サービス

システムセキュリティ簡易診断サービス(ACTT)

不正に関する事件は毎年発生しています。その要因の一つに企業内の統制環境があります。例えば、長年同じ業務を1人の担当者に任せている状況や、システムが複雑化・ブラックボックス化しているため、誰がどの機能にアクセス可能なのか把握できない場合は、不正の機会を与えている可能性があります。不正を未然に防ぐためには、内部牽制の状況やITセキュリティ環境を把握し、対策を講じることが経営者の喫緊の課題といえます。

システムセキュリティの診断領域

デロイト・デロイト トーマツ グループは、システム内のセキュリティの状態を簡易的に確認できるツール(ACTT:Automated Control Testing Tool)を開発しました。このツールを使うことにより、システムの脆弱性やユーザのアクセス状況を瞬時に把握することができます。

対象システムは、SAP、オラクルEBS、ピープルソフトのERPシステムをはじめ、WindowsやUnixのOS、オラクルデータベースにも対応できます。

ERPシステムのセキュリティは以下3領域から構成されており、ニーズ・状況に応じて必要な診断を利用できます。

SENSITIVE ACCESS(SA)
重要なトランザクションにアクセス可能なユーザとロールの診断
  • 重要なトランザクションを特定し、アクセス可能なユーザとロールの一覧を提供します。
    (診断項目例)
    クライアント管理、直接プログラム実行、ユーザマスタ更新、会計期間のオープンクローズ、システムプロファイル更新、テーブル更新、会計伝票の更新、マスタ一括更新 など
SEGREGATION OF DUTIES(SOD)
SOD(職務分掌)違反のユーザとロールの診断
  • SOD(職務分掌)から派生する不正等のリスクのあるユーザとロールの一覧を提供します。
    (診断リスク例)
    不正支払、架空取引先、架空発注、架空入庫、帳簿操作、不正取引、資産の不正取得 など

CONFIGURABLE CONTROLS(CC)
コンフィグレーションの診断(68項目)

  • ERPシステムのコンフィグレーションを確認し、統制が十分機能しているかを診断します。
    (診断項目例)
    クライアント設定、ユーザのパスワード値、二重請求書入力チェック、購買伝票の入力項目制御、与信限度額設定、会計期間、MM勘定設定 など

ACTTを利用した改善例

ACTTの進め方(例)

貴社の状況をACTT診断レポートにまとめお渡しします

プロフェッショナル

中垣 光生/Mitsuo Nakagaki

中垣 光生/Mitsuo Nakagaki

デロイト トーマツ リスクアドバイザリー マネージングディレクター

大手会計事務所系コンサルティング会社にて、製造業、鉄道業、公共事業等、多数の会社へのシステム導入に伴う業務改革コンサルティングの経験を経た後、2006年監査法人トーマツ(現・有限責任監査法人トーマツ)に入社。 入社後は、製造業、卸売業、金融業等の会社に対して、会計監査の一環としてのシステム監査業務を実施。 近年は、システム導入に伴うガバナンス・セキュリティ・コントロール構築に関するアドバイザリー業... さらに見る