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サステナブル・サプライチェーン構築支援

「二酸化炭素排出」や「企業倫理」といったESGに関連するキーイシューは数多くありますが、そのうち約半数がサプライチェーンに関連しています。そのため、ESGに関連するキーイシューを解決するためにはサプライチェーンの戦略からオペレーションまで抜本的な改革を行う必要があります。デロイト トーマツ グループでは、サステナブルなサプライチェーン構築に向けた構想策定から実行までをEnd to Endで支援します。

1.概要説明

国連による17の持続可能な開発目標(SDGs)発効以降、投資家、取引先、顧客、消費者などの様々なステークホルダーの意識が変化しており、サステナビリティ領域へ注目が年々高まっています。例えば、環境面ではCO2の排出量や再生可能エネルギー、社会面では労働マネジメントや製品安全品質、ガバナンス面では企業倫理などが注目されつつあり、これらESGの要素を経営戦略に織り込むことが求められています。これら背景から、グローバル競争に勝っていくためには、経営にESGを取り込んでいくことが次世代における企業の必須の要件であると言えます。

デロイト トーマツ グループでは、ITツールの導入を含めたサステナブルなサプライチェーン構築に向けた構想策定から実行支援までをEnd to Endで支援します。

 

1-1.EGS経営の成功に必要な“サプライチェーンのアップデート”

「二酸化炭素排出」や「企業倫理」といったESGに関連するキーイシューは数多くありますが、そのうち約半数がサプライチェーンに関連しています。例えば、環境のキーイシューの1つである「二酸化炭素排出」を低減・削減するためには、「材料をバイオプラスチックに変えるなどの調達材料の変更」や「モーダルシフトを含む輸配送の見直し」などが必要になります。また、ガバナンスのキーイシューの1つである「企業倫理」の観点では、倫理観を持った生産・調達活動の担保ということで、鉱物資源の原料の出処やそのサプライチェーンを明らかにする取り組みである「責任ある調達」や「サプライヤーの評価」が必要になってきます。このように、ESGに関連するキーイシューを解決するためには最終的にはサプライチェーンの戦略からオペレーションまで抜本的な改革を行う必要があります。

図1:サプライチェーン領域におけるサステナビリティに関連するキーイシュー
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1-2.サステナブルなサプライチェーン構築への道筋

抜本的なサプライチェーンのアップデートを考えるうえで、中長期戦略・計画期間中の成長の蓋然性を測る「経済的価値」のみならず、持続可能性を測る「社会的価値」が重視されつつあることを念頭に置く必要があります。ISO26000やCDPなどの国際基準に基づいて非財務情報を適切に開示し、ステークホルダーから、「働きがいのある」や「投資先として最適である」、「取引先として選ばれる」といった判断をもらい続けることで、人材や資金が集まり、中長期にわたる持続的な企業価値の創出につながります。

非財務情報を開示する際には、「何のためにESGに関連するキーイシューを解決するのか?何に貢献できるのか?」という大上段のミッション・パーパスを定め、そこから実行に移すための一貫したKPIを設定していく必要があります。

図2:持続的な企業価値創出のサイクル
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2.提供サービス

デロイト トーマツ グループでは、「各種開示基準、関連規制等に基づいたサステナブルサプライチェーン成熟度診断」や、「サプライチェーンにおけるGX(Green Transformation)構想策定」、「サステナブル調達診断・ソリューション導入」、「サプライチェーンリスク管理」、「CO2排出量を考慮したサプライチェーンネットワークデザイン設計」等のサービスを通して、サステナブルなサプライチェーン構築に向けた構想策定から実行までをEnd to Endで支援します。

 

2-1.各種開示基準、関連規制等に基づいたサステナブルサプライチェーン成熟度診断

デロイト トーマツ グループでは、各種ISO規格やCDP等で提示されている要求事項、TCFD等で推奨されている開示基準を考慮した診断項目を準備しており、各種基準を準拠するもしくは各種ステークホルダーから要求される水準を満たすサステナブルなサプライチェーンの構築について、貴社の成熟度を診断し、課題の抽出・対応策の提言を行います。

経営方針にESGの観点を盛り込んでいる企業は多いものの、ESGの非財務目標を事業領域別に管理項目や指標にまで具体化出来ている企業は現状多くありません。そのため当社では、経営戦略を起点に、非財務視点の目標値(目的)が設定されているか、それの達成を管理するための具体的な管理項目、指標が設定されているか、またそれらの指標を測るために必要なデータの取得や管理ができているかに重きを置いた診断を行います。

図3:GX成熟度診断のフレームワーク
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2-2.サプライチェーンにおけるGX(Green Transformation)構想策定

GXを実施するにあたり、目的を明らかにすることが重要となります。例えばステークホルダーからの情報開示の要望に応えたいのか、国際基準に準拠した対外的な発信をして評価を得たいのか、さらにはマーケティングや製品価値訴求に繋げていくのかによって施策の方向性が異なります。

当社では、GX構想策定のアプローチの中に、ミッション・パーパスに基づいた戦略策定や目的を定義したうえで、目的を達成するためのKPIを事業別・バリューチェーン別にブレイクダウンするというStepを盛り込んでいます。それによってミッション・パーパスから一貫した非財務目標を達成するための各施策を提示することができます。

図4:サプライチェーンにおけるGX構想策定のステップ
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2-3.サステナブル調達診断に基づく改革構想支援

ESG経営の高度化に資するサプライチェーンを構築するためには、「サステナブル調達」の実現が欠かせません。一方で、対処すべき課題・改革アジェンダは多岐に渡り、且つ社会や市場から求められる水準(=自社が目指すべき水準)も曖昧なため、何を・どこまでやるべきか、活動のレベルや優先順位付けに苦心している企業は少なくありません。

当社では、「サステナブル調達」の領域に特化した成熟度の簡易診断ツールを策定しており、短期間で自社の注力領域や改革方針を導出することを支援しています。本ツールは、ISO20400(持続可能な調達に関するガイダンス)をベースに、サステナビリティにおける昨今の潮流を踏まえた内容を診断項目に盛り込んでおり、網羅的な評価を実施する内容となっています。また、様々な企業の取り組み内容をベンチマークに成熟度を定義しており、先進企業や標準レベルと比較することで、どこまでの水準を目指すか、どういった点がギャップになっているか、といった具体的な判断に繋げることができます。

サステナブル調達に欠かせないサプライヤとの連携・協同・共存を図りながら、あるべき姿の定義と改革の方向性について、短・中・長期の視点で目指す水準を設定することが可能となります。

 

2-4.サステナブル調達に関するオペレーティングモデル策定 及び 実行支援

当社では、サステナブル調達を実現するための様々なご支援(方針策定~システム導入まで)が可能です。詳しくは、担当までお問い合わせください。

[ご支援メニュー例]
  • サステナブル調達ポリシー/ガイドライン策定のご支援
  • サステナブル調達に係る関係部門間の連携強化に関するご支援
  • サプライヤのサステナビリティ評価(SAQ作成,専門機関活用など)に関するご支援
  • サプライヤとのサステナブルエンゲージメント強化に関するご支援
  • サプライヤの各種評価(パフォーマンス評価/リスク評価/サステナビリティ評価)の統合管理に関するご支援
  • AI活用によるサプライチェーンのESG評価のご支援
  • ダッシュボードや調達プラットフォーム実装によるDX化のご支援

など

 

2-5.CO2排出量を考慮したサプライチェーンネットワークデザイン

サプライチェーンネットワークデザインとは、物流ネットワークの見直しなどを通して、どこへ・どれだけ・何をどのように顧客に届けるかを設計することです。

当社では物流ネットワークデザインを行う際に、輸送にかかわる諸条件(輸送頻度・輸送モデル 等)やコストだけでなく、CO2排出量を評価指標に加味したうえで、ネットワークの最適化を検証することが可能です。また、ネットワークデザインのモデリングや評価などのスポット支援だけでなく、物流ネットワーク再設計に向けた業務分析・業務設計などのプロセス構築も支援します。

図5:サプライチェーンネットワークの変更に伴うCO2排出量・コスト・サービスレベルのシミュレーション
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