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専門用語集(金融関連)

新聞・雑誌等において頻繁に引用される、金融関連の単語について、分かりやすく解説いたします。(英字略語を中心に収集しております。)

【Index】

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M   N   O     Q   R   S     U   V   W   X

【A】

AI

AIはArtificial Intelligenceの略で、日本語では一般的に「人工知能」と呼ばれます。人間が知能を使って行う活動を機械が代替する技術やシステムを指します。AIの代表的な研究テーマには、推論・探索、エキスパートシステム、機械学習、ディープラーニングが挙げられますが、パターン分析を利用した不正発見、投資戦略策定やマーケット分析等、その一部は金融業でも実用化されつつあります。

AIRB

AIRBはAdvanced Internal Ratings Based Approachの略で、日本語では一般的に「先進的内部格付手法」といいます。バーゼル規制で認められている3つの信用リスク管理手法の内の一つを指します。「銀行法第14 条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18 年金融庁告示第19 号、いわゆるバーゼルⅡ告示)に基づき信用リスク管理の高度化を実施し、金融庁の承認を得る必要があります。AIRBを採用した場合、告示で指定されたモデルを用いて信用リスクアセット額を算出し、自己資本比率を算出するため、標準的手法に比べてリスク感応度が高まり、きめの細かいリスク管理体制の構築が可能となります。
尚、上記モデルにはPD,LGD等のパラメータの入力が必要です。AIRBの場合は、PDのみならずLGD等のすべてのパラメータを自行内で推計するため、より適切な所要自己資本比率を算定することができます。
ただし、バーゼルIIIにおいては、AIRBの適用範囲がかなり限定的となりました。

ALM

ALMはAsset Liability Managementの略で、日本語では一般的に「資産・負債の総合管理」といいます。金融機関はさまざまな資産と負債を保有しており、損失を最小におさえて収益を最大にするために、資産と負債を総合的にリスク管理する必要があります。これら資産・負債の価値変動リスクをコントロールするために負債と資産を合わせて管理する手法をALMといいます。

 

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【B】

BCP

BCPはBusiness continuity planningの略で、日本語では一般的に「事業継続計画」といいます。災害等のリスクが発生した際、重要業務をできるだけ中断せず継続させる態勢を構築する取り組みのことです。一時的に業務が中断した場合でも、状況に応じて、可能な限り早く再開させるための対応策を、あらかじめ検討しておく必要があります。

BEICFs

BEICFsはBusiness Environment and Internal Control Factorsの略で、バーゼルⅡにおけるオペレーショナルリスクの先進的計測手法(AMA)の1つの要素として定められています。日本語では、業務環境および内部統制要因と訳され、オペレーショナル・リスク量は業務環境や内部統制によって異なるため、先進的計測手法(AMA)においては、これをリスク量計算に反映させることが必要とされています。

BIA/TSA/AMA

BIAはBasic Indicator Approachの略で、日本語では一般的に「基礎的手法」といいます。TSAはThe Standardized Approachの略で、日本語では一般的に「粗利益配分手法」といいます。AMAはAdvanced Measurement Approachesの略で、日本語では一般的に「先進的計測手法」といいます。いずれもオペレーショナルリスクの計測手法でしたが、バーゼル委員会はフレームワークを改正し、計測手法をStandardized Approach(新SA)に一本化しました。2022年から実施される予定です。

BIS

BISはBank for International Settlementsの略で、日本語では一般的に「国際決済銀行」といいます。主要国の中央銀行が加盟し、その共同出資により設立された組織であり、1930年に設立され、スイスのバーゼルに本部が置かれています。各国の中央銀行を相手方とした預金受入等の銀行業務の他、バーゼル委員会のように、各国の中央銀行が国際金融に関する諸問題や各国協力等に関する討議を行う場の提供も行っています。

 

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【C】

CAPM

CAPMはCapital Asset Pricing Modelの略で、「資本資産評価モデル」または「資本資産価格モデル」と呼ばれる金融資産の期待収益率の決定モデルの一つを指します。いずれの市場参加者も同様の情報を持つような効率的な市場を前提とした場合の、金融資産のリスクと期待収益率の関係を説明した理論です。CAPMの下では、ある金融資産の期待収益率とリスクの無い状況の期待収益率(リスクフリーレート)との差(リスクプレミアム)は、共通ファクターである市場全体のリスクプレミアム(市場全体の期待収益率とリスクフリーレートとの差)に各金融資産固有の感応度であるβ(ベータ)を乗じたものとされます。市場で決定される期待収益率は、市場全体のリスクに対して、個々の金融資産のリスクが有する相関性を反映したものと解釈されます。

CCP

CCPはCentral Counter Partyの略で、日本語では一般的に「中央清算機関」といいます。CCPが相対取引の間に入ることにより、より効率的な取引が可能になります。CCPを入れることで、デフォルトが発生したポートフォリオの取替えが効果的に行われるため、より短いクローズアウト期間を用いて証拠金を計算できます。また、CCPとの間でネッティングを行うことで、結果的にはマルチラテラルネッティングの効率性を実現しつつ、有効な決済リスク管理を図ることができます。

CLS

CLSはContinuous Linked Settlementの略で、日本語では一般的に「多通貨同時決済システム」といいます。2002年に世界の主要行等が出資し設立された同名の企業が、市場の安定化を目的として運営を行っています。 設立の背景には、1974年6月にドイツのヘルシュタット銀行がフランクフルト市場閉場後に倒産し、ニューヨーク市場開場後に同社からの米ドルでの支払を受ける予定であった複数の企業が、時差の関係で損害を被ったという事件があります。当初の取扱通貨は7種類(オーストラリアドル、カナダドル、ユーロ、日本円、スイスフラン、イギリスポンド、アメリカドル)でしたが、徐々に拡大しています。取引する2通貨がCLS対応通貨であれば、これらを同時決済(PVP)することができるため、時差による外貨決済リスクを低減することが可能となります。

CVA

CVAはCredit Valuation Adjustmentの略で、日本語では一般的に「信用評価調整」といわれます。デリバティブ取引の取引当事者の信用力に応じた評価額の調整を意味します。金融危機時に、取引相手の信用力悪化に伴い、多くのデリバティブ取引の評価額が下落し、多額の損失を計上した金融機関もありました。そのような状況を受けて、バーゼル銀行監督委員会はCVAの重要性に鑑み、自己資本比率計算上、デリバティブ取引のエクスポージャー計算方法を見直すとともに、CVA変動リスクに対する資本賦課を求めることとしました。また、会計上も、CVAの重要性があれば、デリバティブ取引の評価額算出にCVAを考慮することとされています。

 

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【D】

DCF

DCFはDiscounted Cash Flowの略で、将来キャッシュフローを現在価値に割り引くことを意味します。金融商品等の資産から生み出される将来キャッシュフローをある割引率を使って現在価値に割り引くことで、その資産の現在価値を算出することに用いられます。

DVP

DVPはDelivery Versus Paymentの略で、資金の受渡しと証券の受渡しを同時に行うことを指します。証券決済方法のひとつです。DVPにより、資金を払ったが証券を受け取れないリスクや証券発行に必要な資金が振り込まれないといった事態を回避することができます。

 

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【E】

ERM(Enterprise Risk Management)

ERMはEnterprise Risk Managementの略で、日本語では「全社的リスクマネジメント」や「統合的リスクマネジメント」と呼ばれます。個別のリスク領域毎のリスク管理ではなく、それらを統合し、企業の事業目的達成の観点から全社的にリスク管理を行うことを指します。代表的なERMフレームワークとして、2004年9月にCOSO(Committee of Sponsoring Organizations of Treadway Commission:トレッドウェイ委員会支援組織委員会)が公表し、2017年9月に改定した「全社的リスクマネジメント-戦略とパフォーマンスの統合」(COSO-ERM(2017))があります。COSO-ERM(2017)では、それまでのCOSOの内部統制フレームワークが所与としていた戦略や企業目的も、統制フレームワークの対象として全社的リスクマネジメントの枠組みとして位置づけられています。

ESG

ESGは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を合わせたものです。企業価値を評価する際に、企業の財務情報を分析するだけでは不十分で、その企業の非財務情報であるESGの要素を考慮する必要があるとする考え方が広がっています。

EVE

EVEはEconomic Value of Equity の略で、日本語では一般的に「純資産の経済価値」といいます。資産・負債を現在価値ベースで評価した際に計算される純資産の金額を指します。会計上の資産勘定及び負債勘定の金額は、必ずしも現在価値ベースでは測定されないので、一般的にはEVEの金額は、会計上の純資産の金額とは異なる金額で測定されます。
現状の金利を元に測定したEVEと、現状からの金利変動を想定し測定したEVEとの差額は、特に⊿EVEと呼称されます。

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【F】

FATCA

FATCAは米国の税法であるForeign Account Tax Compliance Actの略で、日本語では一般的に「外国口座税務コンプライアンス法」といいます。米国に納税義務のある個人や法人が米国外の金融機関の口座を利用して課税を逃れることを防止するために制定され、2010年3月18日に施行されました。米国外の金融機関には、その顧客が米国への納税義務者であるかどうかを確認することなどが求められるようになっています。

Fiduciary Duty

Fiduciary Dutyは、日本語では一般的に「受託者責任」といいます。顧客の資産を預かる金融機関は、顧客の利益を最大化することに努めるべきであり、顧客の利益に反する行為を行なってはならない責任があるというものです。日本では、金融庁が2017年3月に「顧客本位の業務運営に関する原則」を公表し、この原則を採択して取組方針やKPIを公表する金融機関のリストを同庁のホームページで更新しています。

FIRB

FIRBはFundation Internal Ratings Based Approachの略で、日本語では一般的に「基礎的内部格付手法」といいます。バーゼル規制で認められている3つの信用リスク管理手法の内の一つです。「銀行法第14 条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18 年金融庁告示第19 号)に基づき信用リスク管理の高度化を実施し、金融庁の承認を得る必要があります。FIRBを採用した場合、告示で指定されたモデルを用いて信用リスクアセット額を算出し、自己資本比率を算出するため、標準的手法に比べてリスク感応度が高まり、きめの細かいリスク管理体制の構築が可能となります。
尚、上記モデルにはPD,LGD等のパラメータの入力が必要です。FIRBの場合は、PDは自行で推計しますが、LGDは当局指定の値を用いるなど制限があります。


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【G】

Governance

ガバナンスは、不正行為の防止ばかりでなく、競争力や収益力の向上を通じた長期的な企業価値の増大に向けた取り組みを指します。日本でも日本再興戦略に関わる施策の一つとしてコーポレートガバナンスの強化が掲げられ、上場企業が守るべき行動規範(原則)として「コーポレートガバナンス・コード」(2015年6月から適用)が示されています。

G-SIBs

G-SIBsはGlobal Systemically Important Banksの略で、グローバルの金融システム上重要な銀行のことを指します。2011年にFSBが29行を指定しており、日本では三菱UFJフィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループが指定されています。リスクアセット対比で一定水準の追加的な資本の積立てが必要であるなど、国際金融システムの安定のため、G-SIBsには国際合意に基づいた通常の金融機関より厳しい規制が課せられています。この指定は、年に1回、毎年11月に更新されます。また、選定に用いる枠組みは3年に一度見直されることとなっています。

G-SIFIs

G-SIFIsはGlobal Systemically Important Financial Institutionsの略で、グローバルなシステム上重要な金融機関を指します。G-SIFIsは、G-SIBs(Global Systemically Important Banks)とG-SIIs(Global Systemically Important Insurers)のことを指し、今後NBNI G-SIFIs(Non Bank Non Insurer G-SIFIs)も追加される予定です。2007年以降の金融危機の際に大きな批判を受けた、TBTFに関する問題に対処するため、主要国の金融当局が参加する国際機関として組成されたFSB(Financial Stability Board)が、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)と協議して、一定の基準に従って該当する銀行等金融機関をG-SIBsとして指定しています。また、同様に保険監督者国際機構(IAIS)とと協議して、一定の基準に従って該当する保険業を行う金融機関をG-SIIsとして指定しています。これらの指定は、年に1回、毎年11月に更新されます。


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【I】

IM

IMはInitial Marginの略で、デリバティブ取引の当事者間で当該デリバティブ取引開始時点及び条件の変更時に授受を行う担保金(証拠金)を指します。国際的な規制当局間の合意を受け、日本でも中央清算されない店頭デリバティブ取引について、一定の想定元本金額を有する等、特定の条件に該当する金融商品取引業者等に対して、その授受を義務づける法規制が設けられました。本規制は2016年9月1日より施行され、2020年9月1日より本格適用される予定です(2019年10月現在)。

IRRBB

IRRBBはInterest Rate Risk in the Banking Bookの略で、日本語では一般的に「銀行勘定の金利リスク」といいます。銀行におけるトレーディング勘定と銀行勘定のうち、銀行勘定の金利リスクに関する規制を指します。将来時点での金利上昇に対する備えとして、2016年4月にバーゼル委員会により監督上のガイダンスが示されました。日本では国際統一基準行に対しては2018年3月より、国内基準行に対しては2019年3月より、本規制が施行されています。

ISDA

ISDAはInternational Swaps and Derivatives Associationの略で、日本語では一般的に「国際スワップ・デリバティブ協会」といいます。1985年に設立された、店頭デリバティブ取引に係る一連の実務を発展・円滑化することを目的とする国際的な業界団体です。店頭デリバティブ取引市場の参加者に対し、円滑な取引を実行できるよう開発された契約書例の提供を行ったり、各参加者のリスク管理体制の高度化を目的とした研修会等を実施しています。民間組織ではありますが、ISDAの公表事項は市場参加者のみならず、広く規制当局等にも受け入れられています。


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【K】

KYC

KYCはKnow Your Customerの略で、銀行等の金融機関において顧客に関する情報を収集する手続きを指します。マネーロンダリングやテロ資金供与防止、架空名義やなりすまし取引の防止など、金融機関の信頼性と健全性を守るために導入された手続きです。


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【L】

LCR

LCRはLiquidity Coverage Ratioの略で、日本語では一般的に「流動性カバレッジ率」といいます。2010年に公表された新たな自己資本規制であるバーゼルIIIから追加された新たなリスク指標で、「ストレス下において30日間に流出すると見込まれる資金(分母)を賄うために、短期間に資金化可能な資産(分子)を十分に保有」※することを銀行に求めるものです。分子部分にあたる適格流動資産(HQLA)は、無制限に算入可能なレベル1と、算入がHQLA全体の40%以内に制限されるレベル2に分類されます。日本では段階適用がなされており、2015年1月1日適用開始時の最低水準は60%、2019年1月1日には100%になりました。


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【M】

MtM

MtMはMark to Market の略で、日本語では一般的に「時価評価」や「値洗い」といわれます。ある資産の価格を現在の価格に見直すことを意味します。


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【N】

NDF

NDFはNon-Deliverable Forwardの略で、取引当事者間であらかじめ定めた取引価格(NDF価格)と、決済時の実勢価格との差額を差金決済(non-deliverable)する取引を指します。先渡取引の一形態です。取引に規制がかかる新興国通貨等の為替リスクヘッジとして用いられることが多く、差金決済される通貨は米ドルが多く用いられています。

NII

NIIはNet Interest Income、の略で、日本語では一般的に「資金利益」といいます。将来の受取金利と支払金利のネット金額を指します。NIIは一般に現在価値ベースで測定されます。銀行業では、貸出金等の資金運用がもたらす金利収益と、預金等の資金調達に要する金利費用から測定されます。
現状の金利を元に測定したNIIと、現状からの金利変動を想定し測定したNIIとの差額は、特に⊿NIIと呼称されます。

NSFR

NSFRはNet Stable Funding Ratioの略で、日本語では一般的に「安定調達比率」といいます。2010年に公表されたバーゼルIIIから追加された新たなリスク指標で、「流動性が低く、売却が困難な資産(分母)を保有するのであれば、これに対応し、中長期的に安定的に調達(分子)すること」※を銀行に求めるものですが、LCRと併せてバーゼルIIIにおける「流動性規制」と呼ばれます。規制が要求する最低水準は100%とされています。
※金融庁/日本銀行「安定調達比率最終規則の概要」(2015年2月)


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【O】

ORSA

ORSAはOwn Risk and Solvency Assessmentの略で、日本語では一般的に「リスクとソルベンシーの自己評価」といいます。保険会社がリスクと自己資本等を比較し、自己資本等の十分性の評価を自ら行うとともに、リスクテイク戦略等の妥当性を総合的に検証するプログラムを指します。欧州では2009年に実施が規定され、米国では2012年にORSAモデル法が制定されています。日本では、ORSA の状況を、保険会社がリスクとソルベンシーの自己評価に関する報告書(ORSA レポート)として取りまとめ、金融庁へ提出する取組みが2015 年度より開始されました。

OTC Derivatives

OTC DerivativesはOver The Counter Derivativesの略で、日本語では一般的に「店頭デリバティブ」といわれます。取引所などを介することなく、当事者同士が相対で取引するデリバティブのことです。取引所などで取引されるデリバティブは市場デリバティブや上場デリバティブといわれます。


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【P】

PV/ NPV

PVはPresent Valueの略で、現在価値を指し、NPVはNet Present Valueの略で、PVから初期投資額を控除した金額(正味現在価値)を指します。PVは一般的にDCF(Discount Cash Flow)法により計算されますが、NPVがプラスであることは、投資からもたらされる収益がプラスであることを意味します。また、二つの投資案件があり、それらが同じ初期投資額であれば、よりNPVが大きい方が投資価値が(金融環境が変わらなければ)高いことを意味します。初期投資額が異なる場合には、単純にNPVが大きい方が投資価値が高いことを意味しない点に留意することが必要です。そうした場合には、一般にIRR(Internal Rate of Return)法によって、投資価値の高低を把握することになります。

PVP

PVPはPayment Versus Paymentの略で、2通貨の支払を突合わせることを指します。外為取引における決済方法のひとつです。PVPにより、2つの通貨による支払のどちらか一方でも適切な支払がなされていないことが判明したときには、両方の通貨を元の口座に戻すことで支払金額を受領できないという事態を回避することができます。


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【R】

RCSA/CSA

RCSAはRisk Control Self-Assessmentの略で、リスク/統制自己評価のことを指します。RCSAでは一般的に、固有リスク(統制が行なわれる以前のリスク)、統制(環境)の有効性、および残余リスク(統制が行なわれた後もなお残るリスク)を評価します。

REIT

REIT(リート)はReal Estate Investment Trustの略で、日本語では一般的に「不動産投資信託」といいます。投資家から預かった資金で不動産を購入し、その賃貸収入や売買益を分配する仕組みの金融商品です。不動産への直接投資と比べ、少額から投資でき、また、複数種類の不動産(オフィス、マンション、ホテル等々)に分散投資することも可能となる、などが特徴です。

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【S】

SMA

SAはStandardized Approachの略で、バーゼル委員会が新たに策定したオペレーショナルリスク相当額の新たな算出手法であり、2022年から実施される予定です。(信用リスクの標準的手法(同じくSA)と区別するために、オペレーショナルリスクにおいては「新SA」と呼ばれることがあります。)
新SAは、内部損失データに基づく過去の損失実績を用いてオペレーショナルリスク相当額を算出する手法であり、バーゼル委員会は、ビジネス規模を示すBI(Business Indicator)が一定以上の金融機関を適用対象としています。

Stewardship Cord

スチュワードシップコードは、スチュワード(執事、財産管理人)として資産の投資・運用を受託する機関投資家等が、投資先企業の中長期的な成長を通じて、受益者の収益を最大化するために求められる行動規範を指します。日本では、2014年2月に金融庁が日本版スチュワードシップコードを公表しています。本コードは、実務と市場の発展に応じて逐次更新していくとの位置づけからComply or Explainの位置づけとして、それぞれの原則を順守するか、順守しない場合はその理由を説明するよう求めています。


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【T】

TBTF

TBTFはToo Big To Failの略で、日本では一般的に「大きすぎて潰せない」といいます。世界の金融機関は、決済ネットワーク等を通じて密接につながっていることから、金融システムの中で重要な地位を占める金融機関の経営危機は、世界の金融システム全体を機能不全に陥らせる可能性があります。このため、このような金融機関を容易に潰すことができないことを、TBTFといいます。ある金融機関が経営危機に陥っても、TBTFとみなされると政府が公的資金(税金)を投入して救済する(failしない)ことが期待されることから、金融機関が収益を追求して過度なリスクテイクに走ってしまうという、モラルハザードが起こりかねないことが指摘されています。

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【U】

UCITIS

UCITSはUndertaking for Collective Investment in Transferable Securitiesの略で、譲渡可能証券への集団投資事業を指します。欧州委員会が制定する指令(UCITS指令)に準拠する投資信託です。1985年に最初の指令が制定された後、改正が重ねられて2014年には第5次指令が制定されるなど、投資家保護のための統一的な基準を定めるようにしています。UCITS指令の加盟国で承認された投資信託は他の加盟国でも容易に販売が可能となります。


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【V】

VaR

VaRはValue at Riskの略で、過去の一定期間(観測期間)のデータに基づき、将来の一定期間(保有期間)保有し続けた場合に、ある確率(信頼水準)の範囲内で、ポートフォリオが被る可能性のある最大損失額(予想最大損失額)を統計的手法を用いて計測するものです。主に、金融機関の信用リスクや市場リスクのリスク量計測において用いられます。

VM

VMはVariation Marginの略で、デリバティブ取引の当事者間で当該デリバティブ取引の時価の変動に応じて授受を行う担保金(証拠金)を指します。国際的な規制当局間の合意を受け、日本でも中央清算されない店頭デリバティブ取引について、一定の想定元本金額を有する等、特定の条件に該当する金融商品取引業者等に対して、その授受を義務づける法規制が設けられました。本規制は、2016年9月1日より施行され、2017年3月1日より本格適用となっています。


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【W】

WWR

WWRはWrong-Way Riskの略で、日本語では一般的に「誤方向リスク」といいます。デリバティブ取引の取引相手に対するエクスポージャーと、取引相手の信用力との間に逆相関の関係が存在し、エクスポージャーの拡大に伴い、取引先の信用力が低下してデフォルト確率が同時に上昇してしまう状況をいいます。WWRはデリバティブ取引が抱えるリスク量の増大をもたらすため、深刻な金融危機の原因ともなる状況です。そのため各国当局では、店頭デリバティブ取引の清算集中や取引当事者間での担保の授受の義務付けといった規制上の整備を行い、そのようなリスクの削減を行う施策を継続的に行っています。

 

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【X】

XVA

XVAはX-Value Adjustmentの略で、デリバティブ取引の評価額調整(Valuation Adjustment)の総称になります。取引相手の信用リスクに関する調整であるCVA(Credit Valuation Adjustment)や自己の信用リスクに関する調整であるDVA(Debt Valuation Adjustment)はXVAに含まれます。他には、デリバティブ取引のファンディングに係る評価額調整であるFVA(Funding Valuation Adjustment)などもあります。


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