ニュースリリース

モニター デロイト調査、CEOが直面するビジネス課題は「パンデミック」を上回り、「労働力・スキル不足」との回答が最多

「2021年夏・秋 Fortune/Deloitte CEOサーベイ結果と、日本企業への問いかけ」を公開

2022年2月25日

デロイト トーマツ グループで戦略コンサルティングを担うモニター デロイトは、グローバルで定期的に実施しているCEOの意識調査に基づき、CEOの回答結果(和訳版)と専門家の考察をまとめたレポート「2021年夏・秋 Fortune/Deloitte CEOサーベイ結果と、日本企業への問いかけ」を公開しました。

今回のレポートは、グローバル企業のCEOを対象に2021年夏と秋に実施された2つの調査の結果に基づくものです。2021年夏の調査では、パンデミックを乗り越えるために組織をリードするCEOの本音について、秋の調査では、組織をパンデミックの禍中から脱出に導くまでの過程におけるCEOの思考について焦点を当てて調査が行われました。これらの調査の結果を踏まえ、日本企業の経営者が着目すべき3つの観点を提起しています。

 

1. 気候変動対策にコミットメントした上で、次なる課題にも先んじて取り組んでいるか?

2021年秋時点でCEOの約70%は、2050年カーボンニュートラルに向けて計画通りに進捗している、または既に達成していると回答しています。また、多くのCEOが、短期的な成長と長期的な株主価値向上の両方に悪影響を及ぼすことなく、気候変動対策に積極的な役割を果たすことができると考えています。

その上で、多くのCEOは、ESGのE(Environment)に加え、格差問題を含むS(Social)課題やサイバーセキュリティ、米中関係などの地政学由来の課題に関心を抱いています。特に、労働力/スキル不足とパンデミックは、今後12カ月間のビジネス戦略に対する最大の影響要因/ディスラプターになると考えています。(図表1)

 

図表1:今後12カ月間のビジネス戦略の影響要因/ディスラプター

図表1:今後12カ月間のビジネス戦略の影響要因/ディスラプター
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2. 10年後・20年後も働きたいと思ってもらえるほど、社員を幸せにできているか?

調査対象のCEOの半数以上が、人材に関する最大の課題として、人材の惹きつけ・採用・維持や、ポストコロナの職場設計を挙げました。(図表2)

また、CEOは、人材を惹きつける力を強化し、ポストコロナの職場を設計する中で、フレキシビリティの向上や企業のパーパス、DEI、ウェルビーイング、メンタルヘルスを重要視しています。

 

図表2:人材に関する最大の課題

図表2:人材に関する最大の課題
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3. イノベーションやdX*に十分なリソースを割き、成果に手応えを感じているか?

2021年夏時点において、CEOの半数以上が、イノベーションや新商品、またはテクノロジーの活用が今後12カ月間で自社のビジネスを成功に導く要因であると考えています。(図表3)

さらに、CEOの約4分の3は、自社でデジタル変革を推進している、あるいは変革の準備を進めていると回答しています。秋時点では変革による事業成長の兆しも見受けられ、CEOの3分の2以上は今後12カ月間で「大幅な」または「非常に大幅な」成長を見込んでいます。
 

*dXとは、デジタルをあくまでも手段として徹底的に活用し、ビジネスと経営の在り方自体を根本的に変革していく「Business Transformation with Digital」
 

図表3:今後12カ月間で予想されるビジネス成功の促進要因

図表3:今後12カ月間で予想されるビジネス成功の促進要因
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今回公表したレポート「2021年夏・秋 Fortune/Deloitte CEOサーベイ調査結果と、日本企業への問いかけ」の全文はこちらからご覧いただけます。また、「Fortune/Deloitte CEO Survey」(英語版)はこちらからご覧いただけます。

 

【調査概要】

本調査は、Fortuneの協力の下、北米・アジア・ヨーロッパ・アフリカなどのCEOを対象に、2021年6月1日~7日(夏の調査)、2021年9月14日~22日(秋の調査)に実施。夏の調査では、自動車やヘルスケア、運輸・ホスピタリティなど、15以上の業界のFortune 1000やFortune Global 500のCEOを含む110名が回答(消費財・小売やテクノロジー業界の日本企業CEOも回答)。秋の調査でも同様に、15以上の業界のFortune 500やFortune Global 500のCEOを含む117名が回答。

 

【モニター デロイト概要】

モニター デロイトは、世界最大のプロフェッショナルファームとしての豊富な企業変革実績と世界有数の企業、NGO、政府機関等との幅広いネットワークを有するデロイトと、CSVの第一人者でもあるマイケル E. ポーター教授に代表されるハーバードビジネススクールの教授陣によって設立されたモニターグループとの間で効果的なシナジーが実現し、2013年よりデロイトがグローバルで展開している戦略コンサルティングプラクティスです。日本ではデロイト トーマツ グループの戦略コンサルティング部門としてデロイト トーマツ コンサルティング合同会社に属し、先進性・専門性・独自性の高い戦略コンサルティングを提供しています。

<報道機関の方からの問い合わせ先>

デロイト トーマツ グループ 広報担当 高橋
Tel: 03-6213-3210  Email: press-release@tohmatsu.co.jp

デロイト トーマツ グループは、日本におけるデロイト アジア パシフィック リミテッドおよびデロイトネットワークのメンバーであるデロイト トーマツ合同会社ならびにそのグループ法人(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ税理士法人、DT弁護士法人およびデロイト トーマツ コーポレート ソリューション合同会社を含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは、日本で最大級のプロフェッショナルグループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査・保証業務、リスクアドバイザリー、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、税務、法務等を提供しています。また、国内約30都市以上に1万5千名を超える専門家を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト(www.deloitte.com/jp)をご覧ください。

Deloitte(デロイト)とは、デロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)、そのグローバルネットワーク組織を構成するメンバーファームおよびそれらの関係法人(総称して“デロイトネットワーク”)のひとつまたは複数を指します。DTTL(または“Deloitte Global”)ならびに各メンバーファームおよび関係法人はそれぞれ法的に独立した別個の組織体であり、第三者に関して相互に義務を課しまたは拘束させることはありません。DTTLおよびDTTLの各メンバーファームならびに関係法人は、自らの作為および不作為についてのみ責任を負い、互いに他のファームまたは関係法人の作為および不作為について責任を負うものではありません。DTTLはクライアントへのサービス提供を行いません。詳細は www.deloitte.com/jp/about をご覧ください。

デロイト アジア パシフィック リミテッドはDTTLのメンバーファームであり、保証有限責任会社です。デロイト アジア パシフィック リミテッドのメンバーおよびそれらの関係法人は、それぞれ法的に独立した別個の組織体であり、アジア パシフィックにおける100を超える都市(オークランド、バンコク、北京、ハノイ、香港、ジャカルタ、クアラルンプール、マニラ、メルボルン、大阪、ソウル、上海、シンガポール、シドニー、台北、東京を含む)にてサービスを提供しています。

Deloitte(デロイト)は、監査・保証業務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、リスクアドバイザリー、税務、法務などに関連する最先端のサービスを、Fortune Global 500®の約9割の企業や多数のプライベート(非公開)企業を含むクライアントに提供しています。デロイトは、資本市場に対する社会的な信頼を高め、クライアントの変革と繁栄を促し、より豊かな経済、公正な社会、持続可能な世界の実現に向けて自ら率先して取り組むことを通じて、計測可能で継続性のある成果をもたらすプロフェッショナルの集団です。デロイトは、創設以来175年余りの歴史を有し、150を超える国・地域にわたって活動を展開しています。 “Making an impact that matters”をパーパス(存在理由)として標榜するデロイトの約345,000名のプロフェッショナルの活動の詳細については、(www.deloitte.com)をご覧ください。