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日本におけるナイトタイムエコノミービジネスのポイント

日本におけるナイトタイムエコノミーのビジネス機会

近年、夜間帯における個人の消費やそれに伴う雇用の増加といった、経済規模の大きさに注目する「ナイトタイムエコノミー」という概念が、世界の各都市で注目されています。本稿では、観光庁の「ナイトタイムエコノミー推進に向けたナレッジ集」に掲載されている「①コンテンツの拡充、②場の整備」を参考に、民間事業者やDMOのビジネス機会を考察します。

ナイトタイムエコノミーは、多くのプレーヤーにとって豊富なビジネス機会の創出が期待できる

夜間に営業する飲食店、音楽ライブハウスや劇場はもちろんのこと、ディベロッパー、鉄道事業者、旅行代理店等の民間事業者やDMO (Destination Management/Marketing Organization)など、地方自治体と連携しながら、多くのプレーヤーが、ナイトタイムエコノミーを推進するためのまちづくりに関与することが求められます。日本が抱える課題と海外の先進事例を参考にナイトタイムエコノミーを推進することで、それぞれの地域への更なる来訪が期待でき、地域の魅力増進や消費の喚起に大きくつながると考えられます。

特に訪日外国人の消費拡大が期待されている我が国においては、日本人だけでなく、訪日外国人も楽しめるコンテンツの拡充が重要となります。民間事業者やDMOは、新しいコンテンツのみならず、訪日外国人が十分に楽しめる既存のコンテンツも活かし、それぞれの地域の実態に合わせた事業を検討することが必要となります。


※DMOについて 国土交通省 観光庁ウェブサイト:日本版DMOとは

訪日外国人が旅中で求める観点やナイトタイムコンテンツのパターンを意識した、既存コンテンツ有効活用が求められる

国内の多くの地域で、昼間の各種アクティビティの営業時間が限定的である等、既存コンテンツを訪日外国人にとって魅力的な方法でナイトタイムに活用出来ていないことから、ビジネス機会の損失が生じていると想定されます。

上記状況から、民間事業者やDMOは、訪日外国人が楽しめるコンテンツを検討するにあたり、旅中に求めている4つの観点を理解する事が重要です。その上で、3つのパターンに大別されるコンテンツにそれらの観点を取り入れることで、より良いコンテンツ開発とまちづくりがなされると考えます。

【訪日外国人が旅中に求めている4つの観点】

4つの観点

説明

日本固有性

日本固有の文化を感じることができる要素

日本のポップカルチャー、日本食など

地域との交流

日本の地域住民や従業員との交流ができる要素

おまつり、ツアー・クルーズなど

親近感

自国にも存在するコンテンツで親しみを感じることができる要素

バー、パブ、カフェなど

最先端

最先端テクノロジーや建築などを体験できる要素

AR/VRのようなアトラクション、最先端建築物など

出典:「ナイトタイムエコノミー推進に向けたナレッジ集」(観光庁)
 

コンテンツのパターン

説明

A:共通コンテンツ

訪日外国人の母国でも認知され慣れ親しまれているコンテンツ

パブ・バー、ショー、ナイトクラブなど

B:固有コンテンツ

日本および地域特有の観光資源を活用したコンテンツ

美術館・博物館の夜間営業や夜間活用など

C:イベント型コンテンツ

官民および事業者同士の連携により、地域自体のプロモーション効果による活性化を図るコンテンツ

地域全体のプロジェクションマッピングイベントやナイトマーケットなど

出典:「ナイトタイムエコノミー推進に向けたナレッジ集」(観光庁)

現状課題の把握や対応策の検討には、訪日外国人が地域やエリアを回遊する仕組み(カスタマージャーニー)を描くことが重要となる

訪日外国人にとって魅力的なナイトタイムを提供するためには、個別のコンテンツ開発にとどまらず、時間帯ごとの顧客(訪日外国人)の動きをより深く考察し、ターゲット(ペルソナ像)を定め、カスタマージャーニーの考察を深めることで、ターゲットの活動や消費シ-ンを能動的にデザインすることが重要となります。

ターゲットの思考、感情から行動を分析するカスタマージャーニーマップを描くことで、現状の課題が浮き彫りになり、訪日外国人が次のコンテンツへ移動しやすい仕組みや立ち寄りたくなるプロモーションなど、対応策を検討することが可能となります。

今後ナイトタイムのコンテンツの開発を検討している民間企業やDMOは、上述のポイントを複合的かつ段階的に取り組む必要があると考えます。

【カスタマージャーニーのイメージ】

カスタマージャーニーのイメージ
※画像をクリックすると拡大表示します

 

デロイト トーマツは、ナイトタイムエコノミーの健全な振興と、企業のビジネス参入を支援します

デロイト トーマツでは、Deloitteの海外ネットワークによる海外都市におけるナイトタイムエコノミーに関する成功事例や関連する法規制等の知見を数多く有しています。

デロイト トーマツは、企業のナイトタイムエコノミーに関するビジネス参入戦略の策定や事業計画の策定といったビジネス参入・事業化支援だけにとどまらず、法規制への対応やレピュテーションマネジメントなどのリスク管理の支援をおこないます。

また、ナイトタイムエコノミーの振興を検討する地方自治体に対しても、基本構想、基本方針策定支援業務などのサービスを提供します。

 

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IR(Integrated Resort:統合型リゾート)実施法案の審議開始から免許交付までの間に、IRビジネスグループでは参入を目指す日本企業に対し、さまざまなアドバイザリーサービスを提供します。

また、カジノ施設の設置と運営にはさまざまな課題やリスクが指摘されています。そのため、IRビジネスグループでは、日本企業に対する事業支援サービスだけでなく、企業と自治体に対し、IR施設を設置・運営する上で懸念される課題と社会問題の解決に関するアドバイザリーサービスも提供します。

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