カジノ事業者に係る公租公課 ~我が国のIRビジネス参入における法制度上の留意点(3)~ ブックマークが追加されました
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カジノ事業者に係る公租公課 ~我が国のIRビジネス参入における法制度上の留意点(3)~
統合型リゾート(IR、Integrated Resort)
本稿では、「カジノ事業者に係る公租公課」をテーマに、IR整備法の主要論点の解説を行います。IRビジネス参入においては、カジノ納付金30%、入場料6,000円という状況に踏まえた収益性の検証が必要となります。また、地方自治体にとっても、IR導入に伴う税収効果を算定するにあたって、納付金及び入場料の試算の前提として、収支予想や入場者数予測等を実施する必要があります。
GGRに比例する納付金は30%、入場料は6,000円となる
IR整備法では、納付金 (GGR等比例部分)税率は30%、入場料は6,000円とされています。
日本の統合型リゾート(Integrated Resort、以下「IR」という。)の議論においては、カジノ事業者に係る税金に関して検討が続けられ、特に、GGR(カジノ売上高、Gross Gaming Revenueの略称)に比例する税金に関するIR事業者が負担する税率及びカジノ入場料につき重点的な検討が行われてきました。
IR整備法第176条(入場料の賦課等)及び第177条(認定都道府県等入場料の賦課等)、第192条(国庫納付金の納付等)及び第193条(認定都道府県等納付金の納付等)では、納付金及び入場料は以下の通りとされました。
|
内容 |
税額 |
使途 |
根拠条文 |
---|---|---|---|---|
(1)納付金率(GGR等比例部分) |
GGR(賭金総額 – 顧客への払戻金)に比例する部分に対して徴収する税金 |
30% |
一般財源として公益目的として使用 |
第192条1項1号イ及びロ、 |
(2)納付金額(ライセンス料等定額部分) |
カジノ管理委員会の経費相当額をライセンス料等の名目で徴収する税金 |
必要な行政経費に相当する額額一般財源として公益目的として使用 |
カジノ管理委員会の経費として使用 |
第192条1項2号 |
(3)入場料 |
日本人及び国内居住の外国人に対し、1日(24時間)単位で徴収する税金 |
6,000円 |
一般財源として公益目的として使用 |
第176条1項、第177条1項 |
IRビジネス参入においては、納付金の状況も踏まえた収益性の検証が必要となる
IRビジネスに参入する企業にとって、納付金(GGR比例部分)の水準については、IR事業計画策定に大きな影響を与えるパラメーターの一つとなります。
また、地方自治体にとっても、IR導入に伴う税収効果を算定するために、納付金(GGR比例部分)及び入場料を試算する必要があり、その前提として、収支予想や入場者数予測等を実施する必要があります。
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連載「我が国のIRビジネス参入における法制度上の留意点」のアーカイブ
本連載では、IR整備法のビジネス参入における留意点について、様々な視点からIRビジネスグループの知見を発信しています。
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また、カジノ施設の設置と運営にはさまざまな課題やリスクが指摘されています。そのため、IRビジネスグループでは、日本企業に対する事業支援サービスだけでなく、企業と自治体に対し、IR施設を設置・運営する上で懸念される課題と社会問題の解決に関するアドバイザリーサービスも提供します。
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