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保険における戦略的リスク管理~待ち受ける荒波を乗り越える~

デロイトUSレポートより(2015.11)

企業統治の一環として策定されたコーポレートガバナンスコードでは、攻めの側面(企業価値向上)と守りの側面(リスク管理強化)の双方の強化が要請されています。経済や文化が急速に変化する中、保険会社は、先を見越して「戦略的リスク」に対処する必要性が高まっています。

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【戦略的リスクは、保険会社に脅威と成長機会の両方をもたらします】

急速に変化し、ますますデジタル化する今日の経済において、個別企業や業界全体が、技術や経済活動、消費者の選好の著しい変化によって混乱に陥る可能性(「混乱化リスク」)や、その対処を誤った場合には既存の競争力が破壊される危険が高まっています。保険業界は、こうした「戦略的リスク」に直面しているセクターの1つといえます。
「戦略的リスク」は、企業のバリュー・プロポジションやビジネスモデルの中核にある前提を危うくすると考えられる、新たな脅威です。一方、戦略的リスクには、リスクを予期し適切な対応ができれば、新たな環境のもとで発展する成長機会となるという、プラスの側面も持っています。

【従来型のリスク管理から戦略的リスク管理への移行】

リスク管理は、既に保険会社の中核機能となっており、また近年、多くの保険会社は従来のリスク管理の限界を克服するために、統合的リスク管理(ERM)を採用してきました。これらの従来型のリスク管理モデルは、過去のデータに依拠して将来のリスクを軽減する戦略を策定し、通常の業務過程で発生する測定可能なリスクから会社を保護する目的が強くなっています。

一方、戦略的リスク管理(SRM)は、保険ERMに次の2点を付加するものです。

(1)SRMは、混乱を引き起こす可能性、競争上の巨大な脅威をもたらす可能性のある社会的、技術的、経済的な変化(「混乱化リスク」)に対処しようとするものです。

(2)従来のリスク管理が、総じて潜在的な企業価値の向上の可能性への対処に十分な力点を置いていなかったのに対し、戦略的リスク管理では、効果的かつ適時に織り込むことによって、著しい成長と差別化をもたらす可能性にも大いに着目しようとするものです。

 

「保険における戦略的リスク管理ー待ち受ける荒波を乗り越える」
英語原文(PDFファイル):Strategic risk management in insurance - Navigating the rough waters ahead

(PDF20ページ、1,954KB)

【混乱化リスクの管理:戦略的リスク管理によるフォワードルッキング経営の促進】

SRMプログラムをERMの中に確立した保険会社は、混乱化の兆候をいち早く発見し、変化する競争環境に合わせて自社の製品、サービスやビジネスモデルをより効果的に変更することによって、成功へと導く機会を拡大します。戦略的リスクを軽減・活用するためのツールや、手法スキルを備えたモデル・フレームワークの検討に着手する必要があります。

【SRMの取組みを効果的に管理するため、CROの機能は拡大します】

CROの機能は強化され、従来の責任を超えて、リスク情報に基づく戦略的な意思決定を浸透させるために、保険会社のビジネスモデル、市場のダイナミクス、さらには会社の文化といった核心部分への関与も求められます。

保険ERM態勢高度化支援サービス

デロイト トーマツ グループでは、保険ERM態勢に関し、基礎的な情報提供から、各社固有の問題解決まで幅広く関わり、Deloitte Touche Tohmatsu Limited(DTTL)のグローバルネットワークを駆使し、最新の情報と豊富なアドバイザリーサービスを提供します。

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(ブロシュア、PDF、384KB)

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