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Supply Chain Strategy(SCM戦略)
変化対応力強化に向けた、サプライチェーンデータドリブン経営
昨今のパンデミックやESGをはじめとした、企業に対する社会からの新たな要請など、企業を取り巻く環境がより複雑化しています。これに伴い、サプライチェーンのコントロールもより難易度が高くなってきており、これまでのQCDを追求して改革してきた自社のサプライチェーンに一定の歪みが出てきている企業が多くみられます。変化の激しい環境への追従と、自社の競争力を両立させるための新たなサプライチェーンの要諦をご紹介します。
サプライチェーンの不確実性と求められる対応
サプライチェーンの不確実性とは、供給網を通じた商品やサービスの流れにおいて予測不可能な変動や障害が生じる状況を指します。これには多くの原因があり、それぞれが企業のオペレーション効率や収益に大きな影響を与える可能性があります。昨今では、パンデミックや、米中対立構造をはじめとする地政学リスク等の影響が、よりサプライチェーンの複雑性を高めています。
上記に加えて、社会や投資家からのESGへの要請など、サプライチェーンマネジメントにおいて考慮するべき事項は、従来に比べてより複雑化しており、これまでのQCDのみを追求してきた固定的なサプライチェーンでは対応が困難なため、より柔軟なサプライチェーンで、その時々の状況に応じた判断と変更が可能であることが求められます。
不確実性の主な原因
1. 需要の変動
消費者の行動や嗜好の変化、経済状況の変動、季節性などにより、需要が予測しづらくなることがあります。
2. 供給の不安定性
原材料の不足、供給者のオペレーショナルな問題、政治的な影響や自然災害などにより、供給が不安定になることがあります。
3. 規制や政策の変更
国内外の法律や政策の変更がサプライチェーンに影響を与えることがあります。特に国際的なビジネスを行っている場合、複数の国の法規制を理解し対応する必要があります。
4. 技術的な問題
ITシステムの障害やセキュリティ問題など、技術的な障害がサプライチェーンの途中で発生すると、全体の流れが停止するリスクがあります。
サプライチェーンを取り巻く環境
環境変化に応じたネットワーク志向のサプライチェーンの変革
コンピューティング、メモリ、プロセッシングの劇的な進歩により、革新的な新しいデジタルテクノロジーが開発され、第4次産業革命であるインダストリー4.0の到来を告げています。新しいセンサーや人工知能(機械学習やコグニティブコンピューティングとも呼ばれる)などの破壊的テクノロジーは、物理世界をデジタル世界へ変換することを可能として、従来の直線的な「チェーン型」のサプライチェーンから、サプライチェーン上の各機能が密連携した「ネットワーク型」のサプライチェーンへ変化していきます。
従来の”バケツリレー”による情報伝達と、その結果常に後手に回っていた経営判断から脱却することで、サプライチェーン上の変化やリスクが瞬時に全体へ伝播し、同時に複数の情報ソースと連動することで高度かつ速やかな分析が可能となります。これにより、より複雑化し、先が読みづらい昨今のサプライチェーンに対して、タイムリーにかつ、適切な経営判断を実現し、サプライチェーンのケイパビリティーを最大活用することが可能となります。
ネットワーク型サプライチェーン
サプライチェーン戦略サービスについて
デロイトのサプライチェーン戦略サービスは、サプライチェーンのすべての機能領域における深い業界知識と、堅牢なエンドツーエンドのクロスファンクショナルサプライチェーンの経験を提供します。
デロイトは、次の2つの主要分野に取り組むことにより、組織がサプライチェーンを変革することを支援します。
1. 戦略
企業がビジネスビジョンや経営目標を達成するためのサプライチェーン戦略策定を支援します。業界や対競合とのポジショニングの分析や、オペレーション全般のヘルスチェック、サプライチェーンを脅かす様々なリスクへの耐性の評価を実施します。また、事業戦略や製品特性、顧客特性を踏まえた、新たなサプライチェーン構造への転換など、経営戦略を加速させるためのサプライチェーンの構造改革のブループリントの策定をご支援します。
サービスStep
Step1:ポジショニング分析
業界や対競合に対する、競争優位性を分析し、サプライチェーンをより強化するポイントを明確にするとともに、目指す到達点を明らかにします
Step2:オペレーション・リスクヘルスチェック
デロイトグローバルの知見に基づいた、成熟度診断によりオペレーション、リスク、サイバーセキュリティーなど、サプライチェーン全般における成熟度を測定して企業のサプライチェーンを客観的に評価します
Step3:ビジョンワークショップ
CxO、オペレーション責任者向けの、ネットワーク型サプライチェーンのビジョンを描くためのワークショップを指します。トップダウン、ボトムアップの両方の視点からSCMパフォーマンス分析を行い、その結果を通じて自社の競争優位性の源泉を再認識し、デロイトがグローバルで培ってきた知見を踏まえたビジネスシナリオや、サプライチェーンのデジタル化に向けたロードマップを取りまとめます。
2. 実行
サプライチェーン戦略に基づいた、オペレーションの変革やデジタライゼーションを伴走します。サプライチェーン計画~物流~調達~製造~設計・開発など、サプライチェーンに関わる全ての機能のオペレーションとデジタル基盤の改革をオーケストレーションして、成果へと導きます。また、オペレーション基盤のみならず、CxOの正確で、迅速な意思決定を支える、SCMデータドリブン経営基盤の構築もご支援いたします。ネットワーク型で、社内外のあらゆるSCMデータを連結し、迅速で、より高度な分析を可能とします。
SCMデータドリブン経営基盤(例)
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Digital Supply Network(DSN)サービス
サプライチェーンのデジタル化により、これまでにない“ネットワーク型”SCMを実現し、 圧倒的なスピード・コスト競争力を持つ経営基盤への変革を支援