科学的介護に資するデータ利活用高度化サービス

介護領域が抱える課題・ニーズ

少子高齢や介護人材不足、社会保障費増大などの社会課題のなか、国ではLIFE（科学的介護情報システム）で収集・蓄積したデータを現場にフィードバックし、エビデンスに基づく介護の推進に取り組んでいます。一部の介護事業者は、科学的介護による“ケア品質の高度化”、“現場の業務負荷軽減”に向けて、データ利活用を強化しています。一方で、多くの介護現場では意思決定を補う客観的な情報が不足しているために、業務判断が属人的になり、品質の高度化と効率化がしづらい状況が課題となっています。

アプローチ

介護の様々なビッグデータとAIを活用し、データドリブンで未来の疾病や健康状態を「予測」し、さらに「なぜそうなったのか」「どうすればよいか」の原因や方針を導出します。その際は、ケアマネージャーをはじめとした介護専門家の知見や思考プロセスなどもインプットに用いることで、現場でも活用可能なアウトプットとなり、科学的根拠に基づく介護を可能にします。

■AI分析テーマ例

介護領域でのデータ利活用事例

■介護事業者様向け

介護データ活用戦略立案・実行支援

• 介護関連データのアセスメント・基盤整備を行い、現状分析・課題定義・解決方向性を検討。AI構築トライアルと分析結果に基づく現場アクション案を作成
• 健康状態を表すアウトカムKPIの定義・算出・評価・可視化を行い、個人や施設単位での評価指標を作成・展開
• 介護リアルデータを基に、AIで健康状態の予測モデル構築。システム導入・現場展開、行政への提言など幅広く支援
• 科学的介護の実現により、ケア品質の高度化と現場の業務負荷軽減に寄与

■自治体様向け

社会保障費適正化支援

• 介護レセプトデータや要介護認定データなどを利用
• 自治体、介護事業者、被保険者に関して課題や要因を分析し、施策の検討・導入を支援
• 客観的な分析結果に基づき保険者機能を強化することで、自治体の社会保障費の低減や地域全体の介護ケアの質を向上

■メーカー様向け

先端IoT技術を用いた介護施設ご利用者のADL測定実証支援

• IoTセンサーを設置し、非侵襲的な方法で関節データを取得
• ADL（日常生活動作）に関する指標、例えば歩幅や歩行速度をリアルタイムで自動識別し報告
• 従来の定性評価に定量評価を組み合わせることで、評価者によるぶれを解消し、効果的なケアプラン作成に寄与
• さらに定常的なモニタリングから健康状態や危険をレポートすることで、ご利用者やご家族、施設職員様の安心感の向上に貢献

外部活動例

株式会社セミナーインフォ主催のウェビナーに登壇し、介護を含むヘルスケア産業において、最先端の事例を紹介しながら、今後のデジタル変革に求められるビッグデータ・AI利活用の方針についてご紹介しました。

ヘルスケア産業におけるデジタル変革の先進事例についてデロイトアナリティクスが講演を実施

デロイト トーマツの提供価値

デロイト トーマツでは、介護事業者等に対する複数の実績を有しており、多様なデータからAI・Analyticsを活用する技術力と、介護に関する深い知見をもとに、科学的根拠に基づく介護の実現を目指した様々なご支援を行います。

• 大手介護事業者や自治体、メーカー、介護ソフトベンダー向けに、幅広い介護のリアルデータを用いた経験が豊富にあり、介護データの活用戦略立案からAIモデルの構築、現場導入支援までの実績を複数保有
• 既存ツールや外部システムに依存せず、お客様のニーズに沿った独自のアプローチ・スクラッチでの構築が可能。内製化（ナレッジトランスファー）もサポート
• デロイトアナリティクスが有する専門的な分析知識・高度な技術力により、難易度の高い分析問題に対しても対応が可能