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各国の主要IR施設の概要
統合型リゾート(IR、Integrated Resort)
本稿では、世界の主要なIR(統合型リゾート、Integrated Resort)施設について、近年の傾向や特徴について解説します。近年では、アジアを中心にIRの建設が活発に進んでおり、各ゲーミングオペレーターは差別化を図るため、それぞれの強みや特色を出したIR建設を行っています。
目次
- 2006年以降、アジアを中心に大規模なIRの開業が続いている
- 世界の大規模IR施設は独自性を打ち出すことで差別化を図っている
- IRビジネスグループのアドバイザリーサービス
- IRビジネスグループとは
- IRビジネスグループの最新活動
2006年以降、アジアを中心に大規模なIRの開業が続いている
近年建設されているカジノ施設を含む複合施設は、その多くがIR(Integrated Resort、統合型リゾート、以下「IR」という)型となっており、特に2006年以降、マカオやシンガポールをはじめとする国々で開業しています。(下記図表参照)
これらのIR施設においては、IR施設全体の延床面積に対し、カジノ面積の割合が小さいことが特徴です。2006年以降に開業した主なIR施設においても、カジノ面積の割合は2~7%程度となっています。
ゲーミング(カジノ、以下「カジノ」という)の歴史が長い、ラスベガスのストリップエリアにあるIR施設を見てみると、同エリアにある施設の総売上高に占めるノンゲーミングの割合は、年々大きくなってきています。今後、世界のカジノ市場でIR施設が増えてきた場合、同様にノンゲーミングの売上が大きくなっていくことが想定されます。
世界の大規模IR施設は独自性を打ち出すことで差別化を図っている
シンガポールでは、ラスベガス・サンズが所有するマリーナベイ・サンズ内の「サンズ スカイパーク」が有名です。
街の中心地にあり、周辺の高層ビル群をはじめ、シンガポールを代表する景色が楽しめる57階のスカイパーク(1.2ha)や、ジャンボジェット機が4、5台入るという広大な空中庭園、さらにホテル宿泊者のみに開放された全長150mの「インフィニティプール」があり、シンガポールのアイコンとして高い知名度を誇っています。
ラスベガスにおいては、MGMリゾーツが運営するMGMグランドがエンターテイメントに注力しています。
全米1位のナイトクラブ賞を受賞した、ラスベガスを代表するナイトクラブである「ハッカサン」や、ラスベガスで公演されているシルク・ドゥ・ソレイユのショーの中で唯一アジアをテーマにした「Cirque du Soleil ~KA~」が特徴的です。
また「MGMグランド・ガーデン・アリーナ」は、収容人数17,157名を誇り、ボクシングの世界タイトルマッチや、著名アーティストのコンサート会場として、多くの観光客を集めています。
マカオにおいては、メルコ・リゾーツが運営するシティ・オブ・ドリームスのエンターテイメントとレストランが特徴的です。
オーディオ・ビジュアルを用いた、世界最大のウォーターショーである「ザ・ハウス・オブ・ダンシング・ウォーター」の他、ミシュランガイドの星を獲得したレストランが3店所在しており、獲得した星の数という観点では、コタイ地区最多の施設となっています。
またウィン・リゾーツがマカオに所有しているウィン・パレスは、「パフォーマンス・レイク」と呼ばれる無料の噴水ショーが毎日12時から24時までの間に、様々な音楽に合わせ上演されています。
また、パフォーマンス・レイクを一周するゴンドラである「スカイキャブ」は、一周約10分間の空中散歩を楽しむことができます。
今後、日本におけるIRは、どの様な特徴を持った施設となるのでしょうか。
2017年に開催された、特定複合観光施設区域整備推進会議における議論の中では、日本型IRが有すべき中核的な機能として、(1)MICE誘致戦略の中核となる機能、(2)多様なエンターテイメントやアクティビティの提供、(3)日本の旅の「ゲートウェイ」機能、(4)様々なニーズを生み出す宿泊機能、が挙げられており、これらの具体的な内容やその他の施設の種類・コンテンツについては、民間事業者の自由な発想を活かすとしています。
※上記に記載した内容の最新情報については、統合型リゾート最新トピックス内の「中核施設の要件・基準 / カジノ施設規模 ~我が国のIRビジネス参入における法制度上の留意点(4)~」及び「IR整備法施行令(中核施設の要件)の解説」に詳しく記載されていますので、ご覧下さい。
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IR(統合型リゾート)ビジネスグループとは
IR(Integrated Resort:統合型リゾート)実施法案の審議開始から免許交付までの間に、IRビジネスグループでは参入を目指す日本企業に対し、さまざまなアドバイザリーサービスを提供します。
また、カジノ施設の設置と運営にはさまざまな課題やリスクが指摘されています。そのため、IRビジネスグループでは、日本企業に対する事業支援サービスだけでなく、企業と自治体に対し、IR施設を設置・運営する上で懸念される課題と社会問題の解決に関するアドバイザリーサービスも提供します。
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