロイト トーマツ グループにとって、急速に業容が拡大・深化する中で、自らの社会との向き合い方を模索しながら歩み続けた10年でもありました。グループを挙げて被災地に根差した復興支援活動を続ける一方で、多くの領域で専門的な知識や経験を活かした社会貢献活動や社会課題解決型ビジネスを展開してきました。また、「経済社会の変革のカタリスト」を目指すというAspiration(ありたい姿)を明確に打ち出し、一定の認知をいただけるようになってきました。様々な活動を通じて、私たちデロイト トーマツ グループの社会的な存在感を着実に高めることができた10年であったと考えます。

しかしながら、コロナ禍を契機に様々な社会的格差や課題が一層先鋭的に顕在化する中で、クライアント(顧客)を含む社会からの要請や私たちの若い世代からの新たな期待値も急速に高まっています。社会貢献、ビジネス、企業倫理、ダイバーシティ&インクルージョンなどの個別テーマ領域の垣根を越えて、私たちデロイト トーマツ グループが社会といかに向き合い、どのような社会価値を創出していくかを明確にし、さらにその実現に向けた活動基盤をこれまでとは異なる次元で拡充・強化していくことが求められているのです。こうした問題意識のもとに、これまでグループ内外の多くの方々と議論を重ねた結果、本日、私たちの社会価値創出に関するAspirational Goal(アスピレーショナル ゴール/目指すべき社会の姿)を打ち出すことに致しました。

人とひとの相互の共感と信頼に基づく「Well-being社会」を目指して

私たちデロイト トーマツ グループは、「人とひとの相互の共感と信頼に基づく『Well-being(ウェルビーイング)社会』」を自らのAspirational Goalとして掲げ、今後、その構築に向けて様々な角度から社会価値創出につながる取り組みを強化していきたいと考えます。「Well-being社会」とは、私たち一人ひとりを起点とする個人のレベル(Personal/パーソナル)、私たちが属する地域コミュニティの集合体である社会のレベル(Societal/ソシエタル)、そして、それらすべての基盤である地球環境のレベル(Planetary/プラネタリ―)という3つのレベルでWell-beingの継続的な改善・向上が図られ、全ての人々の主体的な関与を通じてその成果を実感し、共に分かち合うことができている社会であると考えます。

 

人とひとの相互の共感と信頼に基づく 「Well-being 社会」 

「人とひと」の相互の共感と信頼に基づく 「Well-being 社会」

デロイト トーマツ グループとして「Well-being社会」の構築を目指すためには、まず何よりもグループに属する社職員一人ひとりのWell-beingが確保され、その継続的な改善・向上に向けた取り組みが推進されることが出発点にならなければなりません。このため、社会価値創出の起点となるPersonal Well-being(パーソナル ウェルビーイング)の向上に向けて、先ず、グループの社職員が心身ともに健康で、社会への貢献を通じて自らの成長と働きがいを実感し、お互いを高め合うことができるような環境整備と機会拡充により一層注力したいと考えます。次に、Societal Well-being(ソシエタル ウェルビーイング)では、教育・経済・生活インフラや福祉などの分野において社外の様々なステークホルダーとの連携・協力を強め、各種制度の改善も促しながら、社会全体の公正と一体感の確保、持続可能で活力ある地域社会の実現に主眼を置いた活動を強化します。さらに、全ての基盤であるPlanetary Well-being(プラネタリー ウェルビーイング)では、特に気候変動への対応やカーボンニュートラル社会の実現に向けて、私たち自身の事業活動のあり方を見直すとともに、クライアントや社会全体の意識変容・行動変容を促すための取り組みを加速させる方針です。

 

グループ創設時の高邁な精神を受け継ぎ、高い理想の実現に取り組む

「Well-being社会」を実現するというAspirational Goalの実現は、決して容易なものではありません。現実を直視しつつ理想の実現に向けて、一歩ずつ永続的な歩み(ジャーニー)を続けていく必要があります。私たちは、社職員一人ひとりが各自の想いに基づき、こうした高い理想の実現を「自分ごと」ととらえて行動を起こす企業文化を醸成すると共に、そうした行動を支援する制度や仕組みを一層拡充し、クライアントの皆様や様々な外部の組織・団体とも積極的に協働して、Well-beingの向上につながる社会イノベーションを推進していきます。

そのために、従来の社会貢献活動の枠にとどまらず、事業活動全体を通じていかに社会に貢献して新たな社会価値を創出するか、そのために自らのビジネスモデルをどのように変革するか、どのようにして経済価値と社会価値の創出を同時に達成するのか、といった点にこれまで以上に知恵を絞り、率先して実践していきたいと考えます。

今から50年余り前、デロイト トーマツ グループの源流である「監査法人 等松・青木・津田・塚田・青木・宇野・月下部会計事務所」創設において中心的な役割を果たした等松農夫蔵は、欧米の監査法人に肩を並べる日本発の監査法人を築き上げるために、全国の個人会計事務所のメンバーに次の言葉で呼びかけました。「個我を脱却して大乗に附こう」と。目先の短期的な利害得失にとらわれることなく、皆で力を合わせて高い理想の実現に邁進しようと働きかけたのです。私たちは、こうしたグループ創設時の高邁な精神を受け継ぎ、東日本大震災の発生から丸10年という大きな時代の節目にあたり、次世代のために「Well-being社会」を構築するという高い理想の実現に向けて、今、新たな歩みを開始します。ステークホルダーの皆様の一層のご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。

 

デロイト トーマツ グループ ボード議長 後藤 順子
デロイト トーマツ グループ CEO 永田 高士

 

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