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ナレッジ
銀行におけるデジタル変革
デジタルバンキングに関する世界的な消費者調査
世界中の消費者は、銀行がトップテクノロジー・ブランドのように行動し、相互作用することを期待しています。デロイトは、デジタル・バンキングに関する最新の世界消費者調査で、そのギャップがどこにあるのか、また、高まる期待に応えるために銀行ができることが何かを明らかにしています。
デジタルエンゲージメントがコンシューマーエクスペリエンス最適化の鍵となる
多くのリテールバンクにとって、オンライン/モバイルチャネルは支店やATMと同程度の重要性を持つ。
銀行業界は、デジタル化競争に突入している。全世界の銀行が2018年に計画している投資額は97億米ドルに上り、これはフロントオフィスでのデジタルバンキング機能の強化のみを目的とした額である。1 多くのリテールバンクにとって、オンライン/モバイルチャネルは支店やATMと同じくらい重要になっている。
世界の銀行は、デジタル技術への投資が顧客獲得と顧客満足にどのように貢献するかすでに気付き始めている。たとえば、バンク・オブ・アメリカでは現在、モバイル経由での預金額が支店での預金額を上回っている。2 同社のCEOであるブライアン・モイニハンは先日、デジタルバンキングへの投資により、顧客満足度が改善したと述べている。3
しかし、「満足度」は相対的な評価である。Apple、Amazon、Googleなどの大手テクノロジー企業がデジタルエンゲージメントの模範となったため、多くの消費者は自らのメインバンクよりもこうしたブランドに親近感を持つようになっている(これについては本レポートの後のセクションで考察する)。銀行がこれに追いつくには、デジタルエクスペリエンスを構築することで親近感を高め、密接な関係により収益性の高い顧客を得る必要がある。
デロイト金融サービスセンターは、2018年5月に17カ国17,100人の銀行顧客を対象にし、銀行のデジタルエンゲージメントの現状を調査した。当社は、デジタル取引に関してどのチャネルやサービスをどの程度使用しているか質問し、デジタルバンキングに対する消費者の期待と認識、および将来に新たなデジタルバンキングサービスを使用する可能性を調査した。
この調査の結果では、顧客とのやり取りの各段階で組織変革を行うことがデジタルバンキングの次のフロンティアになるというデロイトの考えが裏付けられた。これを達成するには、5つの段階(選択、検討、申し込み、導入、サービス提供)でデジタルサービスを統合し、包括的なエンゲージメントを推進することが必要となる。調査結果では、銀行がデジタルサービスの拡大・改善だけでなく、真に優れたデジタル組織へと変革する必要があることが明確に示されている。
今回の調査は、デジタルバンキングに係るデロイトのソート・リーダーシップ活動の最新の成果であり、業界の将来にとって最も重要な論点を取り上げている(補足情報の「デロイトにおけるデジタルバンキング調査」を参照)。
当然ながら、銀行システムおよび消費者の行動は地域におけるマーケットによって異なる。したがって本レポートでは、各国における消費者と金融機関の関係を説明する際に、国ごとの違いを強調している。継続的な調査が実施されれば、こうした地域的な差異とその理由をさらに掘り下げることができるだろう。
レポートの続きは、ダウンロードをご覧ください。
Accelerating digital transformation in banking(原文)は、こちら。
1. Daniel Mayo, “Banking ICT spending predictor,” Ovum, February 2, 2018.
2. Taylor Nicole Rogers, “Bank of America finally sees mobile deposits surpass in-person transactions,” The Street, July 16, 2018.
3. Ibid.