調査レポート

業界別AI活用のすゝめ

 ~AI Dossier~

Deloitte AI Institute が発表した「The AI Dossier」を基に翻訳した本レポートで、様々な主要業界における最も有力でビジネスに適用可能なユースケースを多数紹介しています。

これまで何十年もSFの夢物語とされてきた人工知能(AI)は実用的な技術として飛躍的に進化し、企業にとって競争上不可欠な要素となっています。しかし、AIの進歩と導入が過熱する一方で、企業のトップや意思決定を行う立場にある人々の多くは、AIが自社のビジネスに実際にはどのようなメリットをもたらすのかについて、依然として大きな疑問を抱いています。

この業界別AI 活用のすゝめ ~AI Dossier~では、主要6業界において最も有力かつビジネスに適用可能なAIユースケースを多数ご紹介します。ユースケースごとに主な事業課題とオポチュニティ、AIの活用例、および想定されるメリットをまとめています。また、将来的に大きなインパクトをもたらすことが予想される新たなAI ユースケースについて業界別に取り上げています。 

もちろん、最善なAIの活用方法は組織によって異なるものであり、この報告書で紹介する事例以外にも数多くの有益なAIユースケースがあります。しかし、ここで取り上げる事例を通じて、現在、そして今後数年間のビジネスにおいてAI が実際に何ができるのかがより明確になり、自社でAI を導入するタイミングや適用する対象そしてその実行方法、また現時点でAI 導入にどの程度の時間と予算を充て、どの程度注力すべきかについて賢明な判断を下すことができるようになるでしょう。


 

消費財業界のAI 活用のすゝめ

消費財業界には私たちが認識している通り、消費財、小売、自動車、宿泊、外食、旅行、交通など多岐にわたるビジネスが含まれます。一見全く異なるように見えるこれらのビジネスには、強いカスタマーサービス重視の姿勢という共通点があり、どのビジネスも、現在および将来において解決しなければならない共通の課題を抱えています。
 

本レポートでご紹介している活用例とユースケース:
ミックス&マッチ(品揃え計画の最適化)、需給バランスの調整(消費者需要の計画、予測、マーケティング)、ほか多数


 

エネルギー・資源・生産財業界のAI 活用のすゝめ

エネルギー・資源・生産財(ER&I)業界におけるAIの導入やデプロイメントは、他の多くの業界に比べて範囲が狭く、成熟度が低いように思われます。
 

本レポートでご紹介している活用例とユースケース:
エッジAI(生産と計画におけるエッジAI)、よりスマートなサプライチェーン(アルゴリズムに基づくサプライチェーンプランニング)、ほか多数


 

金融業界のAI 活用のすゝめ

AIを全面的に活用している多数のフィンテック企業を別にすれば、金融サービス業界(FSI)の企業の多くは、いまだAIの導入と投資に関してごく初期段階にあります。FSI 企業のトップは、AI が自社の事業にもたらす潜在的影響を認識し、AI が将来的には業界の必要不可欠な要素になること、そして今後の成長や競争優位性の主要な原動力であることを理解しています。
 

本レポートでご紹介している活用例とユースケース:
個人に合わせて変化する保険(利用ベース保険)、信用リスクのリスク低減(信用リスクアナリティクス)、ほか多数


 

政府・公共サービス業界のAI 活用のすゝめ

政府・公共サービス(GPS)でのAIの導入および成熟度は、政府機関、既存インフラのレガシーシステムへの依存度、従業員のデジタル成熟度によって異なる傾向があります。
 

本レポートでご紹介している活用例とユースケース:
書類業務への抵抗(給付支給手続き関連のバックオフィス業務の自動化)、未来の都市(社会資産とインフラの管理)、ほか多数


 

ライフサイエンス・ヘルスケア業界のAI 活用のすゝめ

ライフサイエンス・ヘルスケア(LSHC)業界でこれまでに活用されてきたAI は、主に反復の多いタスクや標準的な業務プロセスの自動化などの領域にとどまり、その活用はAIのポテンシャルのほんの一部に過ぎません。しかし今では、AI がこの業界におけるビジネスの戦略的課題として認識されるようになり、取締役会や経営幹部レベルで積極的な議論が行われるようになっています。
 

本レポートでご紹介している活用例とユースケース:
アクティブリスニング(患者の声から得られるインサイト)、バーチャルラボでの新薬シミュレーション(創薬ラボのバーチャル化)、ほか多数


 

テクノロジー・メディア・通信業界のAI 活用のすゝめ

テクノロジー・メディア・通信(TMT)業界におけるAIの導入状況や成熟度はセクターによって大きく異なります。通信企業は、長年にわたって運用効率や顧客の獲得・維持に注力してきた経緯から、AIを最も積極的に取り入れている傾向にあります。コンタクトセンターや顧客エンゲージメントなどの顧客対応業務と、製造やロジスティクスなどのバックオフィス業務の両方で、AIテクノロジーの活用が既に浸透しています。
 

本レポートでご紹介している活用例とユースケース:
考え、感じる工場とサプライチェーン(スマートファクトリーおよびデジタルサプライネットワーク)、より高度なエンゲージメント(ダイレクト消費者エンゲージメント)、ほか多数

 

Deloitte-DAII-AIDossier (PDF: 5.17MB)
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