調査レポート

ひきこもり支援にかかる支援ハンドブックの策定に向けた調査研究事業報告書

令和6年度生活困窮者就労準備支援事業費等補助金厚生労働省社会福祉推進事業

有限責任監査法人トーマツは、令和6年度厚生労働省社会福祉推進事業として、「ひきこもり支援にかかる支援ハンドブックの策定に向けた調査研究事業」を実施しました。この事業では、ひきこもりの方やそのご家族が抱える多様な課題に対し丁寧に寄り添った支援ができるよう、令和5年度にまとめた「ひきこもり支援にかかるハンドブック骨子」をふまえ、基礎自治体におけるひきこもり支援に関わる方々が活用可能な支援ハンドブックを策定しました。また、ハンドブックの策定に向けた検討等の活動結果を調査研究報告書にとりまとめました。

調査研究の概要

本事業は、令和5年度にまとめた「ひきこもり支援にかかるハンドブック骨子」をふまえ、基礎自治体におけるひきこもり支援に関わる方々が活用可能な支援ハンドブックの策定に向けた検討を行い、ひきこもりの方やそのご家族が抱える多様な課題に対し丁寧に寄り添った支援ができるよう、支援体制の充実を目指して実施したものです。

その目的のもと、①検討委員会の設置・運営、②既存データの整理、③ひきこもり支援の方法に関するヒアリング調査、④ひきこもり支援にかかる支援ハンドブック素案を用いた関係機関、団体、当事者及び家族等、自治体への意見照会、⑤ひきこもり支援にかかる支援ハンドブックの完成、⑥ひきこもり支援にかかる支援ハンドブックを用いた試行研修、⑦報告書の作成といった7つの活動を行いました。

「①検討委員会の設置・運営」では、調査研究の客観性を確保しつつ、支援の現場に資する成果物を作成するために、ひきこもり支援に知見のある学識経験者、医師、実践者、当事者及び家族団体等からなる「検討委員会」を設置・運営しました。

「②既存データの整理」では、令和5年度に社会福祉推進事業として当法人が実施した「ひきこもり支援にかかる支援マニュアルの策定に向けた調査研究事業」において収集したデータを整理し、ひきこもり支援にかかる支援ハンドブックの素案作りにおいて活用しました。

「③ひきこもり支援の方法に関するヒアリング調査」では、ひきこもり支援の方法や工夫を把握するために、各地でひきこもり支援を行うエキスパートに対して、ヒアリング調査(一部、書面による実施を含む)を行い、10所から協力を得ることができました。

「④ひきこもり支援にかかる支援ハンドブック素案を用いた意見照会」では、関係機関、団体、当事者及び家族等が、ハンドブック素案の内容を確認し、意見を回答できるようなウェブ上の回答ページを設け、意見を求めました。また、全国の自治体ひきこもり支援施策担当部門に協力を要請し、ひきこもり支援にかかる支援ハンドブック素案の内容について意見を求めました。関係機関、団体、当事者及び家族等からは139件、自治体からは278件の声を聞くことができました。

「⑤ひきこもり支援にかかる支援ハンドブックの作成」では、活動④のとりまとめ結果を踏まえて「ひきこもり支援ハンドブック~寄り添うための羅針盤~」を完成させました。

「⑥ひきこもり支援にかかる支援ハンドブックを用いた試行研修」では、活動⑤により作成した支援ハンドブックを用いて、オンライン会議形式で試行的な研修を実施しました。

報告書では、これらの活動結果を示した上で、総合考察として、当事業を通じて作成したハンドブックの目次、主なポイント、活用方法、今後に向けてのアイデア等を整理し、とりまとめました。

お問い合わせ先

有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 ヘルスケア

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