デロイト トーマツ グループ 産学連携の教育活動 田園調布雙葉学園との取り組み事例

WorldClass 教育支援活動

デロイト トーマツ グループは2018年から田園調布雙葉学園の高校3年生を対象にした選択授業「プレゼンテーション実習」のサポートを行っています。

学生がより考え、表現し、世界を切り拓いていけるように、Deloitte Digitalのメンバーを中心にデロイト トーマツ グループ全体でこれからもこの教育活動に取り組んでいきます。

デロイト トーマツ グループの想い

2018年から田園調布雙葉学園の高校3年生を対象にした選択授業「プレゼンテーション実習」のサポートを行っています。企業やNGOとコラボレーションして検討テーマを設定し、高校生ならではの視点から課題を抽出し、インタビュー・体験を通して、プレゼンテーションを実践してもらうプログラムです。

「プレゼンテーション実習」は今までの暗記型の学習とは一線を画し、「自ら学び自ら考える力」を育てる”探究学習”のこと。2022年から実施される新学習指導要領に沿って実施されるこの”探究学習”に、田園調布雙葉学園は一足早く力を入れてきました。

一方、デロイト トーマツ グループでは、教育(Education)、スキル開発(Skills)、機会創出(Opportunity)の 3分野で、2030年までに全世界で累計1億人の人々に対してポジティブなインパクトを及ぼすことを目指すDeloitteのグローバルな取り組み、WorldClassイニシアチブを推進しています。このイニシアチブのもと、次世代の育成という観点から注力している教育支援で、デロイト トーマツは「カタリスト(触媒)」の役割として様々な領域・世代の人と知識やアイディア、データをつなぎ合わせ、双方に多くのアイディアやインパクトを生み出してきました。

学生がより考え、表現し、世界を切り拓いていけるように、Deloitte Digitalのメンバーを中心にデロイト トーマツ グループ全体でこれからもこの教育活動に取り組んでいきます。
 

※Deloitte Digitalは「デジタル」と「人間らしさ」を融合し、ビジネスや社会におけるデジタルの未来を切り開くグローバルブランドです。

授業概要

本授業はデロイト ト―マツ グループ全体で進めるWorldClassの一環として、Deloitte Digitalメンバーを中心に行う次世代人材育成の教育活動です。田園調布雙葉学園の選択型授業内で高校3年生を対象に1年に2ターム(1学期、2学期)実施し、テーマによって他の企業とタイアップして行うのが特徴の授業です。

図表「授業活動のフロー」の流れで15名程度の生徒を対象に、都度選定するテーマに対する考え方の講義と、生徒から企業への提案発表のサポートを行っています。
 

5年目を迎えた2022年度からは、それまでの1企業1テーマ×2タームから方式を変え、通年でカフェやレストランでのメニュー企画に取り組んでいます。企画にとどまらずメニューの開発、販促、売上分析までの一連の流れを実践いただくことで、学生が社会と繋がり、本気で取り組んでいただけるPBL(Project Based Learning)を今後も行っていきます。

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授業の大まかなフロー クリックすると拡大版をご覧になれます

参画企業からのコメント

三菱地所株式会社
TOKYO TORCH事業部 企画ユニット ユニットリーダー 谷沢 直紀様(2021年度・2022年度参加)
TOKYO TORCH事業部 開発2ユニット 山川 咲子様(2023年度参加)

テーマ:
2021年度:TOKYO TORCHのコンセプトである「日本を明るく元気に」を中心に課題と施策を考える
2022年度:カフェメニューを開発し、販促企画検討・売り上げ分析を行う
2023年度:おりづるタワー×TOKYO TORCH常盤橋タワーのMY Shokudo Dining & Sakabaコラボ レストランメニューの企画・開発を実施し、販促実績に基づく分析を行う

TOKYO TORCHを題材とした高校生向けカリキュラムは今回が初の試みとなりました。まちの中に実装できそうな、さすが高校生というアイディアや、東京育ちでも日本の地域を大切にしたいという想いを実際に意見交換できる等非常に重要な機会となりました。 

TOKYO TORCHでは今回の参画をきっかけに、小・中・高・大学生の各フェーズに沿った学びや実践の機会を引続き提供します。先行きの見えない時代の中でも「日本が明るく、元気にする」ための若い世代の創造力や未来を切り拓く力に期待しています。 

認定NPO法人ルーム・トゥ・リード・ジャパン 事務局長
松丸 佳穂 様(2020年度参加) 

テーマ:
世界の女子教育の現状に対して課題と施策を考える

受験期にもかかわらず学生の皆さんが、自分達と年が変わらない子ども達が国によって適切な教育を受けられない状況にあることを学び、どのように解決することができるのか、今の彼女達が考えられる限り考え尽くして、最終日に提案をしてくださいました。このような課題があることを知っていただくことだけで十分と思っていましたが、知るだけにとどまらず、提案までしてくださったことをとても嬉しく思いました。 世の中には教育問題に限らず、多くの社会課題があることに、これから気づく機会がたくさんあると思います。今回の授業をきっかけに、自分は何ができるのか。少しでも世の中が良くなるよう、アクションを起こしていただけると嬉しいです。 

株式会社meleap 取締役COO/Co-Investor
冨田 由紀治 様(2020年度参加) 

テーマ:
高校生のeSports観戦者を増やすための課題と施策を考える

TV中心にPRをしてきましたが、それだけでは高校生にまで届かないということを再認識できました。彼女たちが考えた、「高校生のHADO観戦者を増やすための課題と施策」ははっとさせられるものも多く、私たち自身も原点に立ち返るきっかけになりました。

類似サービスを調べ、そことのGAPを考えることで、さらにもう一歩踏み込んだアイディアが出せるかもしれません。meleapはテクノスポーツで世界に夢と希望を与えることを目指していますが、学生の皆さんにも、自分が世界に影響を与えられるような「何か」が見つかればと願っています。

公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ) マーケティング本部
マーケティング部 集客・視聴推進グループ マーケティング担当オフィサー
大栗 博之 様(2019年度参加) 

テーマ:
日本のサッカー普及を進めるうえで、Jリーグが抱える課題とその理由を設定し、その施策を立案する

Jリーグは将来を見据えたファンベースの拡大が求められています。中でも、若年層の獲得はリーグ全体の課題です。Jリーグに関する数々のカリキュラムを受講した学生たちから、直接Jリーグの課題を感じとれる、大変貴重な時間となりました。 課題を見い出す着眼点の良さはもちろん、ドキッ!とする質問を受けたことを覚えています。その感度を忘れずに、今のうちからたくさんのエンターテインメントに触れて頂きたいと思います。その中でJリーグのファンになって頂けるよう、我々も努力してまいります!

株式会社ヤクルト球団 営業部 営業企画グループ 次長
伊藤 直也 様(2019年度参加)

テーマ:
東京ヤクルトスワローズの入場者数を増やすため課題と対策を考える

球団の集客を増やすための課題と対策、というテーマで検討頂きました。優先的に解決すべき課題として試合に行くきっかけをいかにつくるのか、普段野球観戦をしたことが無いメンバーが多い中一生懸命考えて頂きました。普段業務に慣れている私たちにとってもいい気付きを得る事ができました。 興味がない、商品を試したことが無い消費者に対して受け入れてもらい、消費者から顧客になって頂く術を考えるのは、スポーツビジネスに限らず全てのビジネスに通じる事だと思います。今回のような機会をきっかけに、ビジネスの楽しさを感じてもらえればうれしいです。 

※所属企業・肩書はその当時のものです

デロイト トーマツ グループ ディレクター/探究プロジェクトリード 原 裕之(写真上)

COVID-19によってニューノーマル時代が到来し、これまでの常識や慣習で判断、意思決定ができなくなってきていることは、我々も日々のコンサルティングワークの中で痛感しています。そうした中で、今後必要な能力の1つが「自ら学び自ら考える力」であることは間違いなく、若い世代がその能力を伸ばしていく機会にデロイト トーマツとして積極的に関与していきます。今後は、考えたアイディアを実際に具現化させるところまでをカリキュラムに盛り込む等、生徒の皆さんにとっても我々にとっても更にチャレンジングな取り組みになりますが、楽しむことを忘れずに持続的な活動にしていきたいと思っています。

田園調布雙葉学園 中学高等学校情報科主任/事務局次長 小林 潤一郎 先生(写真下)

ICTを使って実社会と関わっていく授業で「自ら考えて表現し、動いていく力」を育むことを目標として授業を行っています。

机上で終わらせたくないため、デロイト トーマツさんとはプロジェクトベースドラーニング(PBL)の形式での協力をお願いしており、実在する企業や団体に対して、相手の課題を解決するための提案をする機会を作って頂いています。

授業カリキュラムも一緒に考えてくださり、問いや課題の設定の仕方や、調査の進め方、プレゼンのポイントなどについて、実践を通じて助言を頂けるので大変ありがたく思っています。今後も生徒も我々もチャレンジングなことを継続して行っていければと思っています。

原 裕之