お知らせ

第102回CSEC・第52回SPT合同研究発表会において2件の研究発表を行いました

デロイト トーマツ サイバーセキュリティ先端研究所(DT-ARLCS)

2023年7月24日から7月25日に開催された第102回コンピュータセキュリティ(CSEC)・第52回セキュリティ心理学とトラスト(SPT)合同研究発表会において、当研究所の研究員である伊藤 大貴、森 啓華が以下の研究論文を発表しました。

研究成果の発表

2023年7月

Web3 サービスの利用と理解に関するユーザ調査

学会・研究会:第102回CSEC・第52回SPT合同研究発表会
著者:伊藤 大貴, 高田 雄太, 森 啓華, 熊谷 裕志, 神薗 雅紀 (DTCY)
概要:Web3 サービスは、ウォレットアドレスを活用した匿名ログインによりプライバシーの向上を図っている。 しかしながら、ユーザの行動次第で Web3 サービスのアカウントの匿名性が失われる問題が知られている。 本研究では Web3 サービスユーザを対象に、サービスの利用状況やリテラシーに関するアンケート調査を行う。 調査の結果、米国よりも日本のユーザのほうがリテラシーが低く、ブロックチェーンの透明性を理解せずに匿名性の低下を招く行動をする日本のユーザが多いことを確認した。 調査結果から、Web3 に関するリテラシーの欠如が招く課題について検討し、サービス事業者やユーザによる推奨対策を提案する。

グループ企業の組織構成がプライバシーポリシーに与える影響

学会・研究会:第102回CSEC・第52回SPT合同研究発表会
著者:森 啓華 (DTCY/早稲田大学), 伊藤 大貴, 高田 雄太, 神薗 雅紀 (DTCY), 森 達哉 (早稲田大学/NICT/理研AIP)
概要:グループ企業において、親会社や子会社を含めたグループ全体でプライバシー問題に取り組み、プライバシーガバナンスを構築、実践することが重要であるが、グループ内のプライバシーガバナンスの実態は外部から観測が難しい。本研究ではグループ企業内のプライバシーポリシーの記載内容を法の要求事項と照らし合わせ、その対応状況の類似度によってプライバシーガバナンスの実態を明らかにする。調査対象とするグループ企業のポリシーを分析した結果、ポリシーによる法対応の類似度はグループ企業の組織構成や企業数に影響を受けることがわかった。さらに、プライバシーガバナンスの実践においてプライバシーポリシーに関して取り組むべき推奨事項を提案する。

https://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/event/csec102spt52.html(外部サイト)

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